目次
対象者の基本データ
病名 | 鬱病(うつびょう) |
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性別 | 女性 |
支給額 | 年額 約78万円 |
障害の状態 |
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申請結果 | 障害基礎年金2級 |
ご相談までの経緯
10年程前より、全身倦怠感が出現し、次第に目眩、耳鳴り、嘔気等体調不良の症状も出現したためなにか大きな大病をしているのではないかと不安になり、総合病院を受診されました。
様々な診療科を受診しましたが、原因不明で治療を受けることが出来ずに不安が募るばかりでした。
頭に靄がかかったようで、人の話声も単なる音としか認知できず、身体も異常に重たく、何も出来ない状態が続き、最終的に精神科に回され、抑うつ状態にあると診断を受け、治療が始まりました。
焦りが強く、生活のためにと仕事に就いても何も手につかず、研修期間や1週間程で退職を繰り返していました。
無理をしていたこともあり体調は悪化し、通院さえも困難な状態となり、自宅に引きこもっていました。
そんな時に友人より往診でも診てもらえる病院を紹介してもらい、往診での治療が始まりました。
人との接触に抵抗が強いため、一人暮らしをしており、唯一意思疎通の出来る30年来の友人に日常生活のことは全て頼っていました。
往診に来る医師や看護師であってもストレスが強く、診てもらった後は数日間寝たきりになったり、パニック症状を起こし、着の身着のまま外に飛び出してしまうこともあったそうです。
8年程往診で治療を継続し、徐々に症状が軽快し、仕事にも就き、調子が上向きかけていた頃に主治医が退職となり、往診での治療を受けることができなくなった為、転医。
治療環境が変わったことで体調が安定せず、集中力にも欠け、ミスが続いたことで仕事も雇い止めとなり、通院以外の外出は全く出来ず、再び自宅に引きこもるようになりました。
元々潔癖であるにも関わらず、着替えや入浴さえも億劫に感じてしまい、家事などは何も手につかず、日常生活の殆どに援助が必要な状態でした。
早く良くなって仕事をしなければと将来への不安や焦りが募るばかりで、症状改善は乏しく不安定な状況が続いていました。
そんな中、障害年金のことを知り、体調が回復するまでの間だけでも支援を受けられればと思い、当事務所にご相談をいただきました。
申請結果
ご相談をいただき、状況をヒアリングさせていただき、すぐにでも手続きをされることをお勧めしました。
後日、主治医の先生に相談されたとのことで、当事務所でサポートさせていただくこととなりました。
まず初診日の証明でしたが、最初に総合病院で複数の診療科を受診されており、10年程前で受診した診療科の記憶も定かではなかった為、当事務所から医療機関へ連絡を取り、ご相談させていただいた上で、初診日の証明となる受診状況等証明書を発行いただきました。
発行いただいた受診状況等証明書の内容と年金記録を照らし合わせ、加入歴や納付要件に問題がないことを確認し、初診日を確定しました。
次に現在通院されている医療機関へ診断書依頼を行いました。
既に手続きについて主治医の先生にご相談していただいていたこともあり、当事務所から直接現在の生活状況を橋渡しさせていただき、スムーズに診断書を作成いただけました。
今回の請求者は一人暮らしであったため、その経緯や理由を明らかにし、また実際の日常生活状況や友人からの援助の状況などを病歴就労状況等申立書に詳細に記載して申請を行いました。
結果、障害基礎年金2級として認定されました。
【ポイント1】単身の精神疾患の審査について
うつ病や発達障害などの精神疾患で障害年金を請求しようとする場合、単身で生活している場合は注意が必要です。
というのも、精神による障害年金は日常生活をどの程度周りから助けてもらっているかが審査の基準になるためです。
もし、このような一人暮らしに該当する場合は、やむを得ない理由や身内・友人その他福祉サービスの利用状況などを訴えることで認定の可能性があります。
一人暮らしの申請事例は以下のページでご紹介していますので、ご参照下さい。
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