目次
対象者の基本データ
病名 | 鬱病(うつびょう) |
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性別 | 女性 |
支給額 | 年額 約110万円 |
障害の状態 |
|
申請結果 | 障害厚生年金2級 |
ご相談までの経緯
Hさんは、結婚後、家庭内のストレス(DV)により、頭痛、めまい、嘔吐、健忘、抑うつ状態が出始めました。
働きに出ていましたが、少し動くと片頭痛がひどくなり、ほぼ一日中寝ている日も出てきました。
それでも勤務を続けていましたが、会社で動けなくなることが多くなり、体調が戻らず退職。
眠りたいのに眠れないことや、家庭のことを知人に相談しても相手にされず、ますますつらくなりました。
その後、薬を服用していても情緒不安定で、消えてしまいたいという願望が増してきて自傷行為を繰り返すようになりました。リストカットをして救急搬送されることもありました。
片頭痛と呼吸困難と吐き気がひどく、起き上がれなくなり、家事のほとんどを娘さんがサポートしてくれていました。
離婚を機に、障害年金の申請を考え、当事務所にご相談いただきました。
申請結果
初診の病院(A病院)では5年以上経過していたため、カルテが残っていませんでした。
そのため、2番目の病院(B病院)に残っていた「A病院からの紹介状」を客観的資料として提出しました。
Hさんは、複数の病院にかかっておられましたので、まずはその情報を時系列に整理しました。
うつ病に関する通院歴をまとめ、途中、通院していなかった期間についてはその理由を確認しました。
繰り返していた自傷行為の傷跡も医師にしっかりと診てもらっていたので、具体的な病状を診断書に記載していただけました。
その結果、無事、『障害厚生年金2級』に認定されました。
【ポイント1】初診日の証明
障害年金は初診日主義とも言われています。
つまり、障がいがどんなに重たくても初診日の証明が出来なければ障害年金を受給することが出来ないということです。
カルテの法定保存期間が5年と定められている為、初診日の証明が出来ず悔しい思いをする方が多くおられるのも事実です。
そんな時でも客観的な証拠(たとえば、紹介状、診察券、お薬の情報など)を積み上げて、間接的に初診日を証明出来たケースが多くありますので諦めない事が大切です!
【ポイント2】日常生活の能力判定
精神で障害年金を申請する場合、裏面の日常生活能力の判定が大切になります。
この欄は適切な食事や身辺の清潔保持などの7項目を、出来るから出来ないまでの4段階で評価するというものです。
判断の注意ポイントとしては、一人暮らしを想定して、問題なくできるのかどうかで判断する事が大切になります。
ご家族のサポートがあって「できている」状況を見て、医師が「できる」と判断する場合もありますので、注意が必要です。
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