目次
対象者の基本データ
病名 | 末期腎不全(まっきじんふぜん) |
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性別 | 女性 |
支給額 | 年額 約78万円 |
障害の状態 |
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申請結果 | 障害基礎年金2級 |
ご相談までの経緯
7年程前、他の傷病で通院治療中の病院で定期血液検査を実施したところ、血糖高値があり、「糖尿病」と診断されました。
糖尿病の精査加療目的に他院へ転院し、定期的な通院治療を継続していましたが、徐々に腎機能が悪化し、人工透析を導入しなければならなくなりました。
現在、週3回の血液透析治療を継続しており、身体の倦怠感や食欲不振、眩暈、ふらつきなどの症状があり、家事や外出といった日常生活にも支障をきたしている状態です。
ネットで透析治療について調べていた際に、障害年金制度を知り、手続きの為に当事務所までお問い合わせいただきました。
申請結果
今回の申請では初診日が請求のポイントとなりました。
請求傷病は「末期腎不全」ですが、「糖尿病」と「末期腎不全」には相当因果関係があるとされる為、「糖尿病」の初診日の証明を取得する必要があります。
今回のご相談者様が「糖尿病」と診断されるに至った経緯は、自覚症状等があって医療機関に受診したというわけではなく、他の傷病にて通院治療中の検査時に血糖の異常が分かり「糖尿病」と診断に至っていました。
他の傷病での通院治療歴が長い病院であったため、他の傷病に係る初診日と内容が混同してしまわないように、初診日の証明となる受診状況等証明書の作成依頼時には「末期腎不全」で障害年金を請求するために「糖尿病」の初診日証明が必要となることを伝え、糖尿病の診断に至る経緯や確定診断日を明記していただくようにお願いしました。
初診日証明の取得後は診断書の取得、申請書類一式の作成もスムーズに手続きが進み、着手から1か月半程で提出に至りました。
結果、「障害基礎年金2級」として認定されました。
【ポイント1】相当因果関係
「前発の傷病がなければ、後発の傷病は起らなかったであろう」と認められる場合は相当因果関係ありとして、前後の傷病が同一の傷病として取り扱われます。
つまり、前発の傷病で最初に医師の診療を受けた日が後発傷病の初診日として取り扱われることとなります。
例えば相当因果関係があるものとしては以下のようなものがあります。
- 糖尿病→糖尿病性網膜症または糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害、糖尿病性動脈閉塞症等
- 糸球体腎炎(ネフローゼ含む)、多発性のう胞腎、腎盂腎炎→慢性腎不全
- 肝炎→肝硬変
- 結核の化学療法による副作用として聴力障害
- ステロイド投薬→大腿骨頭壊死
- 事故または脳血管疾患→精神障害
他の傷病でも相当因果関係ありとされる傷病はある為、複数傷病を発症している場合は初診日の取扱いには注意が必要です。
相当因果関係に関する事例は以下のページでご紹介していますのでご参照下さい。
https://nenkin.info/tag/soutouingakankei/
以下の動画でも相当因果関係のポイントをご説明していますので是非ご覧ください。
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