1型糖尿病でもらえる障害年金の金額はいくら?

障害年金に関してよくある「1型糖尿病でもらえる障害年金の金額はいくら?」という質問にお答えします。

1型糖尿病でもらえる障害年金の金額

障害年金は、大きく分けて「障害基礎年金」と「障害厚生年金」の2つがあります。

糖尿病での障害認定基準は平成28年6月1日に一部改正がなされています。(日本年金機構ホームページ:平成28年6月1日の障害認定基準改正

必要な治療を行ってもなお、血糖コントロールが困難な症状の方は、障害等級3級と認定されます。

障害等級3級の場合、初診日が国民年金に該当する方は障害年金の受給対象にはなりません。

ただし症状、検査成績、具体的な日常生活状況等によっては、上位等級に認定される可能性があります。

それぞれの受給額を以下にご説明します。

障害年金の金額

令和6年障害年金受給金額

障害年金の支給額は、毎年4月分から翌年3月分まで同一額が支給されます。

2024年度の年間支給額は以下の通りです。

1級2級3級
基礎年金1,020,000円816,000円無し
厚生年金1,020,000円+報酬比例の年金額×1.25816,000円+報酬比例の年金額報酬比例の年金額(最低保証612,000 円)

(障害年金の金額に関しましては『障害年金の金額は?』のページでも詳しくご説明していますのでご参照下さい)

子の加算

障害基礎年金の受給権者によって生計を維持している子がある場合は、 子の人数に応じて、加算が行われます。

生計の維持とは

「生計を維持されている」とは、原則次の要件をいずれも満たす場合をいいます。

  • 生計を同じくしていること。(同居していること。別居していても、仕送りをしている、健康保険の扶養親族である等の事項があれば認められます。)
  • 収入要件を満たしていること。(前年の収入が850万円未満であること。または所得が655万5千円未満であること。)

日本年金機構ホームページ:生計維持

対象となる子

  • 受給権者によって生計を維持している 「18歳到達年度の末日までにある子」
  • 受給権者によって生計を維持している 「20歳未満で障害等級の1級または 2級に該当する程度の障害の状態にある子」

子の加算金額

1人目・2人目(1人につき)3人目以降(1人につき)
2024年
(令和6年)
234,800 円
(月額 19,567円)
78,300 円
(月額 6,525 円)

配偶者の加算(障害厚生年金の1級・2級のみ)

障害厚生年金1級又は2級の受給権者によって生計を維持している65歳未満の配偶者がいれる場合、配偶者の加算がおこなわれます。

障害基礎年金の受給権者と障害厚生年金3級の受給権者には配偶者の加算はありません。

配偶者の加算金額

1級・2級
2024年
(令和6年)
234,800 円
(月額 19,567円)

1型糖尿病での障害年金の受給金額の事例

当事務所で、1型糖尿病での障害年金申請をサポートさせていただいた方で、受給が決まったケースをご紹介します。

※年間受給金額は、支給決定された時点の金額です。

【事例1】年間受給金額:約58万円(障害厚生年金3級)

病名1型糖尿病
性別男性
支給額年額 約58万円
障害の状態・ペプチド値 0.3未満
・低血糖時には気分不良で仕事を中断
・会議参加やトイレ休憩などの配慮を受けている
・1日4回の自己注射が必要なため外出先でも注射が欠かせない
申請結果障害厚生年金3級

事例の詳細ページ:【事例1166】1型糖尿病|障害厚生年金3級

【事例2】年間受給金額:約59万円(障害厚生年金3級)

病名1型糖尿病
性別女性
支給額年額 約59万円
障害の状態・看護師としてパート勤務をしている
・血糖コントロールが困難で、インスリン注射は1日4回
・全身倦怠感がありスムーズに家事ができない
・身体障害者手帳なし
申請結果障害厚生年金3級

事例の詳細ページ:【事例680】1型糖尿病|障害厚生年金3級(過去不支給になって再申請した事例)

【事例3】年間受給金額:約104万円 遡及金額:約322万円(障害厚生年金3級)

病名1型糖尿病
性別男性
支給額年額 約104万円
遡及金額 約322万円
障害の状態・インスリン治療をしている
・低血糖による意識障害が毎月ある
・就労はできているが、軽作業に配置転換となる
申請結果障害厚生年金3級

事例の詳細ページ:【事例102】1型糖尿病|障害厚生年金3級(障害認定日にペプチド値を測定していなかった事例)

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