対象者の基本データ
| 病名 | 自閉スペクトラム症 |
|---|---|
| 性別 | 男性 |
| 支給額 | 年額 約７８万円 |
| 障害の状態 |
|
| 申請結果 | 障害基礎年金２級 |
ご相談までの経緯
ご相談者様のお母様から当事務所にご相談がありました。
ご相談者様は、乳児期に言葉の遅れがあり、検診で発達の遅れを指摘され、発達相談室に通い始めたそうです。
その際「自閉症スペクトラム症」であることも判明しました。
小中高では、いずれも支援学級に進学し、周囲の見守りの中、過ごしていましたが、感覚過敏等から不安定となることも多かったそうです。
しかし高校では、より多くの支援を受けられ、行動・情緒が徐々に落ち着き始めました。
卒業後、自閉症スペクトラム症の特性をしっかりと理解した就労支援施設に就職。
周囲の支援を受けながら、現在も就労されているとのことです。
身近に支援者が多く安心できる環境にあるとはいえ、将来への事を考えると経済的な不安があり、20歳になったら障害年金を申請しようとご家族と相談していました。
いざ申請の準備を始めると、制度が複雑でなかなかお手続きが進まず、困惑したそうです。
家族が代わりに申請しよう試みるも、時間が取れなかったり、書類不備などやり直しとなったりと前に進まず「このままでは申請出来ない」と慌て、専門家に依頼しようとネットで検索。
たまたま当事務所のHPを見つけ「遠隔申請」や「LINEでのやり取り可能」という点に魅かれて、ご連絡いただきました。
申請結果
弊社にご依頼いただくまでに、ご家族様にて障害年金の申請準備を進めておられ、診断書についてもすでに作成依頼をなさっておられました。
そのため、診断書の完成を待ち、出来上がった診断書の確認作業からスタートすることとなりました。
その間に、ヒアリングした内容をもとに病歴就労状況等申立書の素案を作成。
病歴就労状況等申立書は、唯一、依頼者本人が病状について申し立てることのできる大切な書類です。
発達障害の申請では、出生時からの様子を記載する必要があります。（ポイント①）
またご依頼者様は就労をされていたので、就労中の様子や就労を終えた際の体調の変化などについても病歴就労状況等申立書に記載しました。（ポイント②）
出来上がった診断書は、日常生活や就労の様子について正確に記載がされており、支援が不可欠であることが見てとれました。
病歴就労状況等申立書と診断書の整合性が取れていることを確認して申請。
結果、無事「障害基礎年金2級」と認定されました。
【ポイント１】発達障害の病歴就労状況申立書
発達障害は、先天的な脳機能の障害とされています。
幼少期から症状が現れるのことも多いですが、近年は大人になってから発覚するケースも増えています。
いずれの場合であっても、病歴就労状況申立書には『生まれてから現在まで』の病歴・通院歴・症状・日常生活の様子などを記入する必要があります。
【ポイント２】発達障害と就労
発達障害の中でも、大人になって社会に出てから生きづらさを感じ発達障害と分かるケースが増えています。
このようなケースでの障害年金は、最近では2級以上の認定は難しい傾向にあります。
ただし、これはあくまでも傾向であるため、専門家へのご自身の症状を伝えて相談を行う事をオススメします。
なお、障害年金と就労の関係について以下の動画でも詳しく解説をしています。
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