【事例158】双極性障害・不安障害|障害基礎年金2級

双極性障害・不安障害|障害基礎年金2級

対象者の基本データ

病名 双極性障害(そうきょくせいしょうがい)
性別 女性
支給額 年額 約78万円
障害の状態
  • 精神障害者保健福祉手帳3級
  • 希死念慮が強く衝動的に自殺企図をすることがある
  • 意欲、集中力の低下、対人緊張のため就労ができない
申請結果 障害基礎年金2級

 

ご相談までの経緯

平成28年頃に、家庭内でのトラブルが原因で意欲が低下し家事も全くできなくなったそうです。

しばらく、様子を見られていましたが症状は改善せず、過呼吸の発作で意識を失うこともあり、不安になって受診されました。

病院ではパニック障害と診断されました。

人ごみではパニック発作が起きるため外出も必要最低限しかできません。

コミュニケーションもうまく取れず、些細なことでケンカになることもしばしばあります。

今では、日常生活の多くの場面で母親に介助をしてもらっており、とても就労できる状態ではありません。

収入がなく生活の不安を抱えていらっしゃいました。

病院の相談員の方から障害年金の事を教えて頂き申請することを決断されました。

自分だけでは準備は出来ないと思い友人に手伝いをお願いしたところ、その友人から当事務所への依頼を勧められ、ご相談を頂きました。

 

申請結果

ご相談者様からのヒアリングで、初診から現在まで何度か転医されていることが分かりました。

また、障害認定日頃はメンタル以外のご病気で内科を通院されており、メンタル系の病院を受診されていないことが分かりました。

そのため、遡及請求はできず、事後重症請求での申請準備に着手しました。(ポイント①参照)

まず、初診の病院に「受診状況等証明書」を依頼から始めました。

ところが、初診の病院は閉院準備中で、医師が退職しており、「受診状況等証明書」を取れません。

ただ、カルテは残っているとのことでしたので、カルテの開示をお願いしました。

同時に2番目の病院から「受診状況等証明書」を取り寄せました。

初診日に関する書類がそろった時点で、現在受診されている病院へ診断書の依頼となります。

依頼の際には、主治医の先生にご相談者様の日常生活の状況及び治療歴を整理した資料を診断書の様式に添えてお渡しました。

完成した診断書は、日常生活における支障や就労できない状況、治療歴など正確に記入されていました。

なお、ご相談者様は、何度か転医されているため、「病歴・就労等申立書」に病院ごとに治療内容などやその時の症状を詳細に記入するとともに転医の理由も忘れずに記入しました。

初診日の証明には少し時間を要しましたが、全ての書類を揃えられ、自信を持っての申請となりました。

結果は、『障害基礎年金2級』に認定されました。

 

【ポイント1】障害認定日とは

障害の程度の認定する日を『障害認定日』と言います。

障害認定日は原則として、初診日から1年6ヵ月後の日です。(※特例もあります)

障害認定日の状態が障害等級に当てはまると、障害年金が支給されます。

また障害認定日に等級に該当しない場合でも、今後症状が悪化して等級に当てはまるようになった時には請求することが可能です。

なお、何らかの理由で障害年金の請求が遅れてしまったり、手続きを忘れていたときには認定日請求(遡及請求)という方法にて、最大5年間分の貰い忘れていた障害年金を受け取れる可能性があります。

 

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