目次
対象者の基本データ
病名 | 鬱病(うつびょう) |
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性別 | 男性 |
支給額 | 年額 約100万円 |
障害の状態 | ・複数傷病あり ・労働が出来ない状態にある ・日常生活は家族の援助を要する |
申請結果 | 障害基礎年金2級 |
ご相談までの経緯
4年程前、突然急激な頭痛を自覚し、病院を受診するも頭蓋内疾患は認められなかったとの事で症状の増悪、意識障害などが出現した際には速やかに再診するように言われていたとのことです。
その後、不安になり他院にて診てもらうと狭心症の疑いがあるとのことで内服薬の投与をうけ、経過観察となっておられました。
狭心症に対する治療を受けるうちに不眠等うつ様の症状が出現し、うつ病に対する加療が始まりました。
以降、状態が悪化し、仕事にもいけなくなり、外出も出来なくなりました。
うつ病加療の経過の中で大動脈弁輪拡張症として診断を受け、人工弁置換術を受けることとなり、うつ症状は急激に悪化し、日常生活全般に家族の援助が必要な状態となりました。
仕事も休んでおり、貯金を切り崩して生活費をまかない、今後の治療や生活に不安を抱え当事務所に相談に来られました。
申請結果
うつ病と同時期に狭心症も発症しており、初診日の特定が大事と考え、それぞれの発病時期や経過、現在の状態・症状についてヒアリングを実施しました。
当初は2つの傷病を合わせて申請する併合認定という方法で申請の準備を進めていました。
その後、手続きを進める中で、精神疾患のみで2級以上に十分に該当すると判断し、「うつ病」に絞って申請を行いました。
その結果『障害基礎年金2級』と認定されました。
【ポイント1】初診日の特定
初診日とは障害の原因となった傷病につき、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日のことを言います。
複数の障害が絡んでいる場合は、初診日の特定が困難な場合があります。
精神疾患だからといって、必ず「精神科」や「メンタルクリニック」を受けた日が初診日に当たるとは限りません。
例えば、別の疾病で内科にて治療通院中に精神疾患を発病し、受診していた内科にて相談をした際に、薬の処方を受け、精神科を受診するように勧められるという場合もあります。
この場合は、「薬の処方を受け、転院を促された」=『療養に関する指示があった日』が初診日として認められる可能性があります。
いつの時点から傷病が発病したのかを振り返り、慎重に初診日を特定していくことが大切です。
【ポイント2】併合認定
2つ以上の障害がある場合、それぞれの傷病について申請することで障害の状態を併せて認定されると受給の可能性が高くなったり、更に上位等級での認定となることがあります。
全ての傷病で併合認定が出来るわけではないため、複数障害がある場合は、闇雲に申請するのではなく、どのように組み立てて申請していくか検討する必要があります。
複数傷病でどのように手続きを進めていくのが良いか判断が難しい場合はぜひ専門家へご相談ください。
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