【事例1855】パーキンソン病|障害厚生年金2級(更新時に等級アップした事例)

パーキンソン病|障害厚生年金2級

対象者の基本データ

病名 パーキンソン病
性別 男性
支給額 年額 約170万円
障害の状態
  • 歩行が不安定で、転倒のリスクが高いため、外出時だけでなく屋内でも杖や歩行補助具が必要。
  • 手の震えが強く、ボタンを留めたり紐を結ぶなどの細かい作業ができない。
  • 傷病が原因で就労できない。
申請結果 障害厚生年金2級

当事務所スタッフによる事例紹介動画

当事務所のスタッフが実際に申請した流れを動画で詳しく説明しています。

当事務所の雰囲気を感じて頂けると思いますので、是非ご覧ください。

ご相談までの経緯

ご依頼者様は、パーキンソン病を患っており、すでに障害厚生年金3級に認定されていました。

しかし、症状が進行し、ONの状態(薬が効いている状態)でも、家族のサポートがなければ日常生活が成り立たない状況となり、より上位等級を検討して当社にご相談されました。

申請のポイント

今回の申請は、更新で上位等級(3級→2級)への額改定となるかが最大のポイントでした。

更新ではあくまでも障害状態の確認が目的ですので、稀に、年金機構の職権で等級が上がることはありますが、等級が据置となってしまう可能性のほうが高くなります。

そこで、単に障害状態の確認ではなく前回の診断書の内容と比較してしっかり審査してもらうために更新と一緒に額改定請求もしました。

また、額改定請求をすることで、万が一、等級変更がなかった場合には不服申立てができるというメリットもあります。(更新で等級変更がない場合は不服申立てはできません。)

提出書類は、更新の診断書(障害状態確認届)、額改定請求書の2点ですが、日常生活状況や手足の動作の支障などを病歴就労状況申立書に詳述し補足資料として添付しました。

結果

ご依頼者様の障害厚生年金は3級から2級に変更され受給額も大幅に増えました。

これは、パーキンソン病の進行性を踏まえた上での判断と考えられます。

今後も病状の悪化が予想されるため、次回の更新でも等級が下がることは考えにくく、引き続き2級もしくは更に上の等級になる可能性が高いです。

感想

今回の事例で、症状が悪化している場合は、更新時に額改定請求を同時にすることの重要性を学びました。

また、パーキンソン病の診断書はONの状態で記載してもらうことや、今後も症状が進行するなど予後についての記載も大切であることを再認識しました。

【ポイント1】障害年金の更新時の提出書類について

障害年金の更新には障害状態確認届(診断書)の提出だけで行うことができます。

しかし、診断書の項目だけでは請求者の障がいの症状を表現しきれない事があり不十分な事があります。

そのようなケースでは、診断書の背景を伝えるような補足資料を添付することで、請求者の状態を適切に表現する事もあります。

【ポイント2】額改定請求ができる時期(原則)

障害年金受給中の方が、障害の程度に変更があったとして、等級変更を求める手段として『額改定請求』というものがあります。

額改定請求を行うには、原則として下記の期限を待つ必要があります。

①年金を受ける権利が発生した日から1年を経過した日
②障害の程度の診査を受けた日から1年を経過した日

なお、例外として1年を待たずに申請できるケースがあります。

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