【事例9】うつ病|障害厚生年金3級(初診病院が閉院していた事例)

うつ病の障害厚生年金3級

対象者の基本データ

病名 鬱病(うつびょう)
性別 男性
支給額 年額 約69万円
障害の状態
  • 自宅に引きこもっており、生活は家族の支援があって成り立っている
  • 働いていた時は傷病手当金を受給していたことがある
  • 病気のためか会社は退職しており、現在は無職
  • 精神障害者保健福祉手帳3級
申請結果 障害厚生年金3級

 

ご相談までの経緯

現在35歳のTさんは現在うつ病にて闘病中ですが、発症は25歳頃の通勤中に起こった激しい動悸だったそうです。

当時、仕事が多忙で不規則な生活を送っていたため、心臓の病気かと考え、内科を受診し心電図検査を実施。

しかし結果は『異常なし』とされました。

それでも体調が優れず、倦怠感・無気力感・食欲不振・不眠などの症状が出始めたそうです。

仕事も遅刻・欠勤するようになってしまい、再び別の内科で診てもらうことに。結果『うつ状態』であると言われました。

主治医から休職するようにと指示があり会社に許可を得た後、しばらく地元で療養することになりました。

そこから数年間は休職と復職を繰り返しつつ何とかやってきましたが、症状は徐々に増悪してしまい30歳の頃に職場を退職。

地元で家族の支援を受け、社会復帰を目指すことになりました。

しかしいくら治療を継続しても症状は改善せず、ほとんど自宅に引きこもる状態が続いたため、経済的な不安が強くなり障害年金を受けようと当事務所にご相談を頂きました。

 

申請結果

障害年金では『初めて病気で病院を受診した日(初診日)』を特定する必要があります。
Tさんは、約10年前に動悸をきっかけに病院を受診しました。

動悸はうつ病と関係ないように見えますが、うつ病の前触れとも考えられる症状であり、これを『前駆症状』と言います。(ポイント②)

障害年金上、前駆症状で病院に行った場合も初診日含まれるため、Tさんは『約10年前に動悸で受診した日』が初診日となりました。

次に初診日を証明するために提出する『受診状況等証明書』を初診の病院で取得する必要があります。

発症からすでに10年を経過していたこともあり、初診日の病院はすでに廃院していました。

その後に通院していた5軒の病院へ問い合わせましたがすでにカルテは無く、ようやく6軒目で書類を取得。

しかし初診日はわからず『傷病手当金の請求のコピー』や『お薬手帳のコピー』等を添付する方法で初診日を証明していきました。

病院への問い合わせ等で申請には時間がかかりましたが、審査の結果は無事に初診日が認められ『障害厚生年金3級』の認定を受けることができました。

 

【ポイント1】初診日の証明

障害年金は初診日主義とも言われています。

つまり、障がいがどんなに重たくても初診日の証明が出来なければ障害年金を受給することが出来ないということです。

カルテの法定保存期間が5年と定められている為、初診日の証明が出来ず悔しい思いをする方が多くおられるのも事実です。

そんな時でも証拠を積み上げて、間接的に初診日を証明出来たケースが多くありますので諦めない事が大切です!

 

【ポイント2】 前駆症状と初診日

病気が起こる前触れとなる症状のこと『前駆症状』と言います。

(例)体がだるい(前駆症状)ため風邪かと思い内科を受診したところ『うつ病』と診断され、その後に内科からメンタルクリニックに転医してうつ病の治療を行った。

このような場合は『内科』を初めて受診した日が初診日となります。

一見、初診日とは関係ないように感じる症状であっても、前駆症状に含まれる場合があります。

もし初診日がいつか判断できないようでしたら、ぜひ専門家にご相談ください。

 

【ポイント3】 傷病手当金

業務以外の病気やケガで働けなくなった間の生活を保障する制度として『傷病手当金』があります。

傷病手当金を貰うためには、会社の窓口になどに専用の様式を提出する必要がありますが、提出を行う前にコピーを取ることをおススメします

傷病手当金の請求様式には、病院名や初診日といった障害年金にも活用できる内容が記載されています。

いずれ障害年金の請求しようと考えたとき、役立つかも知れません。

 

その他の精神の事例

 

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