【事例780】双極性障害|障害基礎年金2級(遡及請求のみ申請した事例)

双極性障害基礎年金2級事例

対象者の基本データ

病名 双極性障害(そうきょくせいしょうがい)
性別 男性
支給額 遡及金額 約390万円
障害の状態
  • 他人とのコミュニケーションは困難
  • 躁うつの気分変動が続く
  • 過食、衝動的な浪費の傾向があった
  • 希死念慮が継続
申請結果 障害基礎年金2級

 

ご相談までの経緯

事後重症請求のお手続きを弊社にてサポートさせていただいた方からのご相談でした。

認定日頃の症状も重く障害等級に該当していると考えられ、当初から遡及請求を行う予定でしたが、認定日頃の診断書の取得がなかなか進まず、いったんは事後重症請求として手続きを進めておりました。

ご本人様の強い希望もあり、ご本人様から病院へ再度ご連絡をしていただいたところ、診断書が取得できるとのことで当事務所へ遡及請求のご相談をいただきました。

 

申請結果

遡及請求のご希望がとても強く、サポートの当初からその準備はすすめておりました。

しかし、医療機関とのやり取りの中で診断書をすぐに取得することができませんでした。

ご本人様からも医療機関へお願いしてくださったこともあり、今回、認定日頃の診断書を作成いただけることとなりました。

そのため「遡及請求のみ」のお手続きを行う準備を進めました。(ポイント①)

初診日の証明書である受診状況等証明書は、以前、事後重症請求の際に提出したものを再利用しました。

認定日頃の日常生活の支障については、あらためてヒアリングを行い、詳細を記した資料を医療機関へ橋渡ししました。

病歴就労状況等申立書も、前回提出したものを利用し、現在までの様子を加筆して整えました。

出来上がった診断書は、認定日頃の様子を反映しており、病歴就労状況等申立書とも整合性が取れていることを確認いたしました。(ポイント②)

社内チームで最終チェックを行い、申請完了しました。

さかのぼっての請求に伴い、所得証明の取り寄せを行うよう年金事務所から指示がありましたが、5年以上前の分に関しては取得ができません。

そのため、年金事務所からの指定用紙にその旨を記載して追加提出を行いました。

結果、時間は少しかかりましたが「障害基礎年金」で5年の遡及が認められました。(ポイント③)

 

【ポイント1】「事後重症請求」と「遡及請求」

本来、障害年金は障害認定日(原則初診日から1年6ヵ月後)より請求することが出来ますが、何らかの理由で請求しないまま現在に至った場合は『今後の障害年金』に加えて『過去の障害年金』を請求することも可能です。

『これからの年金』を請求する方法を事後重症請求、『過去の年金』を請求する方法を遡及請求と言い、審査の結果は、上記請求を同時に行った場合であっても、それぞれに別個に結果がでます。

つまり「これからの年金は支給」するけれど、「過去の年金は不支給」という結果もあり得ます。

注意点としては『遡及請求』は事後重症が認められて初めて認定されるため、必ず事後重症請求を『最初または同時』に行う必要があります。

遡及請求を行う時は通常よりも診断書代等の費用がかかりますので、認定の可能性や費用等を考慮しつつ、検討してみてください。

以下の動画でものポイントをご説明していますので是非ご覧ください。

 

【ポイント2】病歴就労状況等申立書

医証(受診状況等証明書、診断書など)には、ある一定の時点の情報しか記載されておらず、発症から現在までの全体の流れを読み取ることはできません。

これを補うために、「病歴就労状況等申立書」に、現在までの「病歴・治療歴」、「就労の状況」、「日常生活の状況」などを、5年ごとに区切って記載します。(転院した場合は、医療機関ごとに記載します。)

また、作成後は、医証との整合性も確認しましょう。

 

【ポイント3】認定日請求で過去の分を受給

何らかの理由で障害年金の請求が遅れてしまったり、手続きを忘れていた場合には認定日請求(遡及請求)という方法があります。

認定日請求(遡及請求)とは、障害認定日(原則的には初診日から1年6ヶ月後)の状態が定められた症状に該当すると、貰い忘れていた障害年金を一括で受け取れる可能性があります。

なお、遡って受給ができるのは時効の関係上、最大で5年までと決められています。

認定日請求(遡及請求)の事例は以下のページでご紹介していますので、ご参照下さい。

遡及請求(認定日請求)
遡って障害年金申請をおこなう遡及請求(認定日)請求のポイントをわかりやすくご説明します。遡及請求の事例や動画での説明もございますので、是非ご参照下さい。

以下の動画でも遡及請求のポイントをご説明していますので是非ご覧ください。

 

その他の精神の事例

 

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