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厚生年金3級心臓

【事例920】洞不全症候群|障害厚生年金3級

洞不全症候群|障害厚生年金3級

対象者の基本データ

病名 洞不全症候群
性別 女性
支給額 年額 約58万円
遡及金額 約209万円
障害の状態
  • 人工弁、ペースメーカー装着
  • 重たいものを持つことなどができず、日常生活は温和な活動に限られる。
  • 正社員としてフルタイム勤務をしている
  • 身体障害者手帳1級
申請結果 障害厚生年金3級

ご相談までの経緯

幼少期にファロー四徴症と診断され、根治手術を受けました。

その後は継続的に受診を続けていましたが、40歳の頃に肺動脈弁閉鎖不全症に対して人工弁置換術を受けます。

そして、経過観察のため受診を続けていましたが、5年後に検査で洞不全症候群と診断され、今度は、ペースメーカー植え込み術を受けます。

現在は、体力的に無理ができず、日常生活も家族の支えが必要です。

就労は病院での事務ということで、病気に対する理解があり、体調に合わせて何とか続けることができていますが、今の状態で、いつまで働けるかもわからず、将来への経済的な不安を抱えていました。

そんな時、職場で同じ病気の方から障害年金を受給できることを教えてもらい申請を考えます。

すぐに、手続きの方法を調べますが、思ったよりも煩雑で、また、体力的にも自分で申請することが難しいと思い、ネットで弊社のホームページをご覧になり、代行手続きのご相談を頂くことになりました。

申請結果

人工弁やペースメーカーを入れた場合は、初診日に厚生年金に加入していれば、3級鉄板です。

ご相談者様は幼少期に、A・ファロー四徴症と診断され、その後、厚生年金加入中に、B・肺動脈弁閉鎖不全症で人工弁そしてC・洞不全症候群でペースメーカーを入れました。

従って、BやCを初診日として申請すれば3級に認定されますが、もしも、BやCの原因がAであれば、Aが初診日となってしまいます。

Aの初診日は、勿論、厚生年金に加入していませんので、申請しても不支給となってしまいます。

そこで、BやCとAとの関連性について医師のご意見をお伺いしたところ、「BやCの原因はAと考えられる。」という事で、Aが初診日となってしまいます。(ポイント①)

そこで、何とか、BやCを初診日として申請する方法がないか考え、「社会的治癒」での申請を検討することにしました。(ポイント②)

医学的には治癒していなくても、一定期間、症状が安定し受診の必要もなく、通常の社会生活をいれば、「社会的治癒」としてその後に初めて受診した日を初診日として申請することが可能となります。

ここで、一定期間とは明確に定められていませんが、概ね5年以上と考えられています。

また、一定期間中に受診していても、経過観察のための検査や薬を処方されていても症状の改善ではなく現状維持だけの目的に限らている場合は「社会的治癒」として取り扱われます。

A~Bの期間では、度々、手術を受けたり、激しい運動や日常生活などで医師からの制限があり「社会的治癒」に該当する期間はありませんでした。

しかし、B~Cの期間では、日常生活に対する医師からの制限もなく、就労も支障なくできていました。

経過観察で受診をし、継続的に薬を処方されていましたが、心疾患に対するものではなく、人工弁を入れたことで血栓を防ぐための予防的なものでした。

そこで、B~C間を社会的治癒期間とし、Cを初診日として申請しました。

結果は、主張通り社会的治癒を認められ、「障害厚生年金3級」に認定されました。

【ポイント1】相当因果関係について

「前発の傷病がなければ、後発の傷病は起らなかったであろう」と認められる場合は相当因果関係ありとして、前後の傷病が同一の傷病として取り扱われます。

つまり、前発の傷病で最初に医師の診療を受けた日が後発傷病の初診日として取り扱われることとなります。

例えば相当因果関係があるものとしては以下のようなものがあります。

  • 糖尿病→糖尿病性網膜症または糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害、糖尿病性動脈閉塞症等
  • 糸球体腎炎(ネフローゼ含む)、多発性のう胞腎、腎盂腎炎→慢性腎不全
  • 肝炎→肝硬変
  • 結核の化学療法による副作用として聴力障害
  • ステロイド投薬→大腿骨頭壊死
  • 事故または脳血管疾患→精神障害

他の傷病でも相当因果関係ありとされる傷病はある為、複数傷病を発症している場合は初診日の取扱いには注意が必要です。

相当因果関係に関する事例は以下のページでご紹介していますのでご参照下さい。

相当因果関係
「前発の傷病がなければ、後発の傷病は起らなかったであろう」と認められる場合は相当因果関係ありとして、前後の傷病が同一の傷病として取り扱われます。 つまり、前発の傷病で最初に医師の診療を受けた日が後発傷病の初診日として取り扱われることとなりま...

以下の動画でも相当因果関係のポイントをご説明していますので是非ご覧ください。

【ポイント2】社会的治癒

社会的治癒が認められると、初診日が変わります。

社会的治癒とは、「症状無し・生活に支障無し・就労可能な状態」が一定期間続いている場合などは、医学的には治癒とは言えなくとも治癒していると認めましょう!という制度です。

今回のケースのように「一度ケガや病気」となったが、しばらくの間問題なく生活していた後に「再度、症状が悪化・支障が出た」とき、最初のケガや病気は「治癒」その後「再発した」ものとして取り扱います。

障害年金上、再発した場合は「再発した後に初めて診察を受けた日」が初診日になります!

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