目次
対象者の基本データ
病名 | うつ病・注意欠陥多動障害 |
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性別 | 男性 |
支給額 | 年額 約101万円 |
障害の状態 |
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申請結果 | 障害基礎年金2級 |
ご相談までの経緯
幼少期から人の話を落ち着いて聞くことができなかったり、約束を守れないことでご両親に毎日のように注意されていました。
また忘れ物や物を紛失することも多かったそうです。
そして高校に進学した頃から不眠や動悸、息苦しさなどの症状が現れ、不安になり心療内科を受診されました。
病院で神経症と診断され薬を処方されましたが、薬の副作用が強く、受診を中断します。
その後、症状は改善しませんでしたが心療内科に強い不信感があり受診できずにいました。
就職してからも症状に改善もなく、5年足らずで退職となります。
この頃から他人の目が怖くなり外出も困難になったことで、自宅での自営業に従事しますが、打ち合わせやスケジュール管理ができないなどの支障がありました。
意欲減退や集中力低下などの症状も強くなり仕事が手につかない日も増え、やがて自傷行為まで始まりました。
このような状況をご心配になったご家族に付き添われ、再び心療内科を受診することになります。
病院でうつ病、注意欠陥多動性障害と診断され、現在まで薬物療法、精神療法を続けていますが、症状は改善せず、仕事も思うようにはできず、収入も不安定な状況が続いています。
経済的な不安がある中、ご家族の方が社会保障制度を調べている際、障害年金に辿り着きました。
是非、申請したいと思いましたが、手続きが煩雑でとても自分たちでは申請はできないとのことで、弊社にご相談を頂くことになりました。
申請結果
日常生活の状況やお仕事の実態などをお伺いし、障害年金の受給の可能性をご案内させていただいた上でお手続き代行させていただくこととなりました。
お手続きではまず初めて受診した病院へ初診日の証明となる受診状況等証明書の取得から始めます。(ポイント①)
事前のヒアリングで初診日は10年程前とお伺いしていましたので、カルテが残っているか不安もありましたが、病院へ問い合わせるとカルテが保管されており、受診状況等証明書の作成も快く引き受けてくださりました。
初診日の証明が整い、保険料の納付要件など障害年金の申請要件が問題なく満たせていることを確認し診断書の依頼へと進めました。
診断書の作成に必要となる情報を参考資料としてまとめて主治医の先生に橋渡しを行い、診断書の作成をお願いしました。(ポイント②)
診断書が完成し、病歴就労状況等申立書等の申請書類一式の最終チェックを行い、申請しました。(ポイント③)
結果、「障害基礎年金2級」として認定されました。
【ポイント1】受診状況等証明書はカルテをもとに記載する
障害年金の申請には、初診日を記載する「受診状況等証明書」という専用様式があります。
この様式は必ず「カルテ」をもとに、初診病院にて記載してもらいます。
カルテ以外の入院記録や受付簿、レセプトなどをもとに記載しても、初診日を証明できた事にはならず不支給となるケースもあります。
以下の動画より、受診状況等証明書の注意点をご覧いただけます。
【ポイント2】診断書(精神の障害用)
精神疾患での障害年金を申請する際は、病状だけでなく、日常生活及び就労の状況もポイントとなります。
診察時に日常生活及び就労状況をうまく伝えられていない場合は、実際の状況と不釣合いな診断書となってしまう可能性があります。
診断書作成前に医師から詳しく状況を聞かれることもありますが、ヒアリングがない場合などは自ら伝えることが大事です。
伝え方は様々ですが、限られた診察時間では全てを伝えることが困難、医師を目の前にするとうまく伝えられないなどの場合はメモなどに記載してお渡しするのがよいでしょう。
以下の動画でも、精神の障害用の診断書に関する説明をしておりますので、宜しければご覧ください。
【ポイント3】申請書類のチェック
受診状況等証明書や診断書を始めとする障害年金の申請に必要となる全ての書類はその都度、記載漏れや記載間違いがないか確認して手続きを進めていくことが大切です。
特に医師に記載していただく書類は忙しい中、診察時間外に時間を割いて作成をして頂く必要がありますので、早めにチェックをして、再確認が必要な事項がある場合は早めに連絡を取るようにしましょう。
申請を済ませた後に記載漏れや記載ミスが発覚しても、後から訂正や追記をすることは出来ません。
当事務所ではお一人のご相談者様の申請書類について、複数名でのチェック、また特段検討が必要な場合はチーム全体で議論を交わすなど、チーム全員でのサポート体制を取っています。
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