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【事例795】慢性疲労症候群|障害厚生年金2級

慢性疲労症候群|障害厚生年金2級

対象者の基本データ

病名 慢性疲労症候群(まんせいひろうしょうこうぐん)
性別 男性
支給額 年額 約145万円
障害の状態
  • PS8相当(ポイント①)
  • 外出は通院時に限られ、付き添いが必要
  • 日中の大半を臥床して過ごす必要があり、身辺の世話が必要
  • 傷病が原因で退職に至り、現在は就労出来る状態にない
申請結果 障害厚生年金2級

 

ご相談までの経緯

1年半程前、誘因なく、37度台の発熱が続くようになり、頭痛、倦怠感、息苦しさ等の症状が現れるようになったそうです。

休息をとっても改善しない為、かかりつけのA内科を受診し、検査を受けますが異常なく原因不明の為、漢方薬や解熱鎮痛薬等の薬物療法で経過を見ることとなりました。

しかし、症状改善は乏しく、これまでの症状に加え、関節痛やみぞおちの灼熱感等の症状も出現するようになりました。

その後もセカンドオピニオンを求め、複数の医療機関を受診しましたが、検査上は異常がなく、確定診断や有効な治療を得ることが出来ない状況が1年程続きました。

その間にも全身の倦怠感や疲労感、筋痛、関節痛、頭痛、微熱等の症状は継続かつ徐々に増悪しており、仕事は出勤が困難なことからリモートワークへ変更となり、次第にリモートで業務に従事することさえも困難な程の状態となり、退職に至りました。

転居後に受診したG病院で慢性疲労症候群の疑いを指摘され、紹介状をもらい受けて現在も通院中のH病院へ受診したところ「慢性疲労症候群」と確定診断され、専門医の下で治療が始まりました。

現在も高度の全身倦怠感、易疲労感、筋痛、関節痛などの様々な症状は続いており、トイレや食事を摂る時以外は寝たきりの状態で入浴も週1回何とかシャワーを浴びれる程度となっています。

傷病が回復せず、一生寝たきりになるのではないかという不安が大きく、就労も出来る状態ではない為、家族への負担を考えると自責の念に駆られていました。

そんな中で慢性疲労症候群で障害年金が申請出来ることを知り、サポートの為当事務所にご相談いただきました。

 

申請結果

障害年金では、初診日の特定が非常に大切になります。

初診日時点の加入年金制度や保険料納付要件はもちろんですが、障害年金は原則、初診日から1年半経過した日『障害認定日』以降でなければ障害年金を申請することが出来ません。

つまり、初診日は申請可能となる障害認定日の起算日の役割もあるということです。

慢性疲労症候群を始めとする難病では、傷病の疑いを指摘された日や確定診断日を初診日として認定される傾向があったため、G病院やH病院を初診日として判断される可能性がありました。

しかし、今回のご相談者様の場合、申請時現在時点で発病後に初めてA内科を受診した日から1年半を経過したばかりであったため、G病院やH病院を初診日と判断された場合は障害認定日が未到来の為に申請を受け付けてもらうことも出来ないこととなります。

初診日とは、障害の原因となった傷病につき、初めて医師又は歯科医師の診療を受けた日のことを言います。

改めて原則に立ち返り、発病後初めてA内科を受診した日こそが今回の申請傷病の初診日であることを申し立てていく為に申請書類を組み立てていくこととしました。(ポイント②)

まずはA内科で初診日の証明となる受診状況等証明書の作成依頼となります。

受診状況等証明書にはカルテから確認できる受診に至る経緯や主訴、通院中の治療内容、経過等について可能な限り詳細に記載していただきました。

次に診断書依頼時に慢性疲労症候群の専門医である主治医の先生に受診状況等証明書の内容を確認していただき、A内科初診当時の症状主訴が慢性疲労症候群による症状であると考えられるかどうか、専門医の先生の見解について診断書内に記載いただきました。

そして受診状況等証明書、診断書の記載内容だけではわからない、発病から確定診断に至るまでの経過や背景について病歴就労状況等申立書に詳述し、申請しました。

結果、申し立てた確定診断を得られていないA内科時点が初診日として認められ、「障害厚生年金2級」として障害認定日の翌月分から年金が支給されることとなりました。

 

【ポイント1】慢性疲労症候群のPS値

慢性疲労症候群の疲労・倦怠の程度は、厚生労働省が発表したPS値で分類します。

『PS値』と『疲労・倦怠の程度』は以下のとおりです。

  • PS0:倦怠感がなく平常の社会生活ができ、制限を受けることなく行動できる。
  • PS1:通常の社会生活ができ、労働も可能であるが、 倦怠感を感ずるときがしばしばある。
  • PS2:通常の社会生活ができ、労働も可能であるが、 全身倦怠感の為、しばしば休息が必要である。
  • PS3:全身倦怠感の為、月に数日は社会生活や労働ができず、 自宅にて休養が必要である。
  • PS4:全身倦怠感の為、週に数日は社会生活や労働ができず、 自宅にて休養が必要である。
  • PS5:通常の社会生活や労働は困難である。軽作業は可能であるが、 週のうち数日は自宅にて休息が必要である。
  • PS6:調子のよい日は軽作業は可能であるが、 週のうち50%以上は自宅にて休息が必要である。
  • PS7:身の回りのことはでき、介助も不要ではあるが、 通常の社会生活や軽作業は不可能である。
  • PS8:身の回りのある程度のことはできるが、しばしば介助がいり、 日中の50%以上は就床している。
  • PS9:身の回りのことはできず、常に介助がいり、 終日就床を必要としている。

 

【ポイント2】難病での特殊な初診日の考え方

線維筋痛症や慢性疲労症候群といった難病の場合は、確定診断までに、病院を転々としたり、長く時間が掛かるケースがあります。

本来の初診日の考え方は、体調が悪くなり最初に医療機関を受診した日が初診日とされています。

しかし難病の場合は、確定診断日を初診日とする傾向が増えてきています。

ただし発病から現在の症状や医師の意見、各病院での検査結果などにより、原則どおり体調が悪くなり最初に医療機関を受診した日が初診日と認定されることもあります。

そのため、治療内容や経過を良く精査し因果関係の有無を考えながら、申請の方針を定めていく必要があります。

 

その他の難病の事例

 

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