双極性障害|障害厚生年金2級(初診日が15年前の事例)

双極性障害厚生年金2級事例

対象者の基本データ

病名 双極性障害(そうきょくせいしょうがい)
性別 男性
支給額
障害の状態 ・現在は一日の大半が寝たきり状態
・家族以外との交流はない
・自宅で療養している
申請結果 障害厚生年金2級

 

ご相談までの経緯

Hさんは15年程前に会社に勤務していた頃、身体の痛みや不眠症を発症しました。

すぐに会社近くのA病院を受診。痛み止めと睡眠薬を処方してもらい月に1回の頻度で通院を継続しました。

その後、会社の退職を機にB病院へ転医。なかなか改善には至らずいくつかの病院を転々としました。

ようやく話をじっくりと聞いてくれる主治医に巡り逢い、通院継続となりました。診察時に医師から「Hさんの状態であれば障害年金が受けられると思うよ」と言われ、申請するため当事務所にご相談がありました。

 

申請結果

Hさんは現在の病院に至るまで、転医を繰り返してきました。

障害年金の申請では「これまでの通院歴」を自身で申し立てる必要があるため、いくつも病院を転々としている場合、作成するのがとても大変です。

また初診日も15年程前と随分期間があり、初診病院にて「カルテをもとに作成してもらう証明書(受診状況等証明書)」が取得できるかも不安要素でした。

そこで、さまざまな対策を講じた結果、無事「障害厚生年金2級」に認定されました。

 

【ポイント1】通院歴

障害年金申請では、これまで通院した病院の「病院名・通院期間・通院頻度」などを申し立てる『病歴就労状況申立書』という書類が必要です。

病歴就労状況申立書は、病院ではなくご自身で記入・作成します

Hさんは病院を転々としていたため、記載内容はなかなか複雑です。

そこでHさんが覚えている限りの「病院名・およその通院時期、期間」をヒアリング。

次に保管していた「おくすり手帳、診療明細書」などから詳細を明らかにしました。

 

【ポイント2】初診日が5年以上前の場合は要注意

カルテの保存期間は『5年間』とされています。

5年を経過すると、カルテは破棄しても良いことになっているため、すでに処分されている可能性があります。

ちなみにHさんの場合も、初診病院はすでに廃院。当然カルテもありませんでした。

 

【ポイント3】初診病院でカルテが無くても諦めない

Hさんの初診病院は廃院していたため、証明書が取れませんでした。

そこで、通院歴をもとに順を追って各病院に問い合わせを実施。

すると3番目の病院で『カルテ内に初診病院や初診日に情報がある』ことが判明しました。

これを初診日に証拠として提出しました。

このように『初診病院で書類が取れない』といったケースでも、証拠となる資料がある場合は認定される可能性があります。

 

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