【事例208】うつ病|障害厚生年金2級(うつ病が原因の過眠症の事例)

うつ病の障害厚生年金2級

対象者の基本データ

病名 鬱病(うつびょう)
性別 男性
支給額 年額 約196万円
障害の状態
  • 希死念慮がある
  • 注意力が低下し、車の運転ができない
  • 浪費による借金がある
  • 精神障害者保健福祉手帳:なし
申請結果 障害厚生年金2級

 

ご相談までの経緯

夜勤のお仕事をされていらっしゃいましたが、平成28年頃、仕事中に眠気を感じはじめ、やがて会議中や車の運転中に居眠りをするようになったそうです。

上司の勧めもあって、医療機関を受診されました。

当初、「過眠症」と診断され、薬物療法を受けておられました。

3カ月ほどで症状が改善したため、受診を中断されました。

日常生活もお仕事も問題なく過ごされていましたが、1年後に同じ症状が出たため、再び、受診を始められました。

ただ前回と違い薬の効果が見られず、不安になり、転医したところ、「うつ病」と診断されたそうです。

現在は、身の回りの事や家事もほとんど自分でできず、外出も付き添いが必要な状態で、仕事も長期休職されています。

仕事に復帰のめども立たず、将来について悩んでいたところ、障害年金の事を知り、当事務所のホームページをご覧になりご相談のお電話を頂きました。

 

申請結果

当初、ご相談者様からのヒアリングでは、「過眠症」という印象を持ちました。

「過眠症」は、障害年金では認定の対象外になります。

そこで、奥様からも病状や診察内容について詳しくお聞きしたところ、初診時に「過眠症」と診察されていたが、その原因は「うつ病」であると医師から説明を受けていらっしゃいました。

現在も、「過眠症」の原因が「うつ病」であると診断されていることが分かり、請求手続きに着手しました。

まず、初診の病院に「受診状況等証明書」(初診日の証明)を書いて頂きました。

次に、遡及請求を考えましたが、障害認定日の頃は全く受診されていなかったことが判明し、事後重症請求となりました。

そこで、主治医の先生に、ご相談者様の今までの治療歴、日常生活の状況、就労できない事情についての資料を添付して、現在の「診断書」を依頼しました。

完成した診断書には、「うつ病が原因の過眠症」により日常生活に大きな支障が出ていること及び休職に追い込まれたことなど、ご相談者様の現状が正確に反映されており、自信をもって申請することが出来ました。

結果は、2か月というスピード審査で、『障害厚生年金2級』に認定されました。

 

【ポイント1】強迫性障害などの神経症

強迫性障害、PTSD、パニック障害などを神経症と呼びます。

これらの神経症は、原則として障害年金の対象外となります。

但し、うつ病、統合失調症のような症状がある場合は、障害年金の対象となることもあります。

 

【ポイント2】現在の病名の確認(神経症の場合)

当初は「不安障害」や「社会不安障害」などの神経症と診断されていた方が、その後に「うつ病」や「双極性障害」といった精神障害へ変更されることがあります。

診察時にわざわざ病名の確認をするケースが少ないことから、病名が変更された後も、当初の病名のままだと思い込んでいるケースも少なくありません。

治療期間が長い場合や転院した場合などは、病名が変わっているケースが多いため『現在の病名』を確認しましょう。

 

【ポイント3】認定日請求で過去の分を受給

何らかの理由で障害年金の請求が遅れてしまったり、手続きを忘れていた場合には認定日請求(遡及請求)という方法があります。

認定日請求(遡及請求)とは、障害認定日(原則的には初診日から1年6ヶ月後)の状態が定められた症状に該当すると、貰い忘れていた障害年金を一括で受け取れる可能性があります。

なお、遡って受給ができるのは時効の関係上、最大で5年までと決められています。

認定日請求(遡及請求)の事例は以下のページでご紹介していますので、ご参照下さい。
遡及請求の事例

 

以下の動画でも遡及請求のポイントをご説明していますので是非ご覧ください。

 

その他の精神の事例

 

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    障害年金の審査の一元化 以前に障害年金の障害認定に地域差があることが問題となり、2017年4月より日本全国から申請される障害年金の審査業務は全て東京の障害年金センターに一元化されました。
    現在では日本全国どこの年金事務所へ提出しても、東京の障害年金センターで審査をされます。
    そのため遠方の方が当事務所にご依頼いただいても、遠方だから審査に違いが出るというようなことはございませんので、ご安心下さい。
     

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