【事例763】大動脈弁閉鎖不全症|障害厚生年金3級

大動脈弁閉鎖不全症|障害厚生年金3級 

対象者の基本データ

病名 大動脈弁閉鎖不全症(人工弁)
性別 男性
支給額 年額 約59万円
障害の状態
  • 大動脈弁置換術あり
  • フルタイム就労中
  • 日常生活にも特に制限なし
  • 身体障害者手帳1級
申請結果 障害厚生年金3級

 

ご相談までの経緯

1年程前の会社の健康診断で心雑音を指摘され、医療機関で検査を受けるように勧められました。

A病院を受診すると「慢性心不全」と診断され、内服加療が始まり、精査加療の為、B病院へ紹介されました。

B病院の検査で大動脈弁逆流症を認めたため、C病院にて大動脈弁置換術を受け、現在は経過観察の為、B病院にて定期的に通院を継続しています。

手術前は軽労作時に息切れや動悸などの症状がありましたが、術後の経過は良好で無理のない範囲で徐々に職場にも復帰されています。

手術治療にあたって、手術内容を調べていた際に、障害年金制度を知り、自分にも受給の可能性があればと思い、LINE@より当事務所にご相談いただきました。

 

申請結果

弁疾患に対し、人工弁を装着された場合は障害年金では原則3級に該当します。

障害年金の3級は初診日時点で厚生年金や共済年金に加入していた方のみが受給の対象となるため、まずは初診日の特定から手続きを始めます。(ポイント①)

まずA病院へ連絡を取り、初診日の証明となる受診状況等証明書を取得しました。

受診状況等証明書の記載内容から初診日を確認し、年金記録より初診日時点に厚生年金に加入していること、保険料の納付要件も問題なく満たせていることが確認でき、診断書依頼へと進めました。

今回のご相談者様の場合、初診日から1年半経過前に人工弁置換術を受けていたため、障害認定日の特例に該当し、手術を受けた月の翌月分から遡って障害年金を請求することができるケースでした。(ポイント②・③)

現在通院中のB病院へ現在の状態のわかる診断書を1通作成していただき、申請しました。

結果、「障害厚生年金3級」として手術を受けた月の翌月分から年金が支給されることとなりました。

 

【ポイント1】障害年金の種類

障害年金は「初診日に加入していた年金制度」によって、請求できるものが違います。

請求できる障害年金は主に3つで、以下のとおりです。

①障害基礎年金(初診日に「国民年金に加入」または「3号、20歳未満、未加入」の場合)
②障害厚生年金(初診日に「厚生年金に加入」している場合)
③障害共済年金(初診日に「共済年金に加入」している場合)

種類によって、申請先や申請内容に違いがあります。

初診日による等級の違いは以下の動画でもご説明していますのでご参照下さい。

 

【ポイント2】障害認定日の特例

次の日が、初診日から1年6ヵ月を経過する前にある時は、その日が障害認定日となります。

  • 咽頭全摘出・・・摘出した日
  • 人工関節、人工骨頭挿入置換・・・挿入置換した日
  • 切断、離断・・・切断、離断した日
  • 脳血管障害による機能障害・・・初診日から6ヵ月経過後の症状固定した日
  • 在宅酸素療法・・・在宅酸素療法開始の日(常時使用の場合)
  • 人工弁、ペースメーカー、ICD・・・装着した日
  • 心臓移植、人工心臓、補助人工心臓・・・移植日または装着日
  • CRT,CRT-D・・・装着日
  • 人工血管(ステントグラフトも含む)・・・挿入置換した日
  • 人工透析療法・・。透析開始日から3ヵ月経過した日
  • 人工肛門造設、尿路変更術・・・造設日または手術日から起算して6ヵ月を経過した日
  • 新膀胱造設・・・造設日
  • 遷延性植物状態・・・植物状態に至った日から起算して3カ月経過した日以後

 

【ポイント3】診断書1枚で遡及請求が出来る傷病

障害年金を1年以上、遡って請求する場合、原則として2枚の診断書が必要となります。

2枚というのは記載された症状が、それぞれいつ分が必要なのかが異なるためです。

  • 1枚目:障害認定日の症状
  • 2枚目:請求時の症状

しかし現在の診断書だけで、初診日から1年6ヶ月の段階で以下に該当することが分かる場合については、例外的に1枚の診断書だけで遡及請求が出来ることになります。

  • 人工関節や人工骨頭を挿入置換
  • 植込み型除細動器(ICD)又は人工弁を装着
  • 新膀胱を造設
  • 人工肛門を造設
  • 手足を切断または離断
  • 在宅酸素療法を開始
  • 喉頭を全摘出

 

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