【事例61】脳幹梗塞|障害基礎年金2級(初診日から1年6ヵ月経過していない事例)

脳幹梗塞|障害基礎年金2級

対象者の基本データ

病名 脳幹梗塞
性別 男性
支給額 年額 約78万円
障害の状態
  • 屋外では、杖が必要
  • 右手が使えず、文字が書けない
  • 身体障害者手帳2級
  • 右半身麻痺のため、就労していない
申請結果 障害基礎年金2級

 

ご相談までの経緯

平成30年頃、突然、ろれつが回らなくなり、右半身が麻痺するという症状が現れたそうです。

すぐに救急搬送で医療機関を受診されました。

頭部検査の結果、脳幹梗塞と診断され、即、入院となり、薬物療法、リハビリを受けておられました。

退院後は、歩行困難なため、通院の便をお考えになりご自宅近くの医療機関に転院されました。

現在もリハビリのため通院を継続されています。

就労の見通しも立たず不安な日々を送られていましたが、病院で障害年金の事をお知りになり、障害年金受給の可能性が自分にも有れば申請したいということで、ご相談に来られました。

 

申請結果

今回、初診日から1年6カ月経過する前でのご相談を頂きました。

障害年金は原則として、障害認定日(初診日から1年6ヵ月経過した日)以降でなければ申請できません。

ただし、ご相談内容から、ご相談者様の場合は、「脳血管障害による機能障害」に該当することが分かりました。

この場合は、「障害認定日の特例」により、初診日から6ヵ月経過後の症状固定日を障害認定日として申請が可能になります。

そこで、「症状固定」にポイントをおき、申請準備に着手しました。

まず、「受診状況等証明書」を取り寄せ、初診日を確認しました。

その後、現在、リハビリで通院されている病院に「症状固定日」をお尋ねしました。

「症状固定日」が初診日より6ヵ月経過後であることを確認した上で診断書を依頼しました。

なお、症状固定とは、これ以上は回復の見込みが無いという状態をいいます。

ただ、現在もリハビリを継続されていますので、審査で症状固定と認めてもらえるかが気にかかりました。

そこで、医師にはリハビリの目的と今後の回復の目安について明記して頂く事としました。

また、その事は病歴就労状況等申立書でも、しっかりと主張を行いました。

結果は、2か月というスピード審査で、「障害認定日の特例」が認められ、障害基礎年金2級に認定されました。

 

【ポイント1】障害認定日の特例(脳血管障害)

障害認定日は、原則『初診日から1年6ヵ月を経過した日』です。

しかし脳梗塞などの脳血管障害の場合は、特例として以下を全て満たすと1年6ヵ月を待たずに障害年金の申請ができます。

①初診日から6ヵ月経過している
②医学的にこれ以上の改善が見込めない
③症状固定と判断されている

これを障害認定日の特例と言います。

 

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