【事例321】反復性うつ病性障害|障害基礎年金2級(支給停止になって再申請した事例)

反復性うつ病性障害・情緒不安定生パーソナリティ障害|障害基礎年金2級

対象者の基本データ

病名 反復性うつ病性障害・情緒不安定生パーソナリティ障害
性別 女性
支給額 年額 約123万円
障害の状態
  • 1日横になって過ごすことが多い
  • 突発的な自傷や子どもに対する暴力・暴言
  • 不眠、抑うつ気分、不安感、焦燥感
  • 仕事は出来ない
申請結果 障害基礎年金2級

 

ご相談までの経緯

30歳のころから不眠、抑うつ気分が現れ、近くの病院を受診したところ、うつ病と診断をうけました。

その後、OD(大量服薬)など自殺企画も見られたため、入院治療を行ったこともあったといいます。

退院後も治療は思うように進まず、自己判断で治療を中断したり、家庭ごとに警察が仲裁に入ることも度々だったといいます。

32歳の時に知人からの紹介で障害年金の受給を開始しました。

42歳までに4回ほどの更新をしてきていましたが、5回目の更新にて等級不該当として支給停止と判断されました。

それまでの診断書と内容がさほど変わらなかったのに、急な支給停止にあわててネットから当事務所へ相談に来られました。

 

申請結果

今回のように、障害年金を受給中に更新のタイミングで止まってしまう状態は支給停止の状態といいます。

ここで出来る方法として以下の2つのパターンが考えられました。

①審査請求(ポイント①)
②障害年金の再開の手続き(ポイント②)

本来であれば上記のうち②再開の手続きを行いたいところでしたが、やみくもに書類を提出しても支給停止は解除されません。

また再開の手続きには、新たに診断書を取得する必要がありました。

しかし、支給停止になった診断書の提出時期と比べても症状に変化はなく、同じ結果となることは明らかでした。

そこでまずは①審査請求を行うこととしました。

審査請求では支給停止となった診断書が、それまでと同様に障害基礎年金2級に該当している事を訴えました。

しかし、残念ながら審査請求は認められませんでした。

この頃より、ご本人様の症状の悪化が始まりました。

その為、ここから②障害年金の再開の手続きを進めることとしました。

ただ、今回の支給停止のキッカケとなった更新の手続きからまだ1年も経っていないため、前回との症状の違いを明確にする必要がありました。

理由としては審査の段階で「前回からさほど時間が空いていのに症状が悪化するはずはない」といった不利益な判断は避けたかったからです。

そこで、TEL等を使って、ご本人からのヒアリングを重ねました。

そして、現在の症状について書類にまとめ、主治医の診断書の参考資料として提供させて頂きました。

その甲斐もあり、障害基礎年金2級として再開されることとなりました。

 

【ポイント1】「不服申立て」とは

障害年金の決定に不服があるときは、決定があったことを知った日の翌日から起算して3か月以内に、地方厚生局内に設置された社会保険審査官に審査請求を行う事ができます。

またその審査請求の決定に対してさらに不服があるときは、決定書の謄本が送付された日の翌日から起算して2か月以内に社会保険審査会(厚生労働省内)に再審査請求を行う事ができます。

この審査請求や再審査請求の事を不服申立といいます。

不服申立てに関しましては以下の動画でもご説明していますのでご参照下さい。

 

【ポイント2】 支給停止事由消滅届について

「支給停止事由消滅届」とは、これまでに1度でも障害年金を受給したことがある方が支給停止になっている場合に、障害年金の再開(停止の解除)を希望するケースで提出する書類です。

支給停止事由消滅届を提出する時にも審査があり、結果が出るまで約3ヶ月程度の時間がかかります。

もし、認定されれば支給停止事由消滅届を提出した翌月分から障害年金が受給できることになります。

 

その他の精神の事例

 

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