【事例713】慢性腎不全|障害厚生年金2級 

慢性腎不全(人工透析)障害厚生年金2級事例

対象者の基本データ

病名 慢性腎不全(まんせいじんふぜん)
性別 男性
支給額 年額 約176万円
障害の状態
  • 1日4回自宅にて腹膜透析を行っている
  • 自営業で就労している
  • 腹膜透析継続のため、日常生活及び労働には制限がある
  • 身体障害者手帳1級
申請結果 障害厚生年金2級

 

ご相談までの経緯

15年程前、会社の健康診断で血糖値の異常を指摘され、その後すぐ医療機関へ受診されました。

病院では「糖尿病」と診断され、薬物療法と食事療法が始まりました。

通院は継続していましたが、仕事が多忙であったこともあり、食事制限が十分に守れず、血糖コントロール不良が続き、初診から5年程経過した頃よりインスリン治療が始まりました。

インスリン治療継続するも徐々に腎機能は低下し、ネフローゼ症候群を発症しました。
現在は末期腎不全の状態で腹膜透析治療を受けています。

透析時間により活動には制限があり、今後も永続的な治療が必要なことから将来への不安を抱えていました。

透析治療についてネットで検索していた際に障害年金制度を知り、当事務所のLINE窓口よりご相談いただきました。

 

申請結果

透析治療だけでなく、平日はお仕事をされているということで手続きの為に年金事務所へ出向くことは困難であることから当社でサポートをすることとなりました。

今回の申請傷病は糖尿病、ネフローゼ症候群を原因とした慢性腎不全であったため、障害年金上の初診日は糖尿病で初めて医療機関を受診した日となります。これらの傷病には相当因果関係があると判断されるためです。(ポイント①)

まずは、15年程前に健康診断で指摘された後すぐに受診した医療機関へ初診日の証明となる受診状況等証明書を依頼しました。

初診日からは長期間が経過していましたが、他の病気で通院をしていた事もあり、カルテは保管されており問題なく証明書を発行していただくことが出来ました。

初診日証明が整い、次に診断書の作成依頼を行いました。

診断書には初診日を間違いなく反映していただくために取得した受診状況等証明書の写しを参考資料として添付し作成をお願いしました。

診断書が完成し、申請書類一式の最終チェックを行い申請しました。(ポイント②)

結果「障害厚生年金2級」として認められました。

 

【ポイント1】相当因果関係について

「前発の傷病がなければ、後発の傷病は起らなかったであろう」と認められる場合は相当因果関係ありとして、前後の傷病が同一の傷病として取り扱われます。

つまり、前発の傷病で最初に医師の診療を受けた日が後発傷病の初診日として取り扱われることとなります。

例えば相当因果関係があるものとしては以下のようなものがあります。

  • 糖尿病→糖尿病性網膜症または糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害、糖尿病性動脈閉塞症等
  • 糸球体腎炎(ネフローゼ含む)、多発性のう胞腎、腎盂腎炎→慢性腎不全
  • 肝炎→肝硬変
  • 結核の化学療法による副作用として聴力障害
  • ステロイド投薬→大腿骨頭壊死
  • 事故または脳血管疾患→精神障害

他の傷病でも相当因果関係ありとされる傷病はある為、複数傷病を発症している場合は初診日の取扱いには注意が必要です。

相当因果関係に関する事例は以下のページでご紹介していますのでご参照下さい。
https://nenkin.info/tag/soutouingakankei/

以下の動画でも相当因果関係のポイントをご説明していますので是非ご覧ください。

 

【ポイント2】申請書類のチェック

受診状況等証明書や診断書を始めとする障害年金の申請に必要となる全ての書類はその都度、記載漏れや記載間違いがないか確認して手続きを進めていくことが大切です。

特に医師に記載していただく書類は忙しい中、診察時間外に時間を割いて作成をして頂く必要がありますので、早めにチェックをして、再確認が必要な事項がある場合は早めに連絡を取るようにしましょう。

申請を済ませた後に記載漏れや記載ミスが発覚しても、後から訂正や追記をすることは出来ません。

当事務所ではお一人のご相談者様の申請書類について、複数名でのチェック、また特段検討が必要な場合はチーム全体で議論を交わすなど、チーム全員でのサポート体制を取っています。

 

その他の腎疾患の事例

 

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    現在では日本全国どこの年金事務所へ提出しても、東京の障害年金センターで審査をされます。
    そのため遠方の方が当事務所にご依頼いただいても、遠方だから審査に違いが出るというようなことはございませんので、ご安心下さい。
     

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