【事例521】回腸膀胱瘻|障害基礎年金1級

回腸膀胱瘻|障害基礎年金1級

対象者の基本データ

病名 回腸膀胱瘻
性別 女性
支給額 年額 約98万円
障害の状態
  • 1年の8割以上は入院により加療を受けている
  • 終日臥床して過ごし、病院内でも移動や身の回りの事など全てに介助が必要
  • 身体障害者手帳なし
申請結果 障害基礎年金1級

 

ご相談までの経緯

15年程前に子宮頸がんと診断され、外科的手術、化学療法などを受け、子宮頸がんは再発なく経過していました。

しかし、治療の後遺症として放射性腸炎の発症を認め、以降低カリウム血症、アシドーシスによる入退院を繰り返すようになりました。

入院時精査により「回腸膀胱瘻」と診断され、治療を受けるようになりました。

病状は徐々に悪化しており、慢性的な下痢、全身の疲労感、脱力感等は持続し、致死性の低カリウム、代謝性アシドーシスにより入退院を繰り返すため、1年の8割以上は入院加療を余儀なくされている状態でした。

治る見込みがなく、増悪する病状に先行きが見えず、障害年金が受給できるのであればとご本人様を支援するご家族様より当事務所にご相談いただきました。

 

申請結果

ご家族様からヒアリングした内容から受給の可能性は高いものでしたが、障害年金上では「その他の障害」としての申請となり、認定基準への当てはめ方、診断書に記載して頂く内容、またご本人様の状態があまり良くないことからスピーディーな申請が求められました。

現在の回腸膀胱瘻の治療、及びその傷病の発症原因となる子宮頸がんでの治療はいずれも同じ病院で治療を受けられていたため、手続きでは病院の社会福祉士の方にご相談させていただいた上で主治医の先生との橋渡しをさせていただきました。

障害年金上の認定基準に沿う形で診断書に記載頂きたいポイントを参考資料としてまとめてお渡しさせて頂き、ご本人様の状態が的確に反映された診断書を作成していただくことが出来ました。

1ヶ月程で全ての書類が整い、申請しました。

結果、「障害基礎年金1級」として認定されました。

 

【ポイント1】診断書の種類

障害年金請求に使用する診断書は以下の8種類あります。

①眼の障害用
②聴覚・鼻腔機能・平衡感覚・そしゃく・嚥下・言語機能の障害用
③肢体の障害用
④精神の障害用
⑤呼吸器疾患の障害用
⑥循環器疾患の障害用
⑦腎疾患・肝疾患・糖尿病の障害用
⑧血液・造血器・その他の障害用

受給の可能性を1%でも上げるためには、ご自身の障害状態を最も伝えることが出来る診断書を選ぶ必要があります。

症状が多岐にわたる場合は複数の診断書を使用しても構いません。

①~⑦のいずれの傷病にも当てはまらないものは、⑧その他の障害用の診断書を使用します。

その他の障害用の診断書は記載できる項目が他の診断書に比べ限られるため、限られた項目でいかに障害状態を伝えることが出来るかが大切です。

 

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    障害年金の審査の一元化 以前に障害年金の障害認定に地域差があることが問題となり、2017年4月より日本全国から申請される障害年金の審査業務は全て東京の障害年金センターに一元化されました。
    現在では日本全国どこの年金事務所へ提出しても、東京の障害年金センターで審査をされます。
    そのため遠方の方が当事務所にご依頼いただいても、遠方だから審査に違いが出るというようなことはございませんので、ご安心下さい。
     

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