【事例1165】医原性神経障害|障害厚生年金3級(相当因果関係がない事を主張した事例)

医原性神経障害|障害厚生年金3級

対象者の基本データ

病名 医原性神経障害
性別 男性
支給額 年額 約58万円
障害の状態
  • 左足に感覚がなく、起立移動を伴う家事動作には支障が大きい
  • 発病前まで行っていた仕事に従事する事はできず、配置転換されている
  • 身体障害者手帳6級
申請結果 障害厚生年金3級

当事務所スタッフによる事例紹介動画

当事務所のスタッフが実際に申請した流れを動画で詳しく説明しています。

当事務所の雰囲気を感じて頂けると思いますので、是非ご覧ください。

ご相談までの経緯

ご依頼者様は、医原性神経障害により左脚の麻痺が生じたケースです。

ご依頼者様は、子供のころにクリッペル・トレノネー・ウェーバー症候群という難病で通院治療を受けられていました。

その後、15年以上症状が安定していたため通院はしていませんでした。

しかし、成人後に再度症状が再燃し、手術治療を繰り返していた中で左脚に麻痺が残ってしまいました。

これまで従事していた仕事を継続することは困難であり、経済的不安が大きい中で障害年金制度を知り、当事務所にご相談をいただきました。

申請のポイント

今回の申請において、特に重要だったのは初診日の特定でした。

初診日は障害年金の申請において非常に重要な要素であり、適切に特定しなければなりません。

ご依頼者様の場合、次の3つの可能性がありました。

A:子供の頃、手術の要因となる原疾患で初めて病院を受診した日(20歳前)
B:15年以上の通院が空いてから、再度病院に通い始めた日(厚生年金加入時)
C:手術後、現在の症状が出て初めて病院を受診した日(厚生年金加入時)

今回、我々はご依頼者様にとって最大限メリットの大きい、C時点を初診日として主張できないか検討することにしました。

ご依頼者様は現在の症状に至る要因となった同じ手術をこれまでにも3回受けておられました。

1回目・2回目の手術後は何ら支障なく経過良好で、3回目の手術後だけこのような障害が出現したという経緯があったため、3回の手術それぞれの手術前後の経緯に何か申請のヒントとなるものがないか、カルテ開示を行うこととしました。

開示したカルテの内容を確認したところ、ご依頼者様が受けた手術は難易度が非常に高いものであり、専門医である主治医の先生としても手術治療の効果として経験上予期していなかった結果が発生してしまっていたということが考えられました。

このことから、申請傷病である神経障害は、原疾患に対する治療の結果として発生したものではあるが、神経障害が生じたのは治療の結果として経験上通常の結果ということはできないため、申請傷病である神経障害と原疾患との間に相当因果関係はないものとして、C時点を初診日として主張しました。

また、仮に相当因果関係があるとされた(C時点は初診日として認めない)場合であっても、A時点とB時点の間の期間、約15年以上の期間にわたって症状もなく、日常生活・就労も何ら支障なく過ごせていただことから、社会的治癒期間に相当する期間があることから、少なくともB時点が初診日となることも予備的に主張を行い、申請を行いました。

結果

申請の結果、我々の主張申立ての通り、C時点が初診日として認められ、障害厚生年金3級が支給されることになり、ご依頼者様にとって大きな支援となりました。

感想

今回の申請で特に強調したいのは、初診日の特定における慎重な検討と適切な主張の重要性です。

ご依頼者様のケースでは、これまでの経過や手術治療の状況等から原疾患と申請傷病との相当因果関係を明確に否定し、申請傷病の発生時点を初診日として認めてもらうことができました。

障害年金の申請は複雑で困難な作業ですが、当社はご依頼者様一人一人のケースに対し、誠実かつ丁寧に対応しています。

今回のように難しいケースでも諦めずに取り組むことでなにか糸口を見つけ出し、認定に繋がることもあります。

障害年金に関するご相談がありましたら、どうぞお気軽にわくわく社会保険労務士法人までお問い合わせください。

【ポイント1】相当因果関係について

「前発の傷病がなければ、後発の傷病は起らなかったであろう」と認められる場合は相当因果関係ありとして、前後の傷病が同一の傷病として取り扱われます。

つまり、前発の傷病で最初に医師の診療を受けた日が後発傷病の初診日として取り扱われることとなります。

例えば相当因果関係があるものとしては以下のようなものがあります。

  • 糖尿病→糖尿病性網膜症または糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害、糖尿病性動脈閉塞症等
  • 糸球体腎炎(ネフローゼ含む)、多発性のう胞腎、腎盂腎炎→慢性腎不全
  • 肝炎→肝硬変
  • 結核の化学療法による副作用として聴力障害
  • ステロイド投薬→大腿骨頭壊死
  • 事故または脳血管疾患→精神障害

他の傷病でも相当因果関係ありとされる傷病はある為、複数傷病を発症している場合は初診日の取扱いには注意が必要です。

相当因果関係に関する事例は以下のページでご紹介していますのでご参照下さい。

相当因果関係
「前発の傷病がなければ、後発の傷病は起らなかったであろう」と認められる場合は相当因果関係ありとして、前後の傷病が同一の傷病として取り扱われます。 つまり、前発の傷病で最初に医師の診療を受けた日が後発傷病の初診日として取り扱われることとなりま...

以下の動画でも相当因果関係のポイントをご説明していますので是非ご覧ください。

【ポイント2】社会的治癒

社会的治癒が認められると、初診日が変わります。

社会的治癒とは、「症状無し・生活に支障無し・就労可能な状態」が一定期間続いている場合などは、医学的には治癒とは言えなくとも治癒していると認めましょう!という制度です。

今回のケースのように「一度ケガや病気」となったが、しばらくの間問題なく生活していた後に「再度、症状が悪化・支障が出た」とき、最初のケガや病気は「治癒」その後「再発した」ものとして取り扱います。

障害年金上、再発した場合は「再発した後に初めて診察を受けた日」が初診日になります!

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