【事例540】高次脳機能障害|障害基礎年金2級

高次脳機能障害|障害基礎年金2級

対象者の基本データ

病名 高次脳機能障害
性別 女性
支給額 年額 約138万円
遡及金額 約23万円
障害の状態
  • 支援者の助言や支援にも抵抗性がみられる
  • 意思疎通を図ったり、感情のコントロールが出来ず、他者との交流は困難
  • 近所でも迷子になることがあり、通院は付添いがなければ出来ない
  • 固執性があり、周囲の状況に合わせて臨機応変な対応は出来ない
申請結果 障害基礎年金2級

 

ご相談までの経緯

2年程前に交通事故で受傷されました。

身体の症状に対しては、外科的手術やリハビリ治療により軽快しましたが、退院後、子供の名前がわからない、感情のコントロールができない等で日常生活上の支障が強く、再度医療機関を受診したところ、「高次脳機能障害」と診断されました。

現在も定期的に通院を継続していますが、記憶障害や注意障害、遂行機能障害などの症状から就労は全く出来るような状態になく、日常生活にも常時の支援が必要な状態が続いています。

周囲の支援や助言にも抵抗したり、易怒性が見られ、抑うつ状態も呈しています。

将来への不安などから、障害について調べていた際に障害年金のことを知りましたが、ネットで調べても制度や手続き方法が理解出来ず、サポート可能な当事務所にLINEよりご相談いただきました。

 

申請結果

通常の手続きでは、初診日の証明となる受診状況等証明書の手配から始めますが、今回のご相談者様は初診から現在まで同じ病院に通院されていたため、受診状況等証明書は必要なく、診断書1枚で請求が可能でした。(ポイント①)

ご本人様とご家族からヒアリングした日常生活の状況を参考資料としてまとめ、主治医の先生に橋渡しし、診断書の作成を依頼しました。

診断書の完成を待つ間、傷病の原因が交通事故でしたので通常の申請書類の他、第三者行為事故状況届などの事故関連書類の準備を整えました。
(ポイント②)

診断書が完成した後は全ての申請書類の内容を微調整し、スムーズに申請が完了しました。

結果、「障害基礎年金2級」として受給が決定しました。

 

【ポイント1】初診病院と現病院が同じ場合の医証

障害年金では医師に記載して貰う書類(医証)は下記のとおり複数枚あることが基本です。

①初めて受診した病院で記載してもらう『受診状況等証明書』が1枚
②現在の病院で書いてもらう『診断書』が1枚

一方、初診から現在まで同じ病院で、今後の障害年金のみを請求する場合は、①が不要となり、②の1枚でOKです。

(※)認定日請求といって過去にさかのぼって申請を行うときはさらにもう1枚必要となることがあります。

 

【ポイント2】 第三者行為事故状況届

交通事故や労災事故などの第三者行為による後遺障害で障害年金を申請する際は、通常の申請書類のほか、第三者行為事故状況届等の事故関連専用の書類を提出する必要があります。

交通事故、労災事故の他に、第三者の絡まない自損事故の場合も第三者行為事故状況届の提出が必要です。

この第三者行為事故状況届には請求者の基本情報を記載するほか、相手方の情報、事故の状況、損害賠償の請求・受領の有無などを記載します。

事故の状況や損害賠償金の受領の有無など個別のケースにより、第三者行為事故状況届に添付しなければいけない書類が違うため、あらかじめ確認し、通常の申請書類と同時進行で準備を進めると良いでしょう。

 

その他の精神の事例

 

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