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【事例702】広汎性発達障害|障害基礎年金2級

広汎性発達障害|障害基礎年金2級

対象者の基本データ

病名 広汎性発達障害(こうはんせいはったつしょうがい)
性別 男性
支給額 年額 約78万円
障害の状態
  • 多弁多動傾向で周りが見えなくなり、双方向のコミュニケーションは困難
  • 不注意が多く、生活全般に落ち着きがない
  • 適切な言語表現力は低く、対人関係を構築することが困難
  • 注意や指導を受けても忘れてしまい、同じことで何度も指摘を受ける
申請結果 障害基礎年金2級

 

ご相談までの経緯

ご家庭の事情で、幼少期より児童養護施設で暮らしておられました。

家族との関わりは乏しく、小学生になっても引き続き養護施設で過ごしました。

施設内でプレイセラピーを受けていましたが、薬物療法が必要な状況になり、施設職員の付き添いの元、病院を受診しました。

ADHDと診断され、その後、しばらく通院を続けます。

学校では、計算や読み書きが苦手で学習に遅れが生じ、時間や約束を守れず、遅刻や欠席も多かったそうです。

周囲と良好なコミュニケーションを取れず、他人との意思疎通は困難でした。

注意や指導を受けても忘れてしまうため、何度も同じことで注意をされていました。

中学2年より、支援学級に在籍することになり、高校は特別養護学校に通いました。

これまで同様、注意集中困難で、何度も注意されることがあり、遅刻や欠席も多かったそうです。

高校卒業後は、児童施設を出て、グループホームに入居することになりました。

新しい環境に変わったことで、一時、通院機会を逃していました。

他者との協調性がなく、グループホームの入居者とトラブルを起こしてしまうことがありました。

障害者雇用で勤務していましたが、作業が遅く、周囲と合わず配置転換を何度も経験しました。

その後、A型事業所へ通所を開始。

そこでも多動傾向にあり、落ち着きがなく、同じことを何度も注意される状態でした。

周囲とのトラブルもあり、相談支援員の方から、弊社で障害年金申請の手続きをできないかと代理でご相談をいただきました。

 

申請結果

手続きではまず初診日の証明となる受診状況等証明書の取得から始めます。

初診病院では既にカルテが破棄されていましたが、次に受診したB病院ではカルテが残っており受診状況等証明書を取得することが出来ました。

取得した受診状況等証明書では初診病院の受診歴についても触れられており、明らかに20歳前に初診日があることの確認が出来たため、初診日証明書類は問題なく整えることが出来ました。(ポイント①)

初診日が確定したため、遡及請求の可能性を検討しましたが、受診契機を逃していたこともあり、認定日時点での障害状態を確認できる医証や客観的書類等もなかったため、事後重症請求を行うこととしました。

必要となる診断書を取得し、出生から現在までの経過については病歴就労状況等申立書に詳述し申請しました。(ポイント②)

結果、「障害基礎年金2級」として申請した月の翌月分から年金が支給されることとなりました。

 

【ポイント1】20歳前傷病に係る初診日証明の緩和

2019年2月1日より20歳前傷病に関する初診日を証明する手続きが緩和されました。

これまでは障害認定日が20歳到達日以前であることが確認できた場合でも、出来る限り初診時の医療機関の証明により、初診日を特定する必要がありました。

しかし、この改正の取扱い後より、次の要件を満たしている場合には、初診日を具体的に特定しなくとも、審査の上、本人の申し立てた初診日が認められます。

①2番目以降に受診した医療機関の受診日から、障害認定日が20歳到達日以前であることが確認できる場合
②その受診日前に厚生年金の加入期間がない場合

この取扱いは初診日が障害認定日の起算点となることと初診日時点での被保険者要件が明らかに確認出来れば、具体的に初診日が特定出来なくても障害年金の請求には影響しないため、このような取扱いがされたと考えられます。

 

【ポイント2】発達障害の病歴就労状況申立書

発達障害は、先天的な脳機能の障害とされています。

幼少期から症状が現れるのことも多いですが、近年は大人になってから発覚するケースも増えています。

いずれの場合であっても、病歴就労状況申立書には『生まれてから現在まで』の病歴・通院歴・症状・日常生活の様子などを記入する必要があります。

 

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