【事例101】気管支喘息|障害基礎年金2級

気管支喘息|障害基礎年金2級

対象者の基本データ

病名 気管支喘息
性別 女性
支給額 年額 約145万円
障害の状態
  • 常時、在宅酸素吸入
  • 吸入ステロイド高用量とプレドニゾロン1日5mg相当以上を連用
  • 苦しくて横になることも出来ず、会話も苦しいような中発作が週4日程度ある
  • 持続する喘息症状のために無症状の期間がなく、労働は困難
申請結果 障害基礎年金2級

 

ご相談までの経緯

10年程前に第3子出産後より喘息症状が出現するようになり、出産時に入院していた病院で診てもらうこととなりました。

診察の結果、気管支喘息の軽発作と診断を受け、投薬治療が始まりました。

発病から定期的に通院を続け、服薬により一定の症状を維持していましたが、時に重発作が起こり、入退院を繰り返していました。

治療を継続していましたが、直近2年間でも年1回以上は重発作が起こり、その度に入院加療をしており、常時在宅酸素を開始。

自宅にいても週4日程度は苦しくても横になることも出来ず、会話さえも困難な日があるような状態でした。

そんな中、障害年金の事を知り、年金事務所で書類を貰ってきたものの、今の自分の状態ではとても手に負えないとのことで当事務所にご相談を頂きました。

 

申請結果

障害年金の申請をしていくにあたって、まず初診日の特定から手続きを進めていきます。

ご本人さまのお話を元に初診病院に連絡を取ったところ、既に初診時のカルテは破棄されていましたが、その病院で入院歴があったため、入退院時のサマリーのデータであれば残っていることがわかり、サマリーの開示請求を行いました。

サマリーの開示請求をしたことで、詳細な状態、通院歴、前医の存在も分かったため、改めて本来の初診病院にて受診状況等証明書を取得することが出来ました。

次に診断書依頼ですが、現在の状態としては常時、在宅酸素療法を施行していたため、3級には該当すると予想できましたが、今回のご相談者さまの場合は、初診日時点で国民年金に加入していた為、2級以上に該当しないと受給できないものでした。

気管支喘息の場合は、酸素療法の有無だけではなく、使用する薬剤、症状の程度、具体的な日常生活状況等も考慮されるため、自覚症状や具体的な日常生活状況についても、診断書依頼時に医師への橋渡しを行った上で診断書内容の評価を頂きました。

初診日の証明に少し時間を要しましたが、申請の結果、無事『障害基礎年金2級』として認定されました。

 

【ポイント1】カルテや入院記録は請求可能

カルテや入院記録は、病院の窓口にて申請を行うことでコピーを貰うことが可能です。

各病院により請求方法や費用等が異なりますので、まずはお電話などで病院にお問い合わせするのがおススメです!

 

【ポイント2】 気管支喘息の認定要領

慢性気管支喘息については、症状が安定している時期においての症状の程度、使用する薬剤、酸素療法の有無、検査所見、具体的な日常生活状況等を把握して、総合的に認定されます。
※的確な喘息治療を行っても、なお、症状を呈するものが認定対象となります。

自覚症状や具体的な日常生活状況などは自ら医師に伝え、把握してもらうことで診断書に反映してもらうようにしましょう。

 

【ポイント3】 在宅酸素療法の取扱い

常時の在宅酸素療法を施行中であっても、軽易な労働以外の労働に常に支障がある程度のものは原則「3級」と認定されます。※症状によってはさらに上位等級の可能性もあり

また、障害年金は原則、初診日から1年半経過した日以降でないと請求することが出来ませんが、初診日から1年半経過する前に在宅酸素療法を開始した場合は在宅酸素療法を開始した日から障害年金を請求することが出来ます。

 

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    障害年金の審査の一元化 以前に障害年金の障害認定に地域差があることが問題となり、2017年4月より日本全国から申請される障害年金の審査業務は全て東京の障害年金センターに一元化されました。
    現在では日本全国どこの年金事務所へ提出しても、東京の障害年金センターで審査をされます。
    そのため遠方の方が当事務所にご依頼いただいても、遠方だから審査に違いが出るというようなことはございませんので、ご安心下さい。
     

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