【事例36】統合失調症|障害基礎年金2級(初診病院が閉院していた事例)

統合失調症基礎年金2級事例

対象者の基本データ

病名 統合失調症(とうごうしっちょうしょう)
性別 女性
支給額 年額 約78万円
障害の状態
  • 幻聴や被害関係妄想等の陽性症状がある
  • 一人になると不安からパニック状態となる為、入浴等にも付き添いが必要
  • 人混みの中に入るとパニック発作から失神することもあり、一人での外出は不可
  • 精神障害者保健福祉手帳3級
申請結果 障害基礎年金2級

 

ご相談までの経緯

約10年前に、突然「みんなが自分の悪口を言っている」「部屋に盗聴器が仕掛けられている」「監視されている」などの幻聴、幻覚が始まったそうです。

その後、外出もできず1日中ボーっと過ごすようになり、心配した母親から受診を勧められましたが、精神科に対する抵抗から受診には至りませんでした。

しかし症状に改善が見られず、精神科の受診を決断。

診察の結果『統合失調感情障害』と診断され、以降投薬治療を開始しました。

症状は一進一退で、現在も就労ができる状態ではなく、日常生活も家族の介助で成り立っている現状を考えると、将来に対する強い不安を感じていました。

そんな中、つい最近になり障害年金の制度を知ったそうです。

早速手続きをと考えられましたがとても今の自分ではできそうもなく、母親に相談すると社会保険労務士へ任せることを勧められ、障害年金で実績のある当事務所に依頼されることになりました。

 

申請結果

障害年金の申請では、必ず初めて病院を受診した日(初診日)の証明が必要となります。

しかし最初にご本人から「初診の病院が廃院しており初診の証明が取れない」ということをお聞きしました。

そこで、2番目の病院に「受診状況等証明書」をお願いしたところ、初診の病院からの紹介状も頂くことができ、心配していた初診の証明をクリアすることができました。

初診日時点に加入していた年金制度の種類によって、受け取れる障害年金の種類が違います。

今回は初診は『国民年金』に加入していたため、申請する障害年金は『障害基礎年金』です。

障害基礎年金は2級以上に該当しなければなりません。

ご本人から障害認定日(初診日から1年6カ月経過した日)頃の状況をお聞きすると2級に該当する可能性が高いと考え、遡及請求のため当時の病院へ診断書を依頼しました。

しかしカルテを破棄していて診断書を書けないということで、残念ですが過去分の請求を諦め、今後の障害年金請求のみに切り替え提出準備を勧めました。

現在の病院へ診断書をお願いする際は、審査で重要視される日常生活の状況について、主治医の先生にご相談者の日常生活での困難さを分かっていただけるよう詳細な資料を作り診断書作成を依頼いたしました。

一方、「病歴就労等申立書」においても、診断書の内容をフォローできるよう、病状の経過や日常での支障・制限、家族から受けている介助などを時系列に沿って作成しました。

その結果、障害基礎年金2級に認定されました。

 

【ポイント1】「病歴就労状況等申立書」記載にあたっての注意点

初診から現在まで転院する方も多いかと思います。

転院はマイナスにはなりませんが、「病歴就労状況等申立書」を作成される際に、必ず、転院の理由を書くようにしましょう。

又、転院の時に、予約待ちなどで受診されない期間が出てくる場合は、受診していない期間についても一つ段落を作り、受診していない理由を記載するようにしましょう。(一時的に病状が改善し受診を中断した時も同様に記載しましょう。)

 

【ポイント2】初診日の証明

障害年金の制度は、初診日主義です。

原則としては、初診の病院で「受診状況等証明書」を書いてもらい初診日を証明することになります。

しかし、病院が廃院していたり初診が5年以上前でカルテを破棄されていて「受診状況等証明書」が取れないという事はよくあることです。

このような場合も、初診日を証明できる客観的な証拠(診察券、初診の病院からの紹介状、お薬手帳など)を集めることで初診日を認めてもらえることがあります。

すぐに請求を諦めずに請求につなげていきましょう。

 

【ポイント3】初診日と障害年金

障害年金では初診日に「国民年金・厚生年金」のいずれに加入していたかで、請求する障害年金種類が異なります。
(※)初診:国年=障害基礎年金、厚年=障害厚生年金

障害厚生年金の方が、基礎にはない(3級、配偶者加算、給与による支給額の増加)など、有利な点があります。

 

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