【事例109】うつ病|障害厚生年金3級(精神疾患で一人暮らしの事例)

うつ病の障害厚生年金3級

対象者の基本データ

病名 鬱病(うつびょう)
性別 女性
支給額 年額 約59万円
障害の状態
  • 一人暮らし
  • 憂うつ気分、思考運動制止が著しく、日常生活に大きな支障をきたしている
  • 不快感が治まらず、1日に何回もシャワーを浴びることもある
  • 対人関係の維持が困難
申請結果 障害厚生年金3級

 

ご相談までの経緯

35歳の頃、ストレスが溜まり、生きている意味が感じられず、死ぬ事ばかり考えてしまっていたそうです。

販売員として勤めていましたが、他人とのコミュニケーションが上手く取れなくなったため、A病院へ受診するようになりました。

何度か受診しましたが、A病院の先生には「大丈夫大丈夫、気のせい」と言われたため、以降継続して通院出来ていませんでした。

通院が出来ず、治療を受けていないため、憂うつ気分は継続し家庭内での生活にも支障があり、勤めていた会社は退職し、負担の少ない事務職へ転職されました。

転職後、8年程経過した頃に症状が悪化したため、B病院へ通院を始め、以降、症状は一進一退を繰り返していました。

うつ状態が重症化し、仕事も退職せざる得なくなり、転居に伴い、病院も転院。

転院先の主治医の先生に相談をしたところ、障害年金を勧められたため、ご自身で手続きを進めていましたが、体調も優れず、書類の作成も困難なため、当事務所にご相談を頂きました。

 

申請結果

ご相談をいただいた時点で初診日から10年以上経過しており、A病院、B病院では既にカルテが破棄されていましたが、「A病院、B病院の初診日の証拠となる書類」と「C病院の受診状況等証明書」をご用意されていました。

A病院、B病院それぞれの証拠書類に合わせ、受診状況等証明書が添付出来ない申立書を作成し、初診日の証明としました。

次に診断書を依頼するにあたって、ヒアリングの中で現在一人暮らしをされていることがわかり、病状は重くても、日常生活は援助なしに出来ていると判断されてしまうおそれがありました。

その為、実際どのように過ごされているか、家事や身の回りのことなどはどのようにされているかお伺いしたところ、週に数日親しい友人が支援に来てくれていることが分かりました。

支援があって日常生活が成り立っている事を診断書にも反映してもらえるよう医師との橋渡しを行い、診断書を取得。

結果、無事『障害厚生年金3級』として認定されました。

 

【ポイント1】初診日の証明が出来ない場合

障害年金は初診日主義とも言われており、初診日の証明が出来ないと障害年金を受給することが出来ません。

初診日の証明は「受診状況等証明書」という様式を用いて行います。

この受診状況等証明書は、本来であればカルテに基づいて記載をしてもらう必要がありますが、初診病院が廃院している場合や既にカルテが破棄されている場合等は受診状況等証明書が取得できないこととなります。

そこで受診状況等証明書が取得できない場合に使用するのが、受診状況等証明書が添付出来ない申立書です。

この受診状況等証明書が添付出来ない申立書はご自身で最初に受けた医療機関名や場所、受診期間等を記載する書類です。

ただし、この書類を作成するだけでは、客観的証拠が不十分として、申請する初診日を認めてもらうことは出来ません。

申請する初診日が明らかに確認できる客観的な証拠書類を添付して、初めて有効とされます。

客観的な証拠書類としては以下のようなものがあります。

  • 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳
  • 身体障害者手帳等の申請時の診断書
  • 生命保険、損害保険、労災保険の給付申請時の診断書
  • 事業所等の健康診断の記録
  • 母子健康手帳
  • 健康保険の給付記録
  • お薬手帳、領収書、診察券
  • 盲学校、ろう学校の在学証明・卒業証書
  • 第三者証明

など

受診状況等証明書が取得できない場合でも、証拠書類を積み上げ認められたケースも多くありますので諦めないことが大切です。

 

【ポイント2】 精神疾患で一人暮らしのケース

精神で障害年金を申請するにあたり、一人暮らしをしているという点はチェックポイントです。

というのは、一人暮らしができているという事実のみで、日常生活において「助言や指導が不要」=「(自分で)できる」と判断され、病状が重くても不利益な認定となるケースが増えているためです。

その場合は、一人暮らしをすることになった理由や周囲の援助、福祉サービスからの支援などをしっかりと伝えられるように作成していくことが大切です。

 

その他の精神の事例

 

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