目次
対象者の基本データ
病名 | 持続性気分障害(じぞくせいきぶんしょうがい) |
---|---|
性別 | 女性 |
支給額 | 年額 約59万円 |
障害の状態 |
|
申請結果 | 障害厚生年金3級 |
ご相談までの経緯
専業主婦をしていたDさんは、50歳の頃に夫が自己破産してしまったそうです。
それを機に、Dさんは生活のため働き続け、ストレスと過労で無気力状態となってしまいました。
仕事は何とか続けましたが家事が出来なくなってしまい、病院を受診することにしたそうです。
心療内科は行きづらかったためまずは内科を受診し睡眠薬・抗不安薬などの薬を処方して貰いました。
しかし症状は改善せず、夫との離婚を機に症状が急激に悪化、仕事も辞め家に引きこもるようになりました。
心配した娘さんが同居して生活を支えましたが、Dさんは「娘に迷惑ばかりかけている」と自分を責め、より不安定になっていました。
少しでも不安を取り除くためにと、娘さんの提案で障害年金を申請することになり、当事務所にご相談に来られました。
申請結果
Dさんは長女さんの同伴のもと面談に来られました。
お話をお聞きすると生活は全て同居の長女さんが支援しており、Dさんは寝たきりに近い状態でした。
そのためすぐに申請の手続きに着手しました。
しかし診断書を書いて貰う主治医に障害年金のお話をしたところ「障害年金の受給は治療の妨げになる」と言われてしまいます。
主治医の言葉にDさんは恐怖心を持ってしまい、通院できない状態となってしまいました。
そこで長女さんと相談し、長女さん同伴のもと別の病院へと転医して貰うことにしました。
何度か通院した後、医師に障害年金のお話をしたところ、診断書を記載頂けることに。
ただし通院開始から間もないため、病名は前回同様『持続性気分障害のまま』との事でした。
医師によると状態は比較的重いため、もうしばらく様子をみて変化が無いようであれば『うつ病』に変更予定との事でしたが、Dさんが一刻も早く申請をしたいと希望された為、『持続性気分障害』にて申請を行いました。
持続性気分障害は障害年金でも軽度と評価されやすいため、重症度によっては不支給となるケースもあります。
よって、詳しい症状や状態・日常生活の状況・支援状況等を医師に説明したうえ診断書に反映して貰い、申立書でもしっかりの実態の主張を行いました。
その結果『障害厚生年金3級』に無事認定を受けることが出来ました。
【ポイント1】持続性気分障害
持続性気分障害(別名『気分変調症』)は客観的な症状が少ないとされているため、うつ病等と比べると比較的軽度と評価され不支給となるケースもあります。
しかし症状の重症度や日常生活での支障を、しっかりと診断書や病歴就労状況申立書などに反映することで認定される場合があります。
また不安や緊張から医師に症状が伝えきれてないまま持続性気分障害と診断されるケースもあるため、症状はメモにまとめて医師に渡すこともおススメです。
【ポイント2】医師に障害年金の相談をするとき
障害年金を申請する為には、必ず医師の協力が必要となります。
ただ僅かではありますが医師の中には、患者さんを治療することを優先するために障害年金に協力的ではない方もいます。
そのような場合はまず医師とじっくり話し合いましょう。
それでも協力が得られない場合は、転医することも1つの方法です。
その他の精神の事例
精神の障害の新着事例
よく読まれる精神の障害の事例