目次
対象者の基本データ
病名 | 右変形性股関節症(人工関節) |
---|---|
性別 | 女性 |
支給額 | 年額 約59万円 遡及金額 約300万円 |
障害の状態 |
|
申請結果 | 障害厚生年金3級 |
ご相談までの経緯
股関節に鈍痛を感じるようになりますが、症状に波があり受診には至らなかったそうです。
しかし、痛みが継続するようになり、また、徐々に痛みが強まり受診することになります。
医師から人工関節を入れるように勧められ、手術を受けます。
手術後は痛みは軽減しますが、階段の利用が不自由であったり、重い荷物を持つことが困難で仕事にも支障があります。
この様な状態で、仕事を続けられるのか不安を感じていましたが、ネットで障害年金のことを初めて知り、自分の受給の可能性について弊社にお問い合わせいただきました。
申請結果
人工関節を入れた場合は、その手術日が手続きの上でポイントになります。
障害年金では、初診日から1年6ヵ月経過した日を、障害認定日といいます。
そして、障害年金は、原則、障害認定日から申請することができます。
ところが、特例として、障害認定日より前に、人工関節を入れた場合は、その日を障害認定日として申請が可能です。(ポイント①)
ご相談者様によると、人工関節を入れたのは、初診日から10ヵ月経過した日とのことでした。
そこで、人工関節を入れた日を障害認定日として遡及請求で手続きを進めることにしました。
遡及請求の場合、障害認定日と現在の診断書をそれぞれ取り寄せる必要があり、手続きに時間がかかりますが、本事例では、現在の診断書に人工関節を入れた日を記載して頂ければ、障害認定日の診断書は省くことができ、現在の診断書のみで遡及請求ができます。(ポイント②)
そのため、手続きの時間が短縮され、また、診断書の費用の負担も1通分のみですみ、ご相談者様には、とても喜んでいただきました。
審査の結果は、「障害厚生年金3級」に認定され、障害認定日(人工関節を入れた日)の翌月まで遡って障害年金が支給されることになりました。
【ポイント1】障害認定日の特例
初診日から1年6ヶ月(障害認定日)以内に人工関節の手術を行っていると、障害年金をもらい忘れてた場合でも最大5年間の遡りを受けれる可能性があります。
今回のケースのように障害認定日以降に手術を行った時は、障害年金の請求月の翌月分からの支給となりますので、出来るだけ早く年金機構へ必要書類の提出を行うことが重要です!
【ポイント2】診断書1枚で遡及請求が出来る傷病
障害年金を1年以上、遡って請求する場合、原則として2枚の診断書が必要となります。
2枚というのは記載された症状が、それぞれいつ分が必要なのかが異なるためです。
1枚目:障害認定日の症状
2枚目:請求時の症状
しかし現在の診断書だけで、初診日から1年6ヶ月の段階で以下に該当することが分かる場合については、例外的に1枚の診断書だけで遡及請求が出来ることになります。
- 人工関節や人工骨頭を挿入置換
- 植込み型除細動器(ICD)又は人工弁を装着
- 新膀胱を造設
- 人工肛門を造設
- 手足を切断または離断
- 在宅酸素療法を開始
- 喉頭を全摘出
その他の肢体の障害の事例
肢体の障害の新着事例
よく読まれる肢体の障害の事例