【事例761】双極性障害|障害厚生年金2級

双極性障害厚生年金2級事例

対象者の基本データ

病名 双極性障害(そうきょくせいしょうがい)
性別 男性
支給額 年額 約170万円
障害の状態
  • 易怒性が強く他人とトラブルになりやすい
  • 食事や身辺清潔保持は意欲低下のため自発的にはできない
  • 周囲が気になると注意散漫になりイライラする
申請結果 障害厚生年金2級

 

ご相談までの経緯

仕事上のトラブルから抑うつ状態となり、朝起きることができなくなってきてイライラすることが増えました。

考えがまとまらず夜も眠れない日が続き、体調が悪化したため、受診を決意。

うつ病と診断され、仕事は休職しました。

薬物療法を受け、少し体調が落ち着いたかのように思えましたが、しばらくするとまた体調が悪化。

前回とは別の病院を受診し、治療を継続していました。

しかし、日に日にうつ状態はひどくなり、仕事への支障も大きく、休職、復職を繰り返していましたがついに退職となりました。

これまでの症状に加えて、イライラが強まり易怒性が強くなり、人間関係でのトラブルが生じ始めました。

行く先々でトラブルを起こし、ついには医療機関ともトラブルになることがありました。

そのため、転院を余儀なくされました。

病名は途中で双極性障害に変わりましたが、現在も通院を続けておられます。

病状による日常生活への支障を心配したご家族がTwitterで当事務所のことを知り、申請対象となるかお問い合わせをいただくに至りました。

 

申請結果

ご本人様の病状の特性から、やり取りはすべてご家族様を通して行いました。

まずは初めて受診した病院に受診状況等証明書を取得することからスタートしました。

取得後、証明内容も特に問題がなく、保険料の納付要件も満たしていることを確認しました。

次に、診断書を依頼するため、日常生活への支障についてまとめた資料を準備して医療機関へ橋渡ししました。(ポイント①)

作成後の診断書を受取り、内容を確認していたところ、受診状況等証明書を取得した病院より前に別の病院にかかっていたことが記載されていました。

そのため、再度、受診状況等証明書を前医で取得する必要が出てきました。(ポイント②)

このように、あとから「初診の病院」が新たに判明する場合もあります。

診断書に記載のあった病院で受診状況等証明書を取得して、新たに判明した初診日で保険料の納付要件を満たしているかを再確認しました。

診断書には発達障害の病名も既存として記載されていました。

発達障害がある場合は、病歴就労状況等申立書は出生から記載することとなっています。(ポイント③)

そのため、幼少期や学生時代の様子を改めてヒアリングを行いました。

病歴就労状況等申立書と受診状況等証明書や診断書などの医証との整合性を確認して提出いたしました。

結果、無事「障害厚生年金2級」に認定されました。

キーパーソンであったご家族様はお仕事をされており、ご多忙であったため、「メールだけで申請準備を進めることができたのはとてもありがたかった」とおっしゃって頂けました!

 

【ポイント1】診断書(精神の障害用)

精神疾患での障害年金を申請する際は、病状だけでなく、日常生活及び就労の状況もポイントとなります。

診察時に日常生活及び就労状況をうまく伝えられていない場合は、実際の状況と不釣合いな診断書となってしまう可能性があります。

診断書作成前に医師から詳しく状況を聞かれることもありますが、ヒアリングがない場合などは自ら伝えることが大事です。

伝え方は様々ですが、限られた診察時間では全てを伝えることが困難、医師を目の前にするとうまく伝えられないなどの場合はメモなどに記載してお渡しするのがよいでしょう。

 

【ポイント2】受診状況等証明書はカルテをもとに記載する

障害年金の申請には、初診日を記載する「受診状況等証明書」という専用様式があります。

この様式は必ず「カルテ」をもとに、初診病院にて記載してもらいます。

カルテ以外の入院記録や受付簿、レセプトなどをもとに記載しても、初診日を証明できた事にはならず不支給となるケースもあります。

以下の動画より、受診状況等証明書の注意点をご覧いただけます。

 

【ポイント3】発達障害の病歴就労状況申立書

発達障害は、先天的な脳機能の障害とされています。

幼少期から症状が現れるのことも多いですが、近年は大人になってから発覚するケースも増えています。

いずれの場合であっても、病歴就労状況申立書には『生まれてから現在まで』の病歴・通院歴・症状・日常生活の様子などを記入する必要があります。

 

その他の精神の事例

 

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