【事例442】自閉症スペクトラム障害・うつ病|障害基礎年金2級

自閉症スペクトラム障害・うつ病|障害基礎年金2級

対象者の基本データ

病名 自閉症スペクトラム障害・うつ病
性別 男性
支給額 年額 約78万円
障害の状態
  • 家族を含む周囲に対する過度な被害妄想が強い。
  • 病識に乏しく通院を拒否することも多い。
  • 家庭内外を問わず孤立し、無為自閉的に過ごしている。
  • 就労はとても出来る状態にない。
申請結果 障害基礎年金2級

 

ご相談までの経緯

幼少期から発達全般の遅れや対人緊張やこだわりの強さを認め、就学後は徐々に登校が困難となり、学習面だけでなく、交友関係を含む対人交流を過度に避けるようになりました。

中学校からはいじめられることも増え、専門学校に進学するも周囲と馴染めず孤立し、希死念慮が強まり衝動的な行動も見られるようになり、学校を休学するようになりました。

休学し様子を見てましたが、大きな改善は見られないため、医療機関への受診を始められました。

自閉症スペクトラム障害、2次的に抑うつ症状なども生じていることからうつ病と診断され、治療を継続しています。

家族から十分な支援があってもそれを負担に感じてしまい、2次的に継続している抑うつや被害妄想、希死念慮などの症状も時に強まることがあり、専門学校も退学し、自室で無為自閉的に過ごしており、とても就労できる状態ではありません。

ご本人様の将来を不安視したご家族様が障害年金の手続きの準備を進めていましたが、書類の作成、診断書の記載内容に不安があり、当事務所にご相談いただきました。

 

申請結果

ご相談を頂いた時点で手続きの途中でしたので、ご家族様が準備されていた書類を全て引き継ぎ申請の準備を進めていきました。

今回のご相談者様は初診から現在まで同じ病院へ通院されていましたので、診断書1枚のみで申請可能でした。(ポイント②)

既に診断書は取得されていましたので、申請に必要となる日付での記載がされているか、実際の日常生活状況と相違がないか等、診断書の記載内容のチェックから手続きを始めました。

今回のご相談者様は20歳前傷病で障害認定日による請求(ポイント③)を行う為に病院には必要となる診断書の日付のご案内とともに、日常生活についても改めて橋渡しを行い診断書の訂正依頼を行いました。

ご相談者様の状態が的確に反映された必要となる時期の診断書が取得でき、診断書だけでは伝わらない背景や日常生活の状況については病歴就労状況等申立書に詳述し、申請を行いました。

結果、障害基礎年金2級として障害認定日の翌月分から年金が支給されることとなりました。

 

【ポイント1】手続きの途中からでもサポート可能

申請手続きを進める中で制度の煩雑さや病状によって、なかなか申請までたどりつくことが出来ず、動き出してから半年、1年以上経ってしまった、というお話を聞くことがございます。

事後重症請求をする場合は、申請した月の翌月分から支給が開始されますので手続きは進めていても、申請前の準備期間分の年金は受取ることが出来ません。

当事務所では手続きの途中からでもサポートは可能です。

一人で悩まず、まずはご相談ください。

 

【ポイント2】初診病院と現病院が同じ場合の医証

障害年金では医師に記載して貰う書類(医証)は下記のとおり複数枚あることが基本です。

①初めて受診した病院で記載してもらう『受診状況等証明書』が1枚
②現在の病院で書いてもらう『診断書』が1枚

一方、初診から現在まで同じ病院で、今後の障害年金のみを請求する場合は、①が不要となり、②の1枚でOKです。

(※)認定日請求といって過去にさかのぼって申請を行うときはさらにもう1枚必要となることがあります。

 

【ポイント3】20歳前傷病による障害認定日請求

20歳前傷病の場合の障害認定日は初診日から1年6ヵ月を経過した日が20歳到達日より前にあるか、後にあるかによって取り扱いが変わります。
(※20歳到達日:20歳の誕生日前日のことを言います)

  • 初診日から1年6ヵ月経過した日が20歳到達日よりも前にある場合:20歳到達日が障害認定日
  • 初診日から1年6ヵ月経過した日が20歳到達日よりも後にある場合:原則通り初診日から1年6ヵ月経過した日が障害認定日

20歳前傷病による障害認定日請求を行う場合、上記障害認定日の前後3ヵ月以内現症の診断書が必要となります。

 

その他の精神の事例

 

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