目次
対象者の基本データ
病名 | 鬱病(うつびょう) |
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性別 | 女性 |
支給額 | 年額 約59万円 |
障害の状態 |
|
申請結果 | 障害厚生年金3級 |
ご相談までの経緯
2年程前に職場で配置転換があり、精神的な負担が大きくなり、意欲の低下や不眠などの症状が現れるようになりました。
徐々に症状が悪化したため、医療機関を受診したところ「うつ病」と診断され、薬物療法が始まりました。
治療を継続していましたが症状改善は乏しく、一人暮らしに限界を感じ、休職して実家に帰省することとなりました。
帰省に伴い、病院も転院し、引き続き治療を継続しますが症状は徐々に悪化し、半年近く入院することになります。
退院後も症状は一進一退で、初診から休職中であった会社も解雇となりました。
今では家族との交流さえ限定的になり、1日中自室に引きこもり、無為な日々を過ごしています。
就労の目処も立たず、経済的に自立できず、家族への負担を心苦しく思っていました。
そんな時、病院で障害年金の制度を教えていただき、申請を考えるようになりました。
しかし、体調が不安定な中で年金事務所への来庁や必要書類の取得作成などはとてもできる状態ではなく、知人のご紹介で弊社で当事務所にご相談いただくこととなりました。
申請結果
電話でのやり取りは困難な状態であったため、メールフォームよりご相談をいただき、現在までの状況をヒアリング致しました。
障害年金の受給の可能性が高いことをお伝えし、お手続き代行のご希望を受け、サポート開始となりました。
お手続きではまず、初めて受診した医療機関にて初診日の証明となる受診状況等証明書の取得から始めます。(ポイント①)
取得した受診状況等証明書の内容に不備等がない事、初診日を確認し、保険料の納付要件が満たせていることを確認し診断書の依頼へと進めます。
申請時現在で障害認定日から1年以上経過していなかった為、本来請求を行うこととしました。(ポイント②)
必要となる診断書は障害認定日から3ヶ月以内の障害状態のわかる診断書となりますので、治療歴や当時の状況等について事前にヒアリングした内容を参考資料としてまとめ、主治医の先生に橋渡ししました。
診断書完成を待つ間、申請に必要となる病歴就労状況等申立書やその他の書類の土台を作成し、診断書完成後にブラッシュアップを行い障害認定日から1年経過する前に提出完了まで漕ぎつくことが出来ました。(ポイント③)
結果、「障害厚生年金3級」として、障害認定日の翌月分から年金が支給されることとなりました。
【ポイント1】初診日が大切な理由
障害年金では、初診日が最も重要とされています。
なぜ重要なのかというと、初診日は以下のように様々な『基準』となる為です。
①制度加入要件
初診日にどの制度に加入していたかで、受けられる年金が決まります。
②保険料納付要件
障害年金を申請するには、初診日の前々月から数えて一定期間の保険料を納めている必要があります。
③障害認定日の起算点
原則として『初診日から1年6ヵ月経過した日』に障害の程度を認定します。
これを障害認定日と言い、この日以降で無ければ障害年金の請求が出来ません。
初診日が大切な理由に関しては、以下の動画でもご説明していますのでご参照下さい。
【ポイント2】障害認定日から1年以内の請求方法
障害認定日から1年以内に障害年金を請求する方法を本来請求(障害認定日請求)と言います。
診断書は、原則『障害認定日から3ヵ月以内のもの』を用意します。
認定された場合は、障害認定日の翌月から障害年金が支給されます。
なお、障害認定日から1年以上経過してから障害認定日請求を行う場合は、下記の2枚の診断書が必要となります。
- 原則、障害認定日から「3ヵ月以内」のもの:1枚
- 請求日から「3ヵ月以前」のもの:1枚
以下の動画でも「申請方法に応じた診断書の枚数」についてご説明していますので是非ご覧ください。
【ポイント3】障害年金の手続き開始から振込までの期間
障害年金の申請には一定の準備期間が必要となります。
また提出後、すぐに受給開始が始まる訳でもありません。
手続き開始からお振込までの『流れ』および『要する期間』は、下記の動画をご覧いただけます。
おおよその目安を事前に把握して計画的な申請を行いましょう!
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