要介護4で車椅子生活なのに3級?

ご相談者様からの質問

ご自身で障害年金の申請手続きを行い、決定通知が届いたものの「3級」であったことについて疑問があり、ご相談をいただきました。

主なご質問内容は以下の通りです。

  • 大動脈解離と脳梗塞の影響で、要介護4の車椅子生活となり自分では何もできない状態なのに、3級という決定は妥当なのか。
  • 人工血管を入れただけで、普通に歩けたり車の運転ができたりする人と同じ等級と判断されるのはなぜか。
  • 今回の結果に対して審査請求(不服申し立て)をすることは難しいのか。また、途中から社労士に審査請求のサポートを依頼することは可能か。
  • 額改定請求の条件としてよく聞く「1年」とは、認定日から数えるのか、決定日から数えるのか。

ご相談者様の状況

  • 傷病名は大動脈解離と多発性脳梗塞で、大動脈解離の緊急手術によって人工血管(ステントグラフト)を挿入している。
  • 脳梗塞の後遺症で身体が不自由になり、車椅子を使用している。
  • 障害者手帳は1級を取得しており、介護保険では要介護4の認定を受けている。
  • 入浴やトイレ、着替え、家事などが一人では困難であり、外出にも介助者が必要な状態である。
  • ハローワークでは、現状の要介護状態を見ると障害者枠であっても働くのは無理だと言われている。
  • 障害年金の申請には「肢体の障害用」の診断書を使用し提出した。

当事務所からの回答

人工血管(ステントグラフト)を入れている場合

人工血管(ステントグラフト)を入れている場合、障害年金では3級に該当します。

障害年金の審査は、9割以上が診断書の内容によって決まります。

肢体の障害用診断書では、関節の可動域や筋力などの検査数値が重視されます。

そのため、診断書に「着替えや家事が困難」「介助が必要」といった記載があったとしても、検査数値の結果によって3級と判断された可能性があります。

審査請求

決定に対する審査請求は、3ヶ月以内であれば可能です。

ただし、一度下された決定が覆ることは滅多になく、納得がいかないお気持ちを整理するために提出される方もいらっしゃいます。

額改定請求

額改定請求ができるようになる「1年」の起算日は、決定日からとなります。

審査請求からのサポート依頼については、最初の手続きから関わっていない状態から社労士が途中介入すると不自然になってしまうため、当事務所でお引き受けするのは難しい状況です。

まずは、年金機構がどのような基準で3級と判断したのかを知るために、「認定調書」を取り寄せて理由を確認されることをお勧めいたします。

まとめ

障害年金の審査では、介護保険の要介護度や障害者手帳の等級がそのまま連動するわけではなく、あくまで提出された診断書の記載内容(特に検査数値などの客観的指標)が中心に審査されます。

そのため、ご自身が感じている実際の生活の不自由さと、認定された等級にギャップが生じるケースは少なくありません。

審査結果に納得がいかない場合は、まずは「認定調書」を取り寄せて判断の根拠を確認し、3ヶ月以内の審査請求を行うか、あるいは決定から1年経過後に額改定請求を行うかを検討していくことになります。

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