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【事例790】注意欠陥多動性障害(ADHD)|障害基礎年金2級(他の社労士事務所で断られた事例)

注意欠陥多動性障害(ADHD)|障害基礎年金2級

対象者の基本データ

病名 注意欠陥多動性障害(ADHD)
性別 女性
支給額 年額 約78万円
障害の状態
  • スケジュール管理ができず、通院予約などは家族がサポートしている
  • 集中力・注意力が低下しており日常の些細なミスを繰り返している
  • 自己嫌悪から希死念慮が出現
  • 精神障害者保健福祉手帳3級
申請結果 障害基礎年金2級

 

ご相談までの経緯

ご相談者様は、幼少期より注意力・集中力を欠いた行動が目立っていたそうです。

人の気持ちを汲み取ったり、周りの空気を読むことが苦手で虐められ不登校になった時期もありました。

障害があるという認識はありませんでしたが、大学入学後、精神状態が不安定になり授業も欠席がちになります。

症状が改善せず、多くの単位を落とすことになり、不安になって受診することにしました。

病院でうつ病と診断され薬物療法が始まりましたが、症状は改善せず大学は中退となります。

その後は実家に帰省したことで症状も落ち着き就労を開始しました。

ただ、転職を契機に、集中力・注意力が低下しケアレスミスが増えるなど職場での支障が続き、精神的にも不安定になり、再び、受診を始めます。

検査の結果、注意欠如多動症と診断され、薬物療法が開始されました。

しかし、症状が改善せず、自己嫌悪から希死念慮も現れます。

今では、仕事もできず、家事や身の回りのことさえ家族のサポートが欠かせません。

就労の目途もたたず、将来の不安をお持ちでしたが、主治医の先生に障害年金を進められ、地元の社労士事務所にご相談されましたが受給は困難と言われ申請の代行を断られました。

一度は申請を諦めましたが、ネットで弊社のホームページをご覧になり、藁をもすがる思いでお問合せを頂くことになりました。

 

申請結果

本事例では20歳前が初診日でしたが、その後10年間ほど受診歴がなく、日常生活、就労ともに支障なく過ごせている期間があり、ご相談者様は社会的治癒での申請をご希望でした。

発達障害の特性上、社会的治癒は困難と考えましたが、ご相談者様のご希望に沿って、チャレンジすることにしました。(ポイント①)

初診日は、20歳前ではなく、社会的治癒期間後に最初に病院を受診した日になります。

まず、初診病院から、受診状況等証明書を取得し、初診日が確定したことで保険料の納付要件を確認したのち、診断書を依頼しました。(ポイント②)

診断書完成後は、病歴就労状況等申立書の作成となります。(ポイント③)

注意欠如多動症での申請となるため、病歴就労状況等申立書は出生日から記載することになります。

特に、社会的治癒に該当する期間については、日常生活、就労状況に支障なく過ごせていたことを詳細に記載しました。

また、証拠となる資料も添付して申請することにしました。

しかし、社会的治癒が認められず、20歳前傷病での審査となり、結果は『障害基礎年金2級』に認定されました。

 

【ポイント1】社会的治癒

社会的治癒が認められると、初診日が変わります。

社会的治癒とは、「症状無し・生活に支障無し・就労可能な状態」が一定期間続いている場合などは、医学的には治癒とは言えなくとも治癒していると認めましょう!という制度です。

今回のケースのように「一度ケガや病気」となったが、しばらくの間問題なく生活していた後に「再度、症状が悪化・支障が出た」とき、最初のケガや病気は「治癒」その後「再発した」ものとして取り扱います。

障害年金上、再発した場合は「再発した後に初めて診察を受けた日」が初診日になります!

社会的治癒の事例
障害年金制度の社会的治癒とは、「症状無し・生活に支障無し・就労可能な状態」が一定期間続いている場合などは、医学的には治癒とは言えなくとも治癒していると認めましょう!という制度です。

 

【ポイント2】年金の納付要件

障害年金を受け取るためには初診日までの年金を一定の基準以上、納めている事が大前提となります。

これを納付要件と言います。

具体的には次の①~②のいずれかを満たしている必要があります。

 

①原則は加入期間の3分の2以上納めていること

初診日の前日の時点で、初診日の属する月の前々月までの被保険者期間に、保険料納付期間と免除期間を合算した期間が加入期間の3分の2以上あること。

 

②直近1年間に滞納期間がないこと

初診日の前日において、初診日の属する月の前々月までの1年間に、年金の未納がないこと。

ただし、平成38年3月31日までの特例で初診日が65歳までに限られます。

なお、20歳前の年金制度に加入していない期間に初診日がある場合は、納付要件は問われません。

 

【ポイント3】病歴就労状況等申立書

医証(受診状況等証明書、診断書など)には、ある一定の時点の情報しか記載されておらず、発症から現在までの全体の流れを読み取ることはできません。

これを補うために、「病歴就労状況等申立書」に、現在までの「病歴・治療歴」、「就労の状況」、「日常生活の状況」などを、5年ごとに区切って記載します。(転院した場合は、医療機関ごとに記載します。)

また、作成後は、医証との整合性も確認しましょう。

 

その他の精神の事例

 

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