目次
対象者の基本データ
病名 | 鬱病(うつびょう) |
---|---|
性別 | 女性 |
支給額 | 年額 約59万円 |
障害の状態 |
|
申請結果 | 障害厚生年金3級 |
ご相談までの経緯
ご相談者様はH30年頃より、集中力低下・無気力感を自覚し始めたそうです。
当時、正社員として働いていたそうですが、集中力低下により会話が理解できず業務も支障が出ていました。
また徐々に不眠や希死念慮、感情のコントロール不可(急に泣いて止まらなくなる)といった症状が出始め、精神科を受診するに至ります。
病院では「うつ病」と診断を受け、しばらく休職することとなりました。
しかし一向に状態は改善せず、復職することなく退職に至ったそうです。
現在も症状は改善しておらず、日常生活は両親の支援で何とか成り立っている状態です。
仕事はとてもできる状態に無く現在も無職の状態が続いており、今後のことを考えると不安になっていたとのことでした。
そんな中で何らかの支援が無いかとネットを見ていたところ、たまたま当事務所のHPを見つけ、障害年金が受けられる可能性を知りたいとご相談がありました。
申請結果
まずご契約前に「事前アンケート」を実施させて頂き、認定の可能性があるかを検討させて頂きました。
アンケートにより、ギリギリですが3級認定の可能性があると判断できました。
結果を踏まえ、ご本人様と相談して申請にチャレンジすることに決まり、お手続き開始となりました。
3級の認定を得るためには、初診時に「厚生年金」へ加入していることが条件となります。(ポイント①)
もし初診時が国民年金加入中ですと、2級以上に該当しなければ不支給となってしまいます。
よって、まず「初診日を特定」して、加入年金をお調べすることにしました。
しかし、初診日は、ご本人様でもあまり覚えていないケースが多くあります。
実際、ご相談者様も「いつが初診だったか曖昧です…。」とのお話でした。(ポイント②)
そこで可能性のある病院名を全て挙げて頂き、私どもで病院に連絡。
初診日のある病院を特定いたしました。
特定した初診病院には「受診状況等証明書」という初診日証明書を作成いただき、初診年月日を明らかにします。
特定した初診日に基づき加入年金をお調べしたところ、当時は厚生年金加入であると確認が取れました。
その後に診断書作成へと移りましたが、病院へ依頼のご連絡をしたところ、診断書を作成頂く病院より「指定の障害年金用のアンケート」をご準備頂きました。
ご相談者様より「何と書いて良いかわかない」とご相談を受け、記入内容を一緒にまとめるお手伝いをさせて頂きました。(ポイント③)
結果、診断書には「現在の症状、日常での支障、周囲からの支援内容、これまで通院歴」など、全て実態がそのまま反映された診断書となりました。
診断書作成までの間に、その他の申請書類やこれまでの経過を記載する申立書を作成し、ご依頼から約1ヶ月というスピードで提出に至りました。
審査の結果は、予定通りの3級に認定!ご相談者様からも「安心しました」とお喜び頂けました。
【ポイント1】『初診日に加入していた年金制度』と『受給できる等級』
障害年金には主に3種類あり、いずれを申請するかは『初診日に加入していた年金制度』により決まります。
①初診日に国民年金に加入していた場合は『障害基礎年金』
- 対象:20歳未満のため未加入、アルバイト、自営業、主婦等の第3号被保険者、免除申請中等
- 等級:1,2級のいずれかに該当(※)3級はありません。
- 加算:2級以上で子の加算
②初診日に厚生年金に加入していた場合は『障害厚生年金』
- 対象:会社員、社会保険に加入しているアルバイト等
- 等級:1,2、3級のいずれかに該当
- 加算:2級以上で子・配偶者加算
③初診日に共済年金に加入していた場合は『障害共済年金』
- 対象:公務員等
- 等級:1,2、3級のいずれかに該当
- 加算:2級以上で子・配偶者加算
初診日による等級の違いは、以下の動画でもご説明していますのでご参照下さい。
【ポイント2】前駆症状と初診日
病気が起こる前触れとなる症状のこと『前駆症状』と言います。
(例)体がだるい(前駆症状)ため風邪かと思い内科を受診したところ『うつ病』と診断され。その後に内科からメンタルクリニックに転医してうつ病の治療を行った。
このような場合は『内科』を初めて受診した日が初診日となります。
一見、初診日とは関係ないように感じる症状であっても、前駆症状に含まれる場合があります。
もし初診日がいつか判断できないようでしたら、ぜひ専門家にご相談ください。
【ポイント3】病院所定の診断書作成用アンケート
精神の障害の診断書は、ご本人にしか分からない事項を記載する項目もあります。
そのため、病院によっては『診断書作成に伴うアンケート』を任意でご準備しているケースがございます。
アンケートの記入は患者であるご本人様が行うため「何と書いて良いかわからない」という方や、記入することが負担となり体調悪化にも繋がる方もおられます。
そのような時は私どもにご相談いただきますと一緒に内容を確認して、記入のお手伝いといったサポートも可能です!
当然、別途費用が発生することもありませんので、迷わずご相談くださいね。
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