【事例368】うつ病|障害基礎年金2級(ご家族と手続きを進めた事例)

うつ病|障害基礎年金2級 

対象者の基本データ

病名 鬱病(うつびょう)
性別 女性
支給額 年額 約78万円
障害の状態
  • 家事全般を家族の助けを受けている
  • 家に引きこもって生活をしている
  • 就労出来ない
  • 精神障害者保健福祉手帳:なし
申請結果 障害基礎年金2級

 

ご相談までの経緯

40代前半に突然不安や緊張が強くなり動悸や震えが現れました。

ダンスが趣味でしたが、人前に出ると過度の緊張から全身の震えで立っていることさえままならず、意識を失う程だったといいます。

ご主人に相談したところ、すぐに心療内科を受診することとなりました。

初診のときも、医師を目の前にするとご自身の症状も口にすることが出来ず、不安や緊張、動悸、冷や汗がひどく、ご主人のフォローがあって何とか終えることが出来たといいます。

当時の病名は社会不安障害と診断をうけました。

その後、症状に波はあるものの月に1~2回のペースで通院を続けられていました。

40代後半では、ガンを発病されました。

ガン自体は幸い早期の発見だったこともあり、手術ですぐに治りましたが、それをきっかけに不眠や希死念慮といったうつ症状がさらに悪化されたといいます。

終日家から出ることも出来ず、炊事洗濯など家事全般も家族の助けで行っている中で、ご主人が会社で障害年金の存在を知り、当事務所へ相談に来られました。

 

申請結果

ご本人様は対人恐怖も強く、家から出ると緊張からトイレが近くなるという症状がありました。

そのこともあり、手続きはご主人さまと一緒に勧めて行くこととなりました。

また、ご主人さまは普段はお仕事をされているという事もありメールとLINEを使ったサポートを行っていきました。

事前のヒアリングによると、現在のお医者さまは社労士に対して悪い印象を持たれていると、お伺いしていました。

社労士にとっては一回きりの手続きでも、ご依頼者とお医者さまの関係は、今後も続くため、社労士が障害年金のために、その関係に歪みを作ってしまうのは言語道断と考えます。

そこで医師の立場を尊重した進行をすることをしっかりとお医者さまへ伝えた上で手続きの橋渡しをさせて頂きました。

その結果、障害基礎年金2級として無事に認定を頂くことが出来ました。

 

【ポイント1】診断書(精神の障害用)

精神疾患での障害年金を申請する際は、病状だけでなく、日常生活及び就労の状況もポイントとなります。

診察時に日常生活及び就労状況をうまく伝えられていない場合は、実際の状況と不釣合いな診断書となってしまう可能性があります。

診断書作成前に医師から詳しく状況を聞かれることもありますが、ヒアリングがない場合などは自ら伝えることが大事です。

伝え方は様々ですが、限られた診察時間では全てを伝えることが困難、医師を目の前にするとうまく伝えられないなどの場合はメモなどに記載してお渡しするのがよいでしょう。

 

【ポイント2】精神疾患で治療中に病名が変わった場合

障害認定基準の47Pに精神疾患の特徴を以下のように記載されています。

「精神の障害は、多種であり、かつ、その症状は同一原因であっても多様である。
したがって、認定に当たっては具体的な日常生活状況等の生活上の困難を判断するとともに、その原因及び経過を考慮する。」

このことから、精神疾患の枠内で治療を行ってきた場合、途中でうつ病、パニック障害などのように病名が変わった時も一つの繋がった病気と考え、最初に病院を受けた日を初診として手続きを行います。

 

その他の精神の事例

 

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