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厚生年金2級 持続性気分障害 精神

持続性気分障害|障害厚生年金2級(既にカルテが破棄されていた事例)

持続性気分障害|障害厚生年金2級

対象者の基本データ

病名 持続性気分障害(神経症性抑うつ状態)
性別 男性
支給額 年額 約140万円
障害の状態
  • 病院以外は外出しない
  • 不眠症状が強い
  • 1年で体重が10kg以上減少した
  • 精神障害者保健福祉手帳:なし
申請結果 障害厚生年金2級

 

ご相談までの経緯

22歳の頃、仕事で常にストレスを抱えており胃の痛みや食欲低下・不眠という症状が現れた為、近所のA胃腸クリニックを2回だけ受診されました。

一旦はおさまりましたが、25歳の時に再度ストレスが大きくなり、不眠によりA胃腸クリニックにて睡眠薬の処方を受けました。

家族からの勧めもあり、B病院にてメンタルの治療を行うこととなりました。

何度か転院があり、通院治療を行っていましたが、思うように改善は出来なかったとの事です。

38歳の頃には、ほとんど外出は出来ず、横になって生活をされていました。

食欲の低下、意欲の低下、過度な睡眠障害が続くなか、お母様より障害年金のご相談を頂きました。

 

申請結果

今回のケースは納付要件(ポイント①)と相当因果関係(ポイント②)との戦いでした。

まず年金の納付要件を調べてみると次のようになりました。

22歳:納付要件クリア
25歳:納付要件アウト

つまり、22歳が初診として認定されなければ障害年金を受給することが出来ないということになります。

ここで問題となったのが相当因果関係でした。

今回、障害年金を請求する傷病が神経症性抑うつ状態ですが、この病気と関係がなければ初診日として認められません。

ここで当時の受診の内容を見てると以下のとおりでした。

22歳:胃痛で受診して胃炎と診断された
25歳:不眠で受診して不眠症として診断された

障害年金では不眠症はメンタル疾患の前駆症状として認められます。

一方、今回の初診として主張する22歳に受けた胃腸科では診断名が胃炎であり、抗うつ薬や抗不安薬の処方も無く、これを初診日として認められるのかがというのが今回の最大の焦点となりました。

これが認められなければ、障害年金は絶望的となります。

そこで、初診当時にかかえていた仕事のストレスなど、診断書などの医証だけでは伝わらない背景を徹底してヒアリングさせて頂きました。

そしてそれらの内容を申請書類に盛り込んで請求を行いました。

その結果、こちらの主張通りの初診日で障害厚生年金2級として認定されました。

 

【ポイント1】年金の納付要件

障害年金を受け取るためには初診日までの年金を一定の基準以上、納めている事が大前提となります。

これを納付要件と言います。

具体的には次の①~②のいずれかを満たしている必要があります。

 

①原則は加入期間の3分の2以上納めていること

初診日の前日の時点で、初診日の属する月の前々月までの被保険者期間に、保険料納付期間と免除期間を合算した期間が加入期間の3分の2以上あること。

 

②直近1年間に滞納期間がないこと

初診日の前日において、初診日の属する月の前々月までの1年間に、年金の未納がないこと。ただし、平成38年3月31日までの特例で初診日が65歳までに限られます。

 

【ポイント2】相当因果関係について

「前発の傷病がなければ、後発の傷病は起らなかったであろう」と認められる場合は相当因果関係ありとして、前後の傷病が同一の傷病として取り扱われます。

つまり、前発の傷病で最初に医師の診療を受けた日が後発傷病の初診日として取り扱われることとなります。

例えば相当因果関係があるものとしては以下のようなものがあります。

  • 糖尿病→糖尿病性網膜症または糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害、糖尿病性動脈閉塞症等
  • 糸球体腎炎(ネフローゼ含む)、多発性のう胞腎、腎盂腎炎→慢性腎不全
  • 肝炎→肝硬変
  • 結核の化学療法による副作用として聴力障害
  • ステロイド投薬→大腿骨頭壊死
  • 事故または脳血管疾患→精神障害
  • 他の傷病でも相当因果関係ありとされる傷病はある為、複数傷病を発症している場合は初診日の取扱いには注意が必要です。

 

【ポイント3】強迫性障害などの神経症

強迫性障害、PTSD、パニック障害などを神経症と呼びます。

これらの神経症は、原則として障害年金の対象外となります。

今回の請求傷病は「持続性気分障害(神経症性抑うつ状態)」となっており「神経症」というキーワードが含まれているため、一見すると対象外のようにも見えますが、この傷病は障害年金の対象の傷病となります。

 

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