目次
対象者の基本データ
病名 | 大動脈弁狭窄・大動脈閉鎖不全症 |
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性別 | 男性 |
支給額 | 年額 約75万円 |
障害の状態 |
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申請結果 | 障害厚生年金3級 |
ご相談までの経緯
10年程前より時折、胸に痛みを感じることがあったそうです。
しかし、仕事も問題なく出来ており、不自由もなかったため、医療機関を受診することはありませんでした。
その後、職場の健康診断にて心電図異常を指摘され、A病院へ受診されました。
A病院では心雑音を認めるものの、その他の検査では大きな異常がなかったため、1か月に1度のペースで通院を継続し、経過観察となりました。
初診から約8年経過した頃、月1回の定期検査のために病院を受診したところ、異常所見ありとのことで精密検査が必要となりました。
この頃には胸痛に加え、息苦しさを感じるようになっていたそうです。
A病院から紹介されてB病院にて精密検査を行ったところ、弁膜症が進行しており、重症のためすぐにでも手術を要するとして、「大動脈弁置換術、上行大動脈置換術」が行われました。
術後はA病院へ戻り、投薬治療と定期検査の為に月1回のペースで通院を継続されています。
現在は職場に復帰されましたが、重い物を運ぶ業務ができない為、従来より就いていた仕事には制限があり、収入面での不安を抱えていました。
そんな中で病気についてネットで検索していた際に障害年金制度を知り、当事務所にご相談いただくこととなりました。
申請結果
ご相談をいただき、ひと月でも早くお手続きされることをお勧めいたしました。
というのも今回のご相談者様の場合、初診日から1年半経過した日(障害認定日)時点では、障害認定基準に該当しない状態であった可能性が高いため、事後重症による請求となるためです。
事後重症による請求では、申請した月の翌月分から年金が支給されることとなるため、ひと月でも手続きが遅れてしまうとその分年金の受給も遅れてしまうこととなります。
申請時現在において、初診病院と同じA病院で通院を継続されていましたので、お手続きでは初診日の証明となる受診状況等証明書は必要なく、A病院で診断書1枚で申請可能なケースとなります。(ポイント①)
すぐにA病院へ連絡を取り、事後重症請求に必要となる直近3ヶ月以内の障害状態のわかる診断書を取得しました。(ポイント②)
診断書作成を待つ間にその他申請に必要となる書類を整え、診断書完成後すぐに申請しました。
結果「障害厚生年金3級」として申請月の翌月分から年金が支給されることとなりました。
事後重症による請求の場合、いかに早く申請できるかが非常に大事です。
手続き途中からのサポートも可能ですので、お手続きが難しい場合などはぜひ専門家にご相談ください。(ポイント③)
【ポイント1】初診病院と現病院が同じ場合の医証
障害年金では医師に記載して貰う書類(医証)は下記のとおり複数枚あることが基本です。
①初めて受診した病院で記載してもらう『受診状況等証明書』が1枚
②現在の病院で書いてもらう『診断書』が1枚
一方、初診から現在まで同じ病院で、今後の障害年金のみを請求する場合は、①が不要となり、②の1枚でOKです。
(※)認定日請求といって過去にさかのぼって申請を行うときはさらにもう1枚必要となることがあります。
以下の動画でも「医証の枚数」のご説明していますので是非ご覧ください。
【ポイント2】診断書の期限
障害年金の診断書には「現症日」を記載する欄がございます。
現症日とは、診断書に記載されている障害の状態がいつの時点のものかを示すものです。
事後重症請求の場合は、「診断書の現症日から3ヵ月以内」に申請を行わなければ申請時点の障害の状態が確認できないとして、受け付けてもらうことが出来ません。
診断書が期限切れとなった場合、内容の再評価・訂正または障害によっては一から診断書を再発行する必要があります。
他の書類を作成している間に診断書が期限切れ、、ということにならないためにも障害年金では書類を準備する手順も重要であると言えます。
診断書の有効期限に関しましては以下の動画でも説明していますので、ご参照下さい。
【ポイント3】手続きの途中からでもサポート可能
申請手続きを進める中で制度の煩雑さや病状によって、なかなか申請までたどりつくことが出来ず、動き出してから半年、1年以上経ってしまった、というお話を聞くことがございます。
事後重症請求をする場合は、申請した月の翌月分から支給が開始されますので手続きは進めていても、申請前の準備期間分の年金は受取ることが出来ません。
当事務所では手続きの途中からでもサポートは可能です。
お一人で悩まず、まずはご相談ください。
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