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【事例851】線維筋痛症|障害厚生年金3級

線維筋痛症|障害厚生年金3級

対象者の基本データ

病名 線維筋痛症(せんいきんつうしょう)
性別 女性
支給額 年額 約59万円
障害の状態
  • 線維筋痛症の重症度分類試案「ステージⅡ」(ポイント①)
  • 発病以降、全身の関節痛、全身倦怠感、筋肉痛、睡眠障害、目の乾燥、口の渇き、思考力低下などの症状は継続している
  • ふらつきがあり、荷物を持ちながらの歩行は出来ない
  • 普段補助用具は使用していないが、階段の昇降時は手摺りがなければ困難
申請結果 障害厚生年金3級

 

ご相談までの経緯

6年程前から、全身の筋肉痛、微熱が出現するようになりました。

肩の痛みが強い為、A整形外科を受診しましたが、原因不明で単なる関節炎であろうと診断されました。

処方された薬を服用していましたが、症状改善はなく、全身のあらゆる箇所に症状が出現するため、各症状について複数の医療機関を転々としました。

5か所目のE病院にてこれまでの経過や症状、検査より「線維筋痛症」と確定診断を受け、治療が始まりました。

発病当初に比べると症状は軽減しましたが、全身の関節痛や倦怠感、筋肉痛などの症状は継続しており、現在も仕事復帰は困難な状態です。

家族への負担を考えると気持ちも落ち込んでしまい、就労が出来ない為に経済的な不安を抱えていました。

そんな中で障害年金の制度を知り、手続きについて調べていましたが、対象の傷病ではネットで検索しても事例があまりなく、申請代行も大都市圏内在住の方しか対応してもらえない事務所がほとんどで、自分で申請するしかないと考えていました。

いざ手続きを始めると、通院歴が複雑でいずれの病院で診断書を取得すればよいのか正解がわからず、途方に暮れていました。

Twitterで当事務所のことを知り、LINE@よりご相談をいただきました。

 

申請結果

今回の申請のポイントは初診日となりました。

本来の障害年金上の初診日の考え方は体調が悪くなり初めて医療機関を受診した日が初診日として取り扱われます。

しかし、線維筋痛症等の難病の場合、確定診断日を初診日として認定される傾向があります。

ご相談者様の場合、発病後に初めて受診したA整形外科では確定診断を得ることが出来ず、その後、確定診断を受けるまで複数の医療機関を転々とされてきた経過があったため、今回初診日は以下の①~③のいずれかになる可能性があると考えられました。

① 原則通り、発病後にA整形外科を初めて受診した日
② 確定診断日(E病院)
③ ①・②以外の可能性はないか

ご相談をいただいた時点でご本人様は既にA整形外科にて受診状況等証明書を取得されていました。

しかし、この受診状況等証明書の記載内容だけでは上記①を初診日として申し立てることは困難と推測されました。

改めてご本人様から経過をお伺いする中で、A整形外科では当時最も強い症状であった「肩の痛み」のみを主訴として受診していた為、発病当時の他の症状についてはA整形外科の受診状況等証明書の内容には反映されていないということが分かりました。

またヒアリングを行う中で発病から確定診断までの間に受診していたD病院にて、発病当時の症状や経過等の詳細が記載された「診療情報提供書」をお持ちであるということもわかりました。

「診療情報提供書」の記載内容を確認すると、A整形外科受診当時より”線維筋痛症の症状は持続していたこと”が確認でき、当該診療情報提供書を初診日証明書類の一部として提出するとともに、他の申請書類(診断書や病歴就労状況等申立書)の記載内容で経過を十分に補足することで、①原則通り、A整形外科を初診日として認められる可能性があると考えました。
(ポイント②)

申請の結果、申し立てたA整形外科が初診日として認められ、「障害厚生年金3級」として認定されました。

 

【ポイント1】線維筋痛症の障害年金とステージの目安

線維筋痛症は「線維筋痛症の重症度分類試案(厚生労働省研究班)」により、症状の度合いをステージⅠ(軽度)~ステージⅤ(重度)の5段階に分類されています。

必ずしもステージと障害年金の等級は一致はしないですが、目安としては以下のようになります。

ステージⅡ~Ⅲ:3級
ステージⅢ~Ⅳ:2級
ステージⅤ:1級

 

【ポイント2】難病での特殊な初診日の考え方

線維筋痛症や慢性疲労症候群といった難病の場合は、確定診断までに、病院を転々としたり、長く時間が掛かるケースがあります。

本来の初診日の考え方は、体調が悪くなり最初に医療機関を受診した日が初診日とされています。

しかし難病の場合は、確定診断日を初診日とする傾向が増えてきています。

ただし発病から現在の症状や医師の意見、各病院での検査結果などにより、原則どおり体調が悪くなり最初に医療機関を受診した日が初診日と認定されることもあります。

そのため、治療内容や経過を良く精査し因果関係の有無を考えながら、申請の方針を定めていく必要があります。

 

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