【事例370】双極性障害|障害厚生年金3級(4回転院していた事例)

双極性障害|障害厚生年金3級 

対象者の基本データ

病名 双極性障害(そうきょくせいしょうがい)
性別 男性
支給額 年額 約58万円
障害の状態
  • 気分の波があり月に1-2回の通院治療をしている
  • 障害年金請求時は鬱症状が強い時期だった
  • 母親からの援助で生活をしている
  • 精神障害者保健福祉手帳:2級
申請結果 障害厚生年金3級

 

ご相談までの経緯

最初に体調が崩れたきっかけは、高校を卒業する頃の両親の別居や、父の他界により悩むことが多くなったことでした。

その後も常に不安状態にありましたが、病気とは思わず通院はせずに、一人で抱えていたといいます。

会社勤めをしていた26歳頃より症状が悪化していきました。

他人のお金を自分の物であると勘違いをして使い込んでしまったり、仕事上のストレスから耐えきれないほどの不安な心理状態を感じるようになった為、A病院へ受診をされました。

そこでは、うつ病と診断され、抗うつ剤・睡眠導入剤による薬物療法とカウンセリングを行いました。

その後は病院を転々として、ご相談の時点ではF病院へ通われていました。

通院後も自殺念慮、過呼吸、動悸、不眠、感情の不安定、錯乱、早朝覚醒といった症状が更に強くなっていったそうです。

お仕事については早い時点から主治医から禁止と言われていました。

しかし、生活への不安などから医師に内緒で働いては体調が悪くなり退職。

また不安になって働いて、すぐに退職ということを繰り返されていました。

家に閉じこもった生活を送られていましたが、誤ってガラスに突っ込んでしまうというエピソードもあり、お母様からの助けのお陰で何とか生活ができている状況でした。

医師から、「障害年金の可能性があるから一度社労士に相談してみてはどうか?」と勧められ、当事務所へ相談に来られました。

 

申請結果

ご相談を頂いた時点で初診日から約10年が経過しており、これまでに4回の転院をされていました。

まずは病歴の整理からサポートを開始しました。

そして、初診の証明(受診状況等証明書)へと手続きを進めていきました。(ポイント①)

A病院へ問い合わせを行った処、すでにカルテの保存期間を超えており破棄されていたということがわかりました。(ポイント②)

障害年金は初診日主義とも言われ、現在の状況がどんなに重たくても、初診日が証明出来なければ障害年金を受給することが出来ません。

そこで、何か手がかりが病院に残っていないかの確認を行ったところ、当時の受診受付簿が残っていることがわかりました。

すぐにその記録を元に証明書の記載をしていただくことが出来ました。

ただ、障害年金の請求の上では、カルテに基づかない医証(受診状況等証明書、診断書)は参考資料という扱いとなり正式な証明ではありません。

このような場合は続いてB病院で証明書の取得を行います。

もし、B病院でも取得出来ない場合はC病院という具合です。

今回はD病院でようやく初診日の証明が出来ることになりました。

そして現在通院しているE病院に対しても、普段の診察の際には伝えきれていない日常生活の様子などについてアンケートを使って橋渡しをさせて頂きました。

その結果、障害厚生年金3級として無事に認定をされました。

※2回目の更新では障害厚生年金3級から2級への等級の改定が認められました。2回目の更新に関しましては『双極性障害|障害厚生年金2級(更新で3級から2級に認められた事例)』でご紹介しております。

※2回目の更新から3回目の更新までの間に就労を始められていましたが、3回目の更新も無事障害厚生年金2級が認定されました。3回目の更新に関しましては『双極性障害|障害厚生年金2級(就労を開始後の更新が認められた事例)』でご紹介しております。

 

【ポイント1】初診日が大切な理由

障害年金では、初診日が最も重要とされています。

なぜ重要なのかというと、初診日は以下のように様々な『基準』となる為です。

①制度加入要件

初診日にどの制度に加入していたかで、受けられる年金が決まります。

②保険料納付要件

障害年金を申請するには、初診日の前日から数えて一定期間の保険料を納めている必要があります。

③障害認定日の起算点

原則として『初診日から1年6ヵ月経過した日』に障害の程度を認定します。

これを障害認定日と言い、この日以降で無ければ障害年金の請求が出来ません。

初診日が大切な理由に関しては、以下の動画でもご説明していますのでご参照下さい。

 

【ポイント2】初診日のカルテが無いと言われた時

カルテの保管は最後の通院日から5年と定められています。

つまり、5年を経過すれば破棄しても良いという事になります。

もし、カルテが既に無いと言われた場合であっても、院内とは別に倉庫などで保管をされていないかを確認してみることも大切です。

一端は無いと言われたものの、上記の流れでカルテが見つかったというケースが何件もあります。

 

その他の精神の事例

 

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