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厚生年金1級肢体

【事例504】頚椎脱臼骨折・頚髄損傷|障害厚生年金1級(初診病院が海外の病院の事例)

頚椎脱臼骨折・頚髄損傷|障害厚生年金1級

対象者の基本データ

病名 頚椎脱臼骨折・頚髄損傷
性別 女性
支給額 年額 約196万円
障害の状態
  • 常時車椅子を使用しており、車椅子への移乗にも介助が必要
  • 自力ではほとんど身体を動かすことが出来ず、身の回りの動作全てに介助が必要
  • 握力は0㎏でスプーンを持つことも出来ない
  • 身体障害者手帳1級
申請結果 障害厚生年金1級

 

ご相談までの経緯

海外旅行中、タクシーの後部座席に乗車していたところ、交通事故に遭い、受傷されました。

すぐに救急搬送され、治療を受けられましたが、全身が動かず、感覚もない状態が継続していました。

帰国に伴い、日本国内の病院へ転入院され、治療を継続されていましたが受傷から1年程経過した頃、これ以上の改善は見込めないとして症状固定となりました。

四肢の運動・感覚麻痺により、身体は殆ど動かせない状態であり、移動は移乗介助の上で車椅子を使用されており、自力での外出は不可能な状態です。

自宅内でも自力でできることはほとんどない状態であり、身の回りの動作全てに家族や訪問看護師、ヘルパーさんの介助が欠かせません。

入院中に障害年金制度を教えてもらっていましたが、ご自身でお手続きを進めるのはとても難しい状態である為、当事務所の公式LINE@よりご相談いただきました。

 

申請結果

今回のご相談者様の場合、海外旅行中のケガであった為、初診病院が日本国外にありました。

初診病院が海外の病院であったとしても、障害年金のお手続き上、初診日を証明する書類が必ず必要となります。

初診病院へ赴き、書類を作成していただくということは困難なため、客観的資料を積み重ねることで初診日の証明を組み立てることとしました。(ポイント①)

ご本人様が海外の病院で治療を受けていた際に、各病院にて診断書や領収書等の発行を受けておられたため、お手元にある書類を全て拝見させていただきました。

「海外の病院で発行された診断書等の書類」と「書類の内容を翻訳した書類」を合わせて初診日の証明書類として提出することとしました。

また初診日を証明する受診状況等証明書は取得可能な限り受診歴の古い病院で取得する必要がありますが、今回は帰国後初めて受診した国内の医療機関で治療中に症状固定を認められていたことから、受診状況等証明書の取得は省略し、診断書の作成依頼へと進めることとしました。

通常、障害年金は初診日から1年半経過した日以降でなければ請求することが出来ませんが、今回のケースのように初診日から1年半経過する前に症状固定が認められた場合は症状固定した日を障害認定日として、年金を請求することが可能となります。(ポイント②)

診断書の作成依頼時には既に準備している初診日証明書類の内容を間違いなく診断書にも反映していただく為、初診日証明書類や現在の自覚症状等を参考資料として添付し、作成依頼を行いました。

診断書の完成を待つ間、通常の請求書類だけでなく、今回の傷病の原因が交通事故であった為、第三者行為事故状況届等の事故関連の専用書類を整えました。(ポイント③)

申請の結果、「障害厚生年金1級」として症状固定した月の翌月分から年金が支給されることとなりました。

 

【ポイント1】初診日の証明が出来ない場合

障害年金は初診日主義とも言われており、初診日の証明が出来ないと障害年金を受給することが出来ません。

初診日の証明は受診状況等証明書という様式を用いて行います。

この受診状況等証明書は必ずカルテに基づいて記載をしてもらう必要がありますが、初診病院が廃院している場合や既にカルテが破棄されている場合等は受診状況等証明書が取得できないこととなります。

そこで受診状況等証明書が取得できない場合に使用するのが、受診状況等証明書が添付出来ない申立書です。

この受診状況等証明書が添付出来ない申立書はご自身で最初に受けた医療機関名や場所、受診期間等を記載する書類です。

ただし、この書類を作成するだけでは、客観的証拠が不十分として、申請する初診日を認めてもらうことは出来ません。

申請する初診日が明らかに確認できる客観的な証拠書類を添付して、初めて有効とされます。

客観的な証拠書類としては以下のようなものがあります。

  • 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳
  • 身体障害者手帳等の申請時の診断書
  • 生命保険、損害保険、労災保険の給付申請時の診断書
  • 事業所等の健康診断の記録
  • 母子健康手帳
  • 健康保険の給付記録
  • お薬手帳、領収書、診察券
  • 盲学校、ろう学校の在学証明・卒業証書
  • 第三者証明

など

受診状況等証明書が取得できない場合でも、証拠書類を積み上げ認められたケースも多くありますので諦めないことが大切です。

なお、以下の動画でもご説明していますのでご参照下さい。

 

【ポイント2】障害認定日とは

「障害認定日」とは、原則「請求する傷病の初診日から1年半経過した日」または「1年半経過前にその傷病が治った日(症状固定した日も含まれます。)」のことを言います。

傷病が治った日、症状固定した日とは、医学的に傷病が治ったとき、または、その症状が安定・固定し、これ以上治療の効果が期待出来ない状態に至った場合のことを言います。

ただし、医師が症状固定とした場合でも障害年金では症状固定として認められないこともありますのでご注意ください。

 

【ポイント3】第三者行為事故状況届

交通事故や労災事故などの第三者行為による後遺障害で障害年金を申請する際は、通常の申請書類のほか、第三者行為事故状況届等の事故関連専用の書類を提出する必要があります。

交通事故、労災事故の他に、第三者の絡まない自損事故の場合も第三者行為事故状況届の提出が必要です。

この第三者行為事故状況届には請求者の基本情報を記載するほか、相手方の情報、事故の状況、損害賠償の請求・受領の有無などを記載します。

事故の状況や損害賠償金の受領の有無など個別のケースにより、第三者行為事故状況届に添付しなければいけない書類が違うため、あらかじめ確認して、通常の申請書類と同時進行で準備を進めると良いでしょう。

 

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