目次
対象者の基本データ
病名 | 関節リウマチ |
---|---|
性別 | 女性 |
支給額 | 年額 約59万円 |
障害の状態 |
|
申請結果 | 障害厚生年金3級 |
ご相談までの経緯
ご相談者様は、10年ほど前に、手や足の関節に痛みが現れ、日常生活にも支障が出てきたため、受診されたそうです。
病院で関節リウマチと診断され、ステロイド治療等を受けることになりました。
しかし、症状は徐々に悪化し、仕事も退職へ追い込まれました。
今では、症状が全身に及び、日常生活も家族のサポートがなければ成立たない状況です。
今後も就労の目途さえ立たず、将来への不安を強くお持ちでした。
受診の際に医師から障害年金のことを教えて頂き申請を考えます。
しかし、初診日がはっきりしないことや転院を繰り返していたこともあり、手続きができるかどうか心配になり、ネット検索で辿り着いた弊社にご相談頂くことになりました。
申請結果
まず、ご相談者様からのヒアリングで障害が上肢、下肢にわたっていることがわかりました。
そこで、日常生活の動作についてアンケートを頂いたところ、ほぼ全ての動作が「一人でできるがやや不自由」な状態であり、認定の可能性が高いとお伝えし、代理申請のご契約を頂きました。(ポイント①)
手続きとしましては、「受診状況等証明書」の取得から始めます。
初診日は、10年以上前でしたが、無事、カルテが残っており「受診状況等証明書」を記載して頂くことができました。
次に、申請方法の検討となりましたが、残念ながら、障害認定日のカルテが残っておらず、事後重症請求で申請することになりました。(ポイント②)
事後重症請求では、現在の障害の程度を現す診断書が必要となります。
そこで、現在の主治医に、契約時にご相談者様から頂いたアンケートを診断書に添付して診断書記載を依頼しました。
完成した診断書では、ご相談者様の状態が正確に記載されていました。
最後に、発症から現在までの経過について、「病歴就労状況等申立書」に記載して、診断書との整合性を確認した後申請しました。
結果は、2ヵ月足らずのスピード審査で、『障害厚生年金3級』に認定されました。
【ポイント1】リウマチの認定方法
リウマチは肢体(したい)障害という基準に照らして審査が行われます。
肢体の診断書には以下のような「日常生活における動作の障害の程度」を評価する欄があり、病気が日常生活にどの程度影響しているのかが判断の基準になります。
具体的にはこれらの項目を、出来る~出来ないの4段階で評価されることになります。
a つまむ(新聞紙が引けない程度)
b 握る(丸めた週刊誌が引き抜けない程度)
c タオルを絞る(水を切れる程度)
d ひもを結ぶ
e さじで食事をする
f 顔を洗う(顔に手のひらをつける)
g 用便の処置をする(ズボンの前のところに手をやる)
h 用便の処置をする(尻のところに手をやる)
i 上衣の着脱(かぶりシャツを着て脱ぐ)
j 上衣の着脱(ワイシャツを着てボタンをとめる)
k ズボンの着脱(どのような姿勢でもよい)
l 靴下を履く(どのような姿勢でもよい)
m 片足で立つ
n 座る【正座、横すわり、あぐら、脚なげだし】(このような姿勢を持続する)
o 深くおじぎ(最敬礼)をする
p 歩く(屋内)
q 歩く(屋外)
【ポイント2】「事後重症請求」と「遡及請求」
本来、障害年金は障害認定日(原則初診日から1年6ヵ月後)より請求することが出来ますが、何らかの理由で請求しないまま現在に至った場合は『今後の障害年金』に加えて『過去の障害年金』を請求することも可能です。
『これからの年金』を請求する方法を事後重症請求、『過去の年金』を請求する方法を遡及請求と言い、審査の結果は、上記請求を同時に行った場合であっても、それぞれに別個に結果がでます。
つまり「これからの年金は支給」するけれど、「過去の年金は不支給」という結果もあり得ます。
注意点としては『遡及請求』は事後重症が認められて初めて認定されるため、必ず事後重症請求を『最初または同時』に行う必要があります。
遡及請求を行う時は通常よりも診断書代等の費用がかかりますので、認定の可能性や費用等を考慮しつつ、検討してみてください。
以下の動画でものポイントをご説明していますので是非ご覧ください。
その他の肢体の障害の事例
肢体の障害の新着事例
よく読まれる肢体の障害の事例