【事例198】うつ病|障害厚生年金2級(生活保護を受給している方の事例)

うつ病の障害厚生年金2級

対象者の基本データ

病名 鬱病(うつびょう)
性別 女性
支給額 年額 約122万円
遡及金額 約257万円
障害の状態
  • 一人暮らしをしている
  • 訪問看護を利用
  • 悪化時は入退院を繰り返している
  • 生活保護を受給中
申請結果 障害厚生年金2級

 

ご相談までの経緯

子どもの頃より家族状況や生育環境に問題が多く悩むことが多かったとの事です。

30歳の頃、うつ症状や不安、焦燥感という症状が急激に現れ仕事が手につかなくなったことから近くの内科へ駆け込んだとのことです。

発病後も3ヶ月程度は休みながらも仕事に通っていましたが、それ以降は家からも全く出れなくなりました。

その後も定期的に治療を行うも、症状は悪化する一方で次第に自殺願望(希死念慮)も強くなってきました。

早い時点で障害年金の事も知っていましたが、対人恐怖が強く、ご自身では出来ないと諦めておられました。

そんな中で、ご友人に付き添ってもらいながら相談に来られました。

 

申請結果

今回のケースで気になったのは次の2点でした。

①単身で生活をしている
②通院歴が複雑

まずは単身生活が障害年金に与える影響から見てみましょう。

特にうつ病などのメンタルの病気では「一人暮らしが出来ているということは症状も安定している」として不利益な決定がされる事例があります。

ご相談者様の場合は、一人暮らしといっても決して安定している状態ではありませんでした。

発症以降、希死念慮や自殺企画から、幾度となく入院を繰り返していました。

また、日常生活では訪問看護などの福祉制度や、友人からの見守りもあり、何とか生活が出来ている状態でした。

このような診断書だけでは見えない、症状の背景が伝わるような書類を作成していきました。

次に、複雑な通院歴についてです。

精神疾患に限らず治療歴が長期に渡っている場合、病院をいくつも転々としているケースがあります。

今回も5年程の期間で20以上の通院歴がありました。

中には同時期に複数の病院を受けて来たこともわかりました。

この通院歴を病歴就労状況等申立書だけで表現してしまうと、審査の担当者様も分かりづらいと考えビジュアル的に見やすい補足資料を添付しました。

これらの結果、認定日請求(遡り)・事後重症請求(今後の年金)ともに障害厚生年金2級として認定を受けることが出来ました。

 

【ポイント1】認定日請求(遡及請求)

何らかの理由で障害年金の請求が遅れてしまったり、手続きを忘れていた場合には認定日請求(遡及請求)という方法があります。

認定日請求(遡及請求)とは、障害認定日(原則的には初診日から1年6ヶ月後)の状態が定められた症状に該当すると、貰い忘れていた障害年金を一括で受け取れる可能性があります。

なお、遡って受給ができるのは時効の関係上、最大で5年までと決められています。

 

【ポイント2】生活保護と障害年金

生活保護は前提として本来受けることが出来る制度は全て活用したうえで不足している部分を補うというものになります。

既に生活保護を受給しているケースでは障害年金を受給した場合、年金額だけ減額されます。

ただ、生活保護には「障害者加算」という制度があり障害年金1・2級に該当すれば加算を受けれますので、その分だけ恩恵を得ることができます。(※詳しくはお住まいの市町村へお問い合わせください。)

なお、生活保護を受給中に社労士へ障害年金の依頼を考えている場合は注意が必要です。

というのも、少ない生活費の中から、社労士への手数料を捻出するのはとても大変です。

事前にケースワーカーに「社労士報酬を必要経費として認めてください」と相談してみると良いでしょう。

少しずつですが必要経費として認められる市町村が増えてきています。

 

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