人工血管(循環器) 厚生年金3級 循環器

急性大動脈解離 Stanford B(人工血管)|障害厚生年金3級

急性大動脈解離(人工血管)|障害厚生年金3級

対象者の基本データ

病名急性大動脈解離(人工血管)
性別男性
支給額年額 約59万円
遡及金額 約273万円
障害の状態
  • ステントグラフト内挿術あり
  • 重労働は制限あり
  • 安静時にも胸痛、手足の痺れ、倦怠感、目眩等の症状がある
  • 身体障害者手帳なし
申請結果障害厚生年金3級

 

ご相談までの経緯

5年程前、朝起きるとみぞおちの辺りに痛みがあり、時間を追うごとに痛みは増していき、次第に背部にも広がり、動くことも出来なかったそうです。

また休日であったため、近くの病院が開いておらず救急要請をされました。

搬送先で「急性大動脈解離」と診断され、降圧療養を受けながら、三次救急病院へ即日搬送され入院加療となりました。

初診から3ヶ月後に大動脈解離に対してステントグラフト内挿術を受け、退院後も通院治療を続けていました。

退院後も胸痛や目眩、身体の痺れなど軽度の症状は継続していたものの職場に復帰し、周囲に理解や協力を仰ぎ、配慮を得ることで継続して勤務出来ていました。

しかし、再び強い背部痛・胸部痛があったため、入院し検査を受けたところ「冠攣縮性狭心症」の発症を確認し、体調が安定しないことで再度仕事も休職することとなりました。

現在は身の回りのことはある程度出来ても、発病前と同等に振る舞うことは困難で、安静にしていても胸痛、手足の痺れ、倦怠感があり、車を運転するためにハンドルを持つことさえも辛いと感じることもあるそうです。

2度目の休職をきっかけに将来への不安が強くなり、なにか利用できる制度がないかと探していたところ障害年金を知り、受給の可能性があればと思い、当事務所にご相談をいただきました。

 

申請結果

今回のご相談者様の場合、「急性大動脈解離」と「冠攣縮性狭心症」の2つの心疾患がありました。

それぞれの傷病に相当因果関係がないため、2つの傷病を合わせて申請を行う場合は各々の初診日の特定をした上で請求を行う必要があります。

狭心症の初診日は請求時点で障害認定日を迎えていなかったことと、異常検査所見は認められなかったことから、請求傷病は障害認定日の特例(ポイント①)により障害認定日の到来している「急性大動脈解離」に絞り、遡及請求を行う方針としました。

手続きはまず、急性大動脈解離で救急搬送された病院へ初診日の証明となる受診状況等証明書の作成を依頼しました。

初診日の証明が整うと次に診断書の依頼となります。

大動脈疾患により遡及請求を行う場合は「人工血管を挿入していること」だけでなく、
障害認定日当時の一般状態区分の確認ができなければ遡っての請求を行うことが出来ません。

従いまして今回の請求では、障害認定日時点の診断書と現在の診断書の2通診断書を取り寄せました。

現在の診断書には「冠攣縮性狭心症」についての記載もありましたが、請求傷病である「大動脈解離」による日常生活や就労への支障についても詳細に記載いただきました。

申請の結果、「障害厚生年金3級」としてステントグラフト術を受けた月の翌月分から遡って支給が認められました。

 

【ポイント1】 障害認定日の特例(ステントグラフト)

障害年金は初診日から原則的に1年6ヶ月を経過した後でしか請求ができません。

しかし、ステントグラフト(人工血管)を初診日から1年6ヶ月以内に装着した場合には、その手術日以降であれば障害年金の請求が可能となります。

これを障害認定日の特例といいます。

 

【ポイント2】ステントグラフトと障害年金

ステントグラフトは人工血管として扱われます。

大動脈解離(Stanford 分類A型・B型)や胸部大動脈瘤によりステントグラフトを装着して、その後の症状が軽い家事や事務に限られる程度の障がいが残る場合は障害厚生年金の3級として認められる可能性があります。

 

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