【事例239】双極性障害|障害厚生年金2級(精神疾患で一人暮らしの事例)

双極性障害厚生年金2級事例

対象者の基本データ

病名 双極性障害(そうきょくせいしょうがい)
性別 男性
支給額 年額 約143万円
障害の状態
  • 希死念慮がある
  • 病気が原因で就労できない
  • 精神障害者保健福祉手帳 3級
申請結果 障害厚生年金2級

 

ご相談までの経緯

現在、身の回りの事や家事も自分ではできず、就労もできるような状態ではない甥子様の事を心配され、叔父様よりご相談を受けました。

叔父様のお話では、平成15年に仕事上の悩みで不眠や強い落ち込みの症状が出てきて、日常生活や就労にも大きな支障が出てきたため医療機関を受診されたそうです。

うつ病との診断をされ薬物療法、精神療法を受けておられました。

ただ、病状は悪化し、自殺企図も出てきたため、6ヵ月間入院され、退院後も身の回りの事も自分ではできず、就労もできない状態が続き、このままでは生活も行き詰ってしまうので、家族で打開策をお考えになったそうです。

生活保護もお考えになったそうですが、まずは受給が可能ならば障害年金を優先するということになったそうです。

自分たちでは請求準備はできないとお考えになり、社会保険労務士への依頼を決断され、ネットで社労士事務所を検索され、障害年金の取扱件数が多い当事務所へのご相談となりました。

 

申請結果

ご本人様と叔父様からのヒアリングで初診から現在までの経緯がつかめました。

長期の入院などもあり症状は重く認定の可能性は高いと判断し請求準備に着手しました。

まず、初診が15年以上前でしたが、カルテが残っており、初診の病院で「受診状況等証明書」(初診日の証明)を記載して頂くことができました。

初診日が確定したことで、次に遡及請求を考えました。遡及請求の場合は障害認定日での診断書が必要となります。

早速、障害認定日頃に受診していた病院に診断書を依頼しましたが、カルテが残っておらず記載を断られました。

残念でしたが、遡及請求は諦め、事後重症請求に切り替え申請の準備を進めることにしました。

事後重症請求ですので、現在の診断書が必要となります。

主治医の先生に診断書を依頼する際には、ご相談者様の日常生活の状況等をまとめた資料も添付しました。

また、入院に至った経緯や入院中の治療内容、入院期間、退院直後の状況などの記載もお願いしました。

完成した診断書には、ご相談者様の日常生活の状況や就労困難な状況が正確に反映されていました。

また、入院に関しても詳細に記載されていました。遡及はできなかったものの、事後重症請求での認定については自信をもって申請することができました。

結果は、『障害厚生年金2級』に認定されました。

 

【ポイント1】受診状況等証明書はカルテをもとに記載する

障害年金の申請には、初診日を記載する「受診状況等証明書」という専用様式があります。

この様式は必ず「カルテ」をもとに、初診病院にて記載してもらいます。

カルテ以外の入院記録や受付簿、レセプトなどをもとに記載しても、初診日を証明できた事にはならず不支給となるケースもあります。

 

【ポイント2】障害認定日とは

障害の程度の認定する日を『障害認定日』と言います。

障害認定日は原則として、初診日から1年6ヵ月後の日です。(※特例もあります)

障害認定日の状態が障害等級に当てはまると、障害年金が支給されます。

また障害認定日に等級に該当しない場合でも、今後症状が悪化して等級に当てはまるようになった時には請求することが可能です。

なお、何らかの理由で障害年金の請求が遅れてしまったり、手続きを忘れていたときには認定日請求(遡及請求)という方法にて、最大5年間分の貰い忘れていた障害年金を受け取れる可能性があります。

 

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    そのため遠方の方が当事務所にご依頼いただいても、遠方だから審査に違いが出るというようなことはございませんので、ご安心下さい。
     

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