【知らないと損する⁉︎】障害年金よくある勘違い20選!

障害年金のよくある勘違い

障害年金は、病気やケガで生活が困難になった時に支給される制度ですが、その仕組みは複雑で、誤解も多いのが現状です。

障害年金は、どんな病気やケガが対象になるのか、どんな手続きが必要なのかを知らない方も多いと思います。

「自分は対象外だと思っていたのに、実は受給できた!」なんてケースもあります。

ほかにも誤解や勘違いで、本来受け取れるはずの障害年金を受け取れていなかったり、手続きのタイミングを逃してしまったり、本来よりも少ない金額しかもらえていなかったりしている方もいるかもしれません。

そこで本記事では「知らないと損する⁉︎障害年金のよくある勘違い20選」をお伝えしていきたいと思います。

【勘違い1】働いているからもらえない

これは非常によくある誤解です。

確かに就労が審査に影響する傷病もありますが、基本的には働いているからといって、それだけで障害年金がもらえないなんてことはありません。

また、うつ病などのメンタル疾患のように就労が審査に影響する傷病であっても、必ずしも障害年金がもらえないわけではありません。

「その障害により、どんな制限があるか」によって認定されることがあるわけです。

本記事を執筆している令和6年7月にも発達障害で10年以上フルタイムで働かれていた方が遡及で認められたというケースもありました。

就労と障害年金についての解説は以下の動画で詳しく解説していますので、ご参照下さい。

【勘違い2】うつ病は対象外

「障害」と聞くと、重度の身体障害をイメージする方が多いんじゃないでしょうか?

しかし、心の病気も立派な障害です。

うつ病で仕事に行けなくなったり、統合失調症で日常生活に支障が出たり…

心の病気というのは目に見えにくいからこそ、理解されにくいことも多いですが、精神疾患も、れっきとした障害年金の対象になります。

【勘違い3】障害年金をもらうと老齢年金が減るから損

「障害年金は将来の年金の前借り」と思っている方も多いと思います。

確かに障害年金2級以上をもらっていて国民年金を免除している場合は、支払う年金が減る分、将来もらえる老齢年金が減ることがあります。

※65歳時点で老齢基礎年金の選択した場合

これはあくまで「免除してもらってるから」であって、障害年金もらうだけでは将来年金に影響はありません。

つまり「障害年金をもらうから老齢年金が減っちゃう」というワケではなく、「免除制度を利用するから老齢年金が減額する」っていうワケです。

この勘違いで障害年金の申請をあきらめるのあまりにも勿体ないので、誤解しないように気をつけてください。

この話題については以下の記事で深堀りしてますので興味があればみてください。

【勘違い4】障害年金は一生涯もらえる

障害年金の「しょうがい」を「一生涯」と勘違いしていて、一度受給したらずーっと貰い続けることができる!と勘違いしている方も多いです。

しかし、ほとんどの障害年金には「有期認定」といって、基本的には1年から5年の間で更新が必要です。

そして、更新の際に障害の状態が軽くなっていると判断されたら、支給が停止されてしまう可能性もあります。

必ずしも一生涯もらえるとは限りませんのでご注意ください!

【勘違い5】自分はまだ若いから関係ない

年金と聞くと65歳から受け取る老齢年金の事を思い浮かべる方がほとんどだと思います。

実際、私も社労士になるまでは障害年金のことは知りませんでした。

老齢年金は65歳という年齢をキッカケにして支給されるのに対して、障害年金は障がいからくる日常生活の制限に対して支給されます。

そして、要件を満たせば20歳からでも受け取ることができます。

【勘違い6】障害年金はすぐに貰える

「障害年金って、申請したらすぐにもらえるんでしょ?」と思われている方は多くいらっしゃいます。

障害年金の審査には、結構時間がかかります。

場合によっては、申請してから結果が出るまで、半年以上かかることもあります。

「なんでそんなに時間かかるの?」って思いますよね?

それは毎日のように数百件の請求が届く上に、届いた書類を細かくチェックしたり、場合によってはカルテなど追加の資料が必要になることもあるからなんです。

だから「もうすぐに貯金が底をついちゃう…‼」なんてギリギリにならないように、計画性をもって申請手続きを行うようにしましょう。

障害年金のスケジュールに関しては、コチラの動画でも深堀りを解説しています。

【勘違い7】障害者手帳がないともらえない

「障害年金をもらうには、障害者手帳が必要なんでしょ?」って考えがちですよね。

そのお気持はよくわかりますが、障害者手帳と障害年金は、全く別の制度なんです。

障害者手帳は、福祉サービスを受けるためのもの。

一方、障害年金は、病気やケガで生活が困難になった方を経済的にサポートするためのもの。

障害者手帳を持っていなくても、障害年金の受給条件さえ満たしていれば、ちゃんと障害年金を受け取ることができます。

「手帳がないから…」と諦めないでくださいね!

身体障害ではよく聞くフレーズに「手帳の等級が低いから」というのがありますが、これも気にせずにまずは専門家に相談してみましょう!

障がい者手帳が6級なのに障害年金を受け取れたみたいなこともよく聞きます!

【勘違い8】障害年金は貯金や資産があるともらえない

これは恐らく生活保護などの制度と混乱されているのかもしれません。

障害年金は、あくまで障害に対して支給される制度です。

そのため、どれだけ貯金や資産があっても、受給要件さえ満たせば障害年金を受け取ることができます。

ご家族に貯金や資産がある場合も同様に、受給要件さえ満たせば障害年金を受け取ることができます。

【勘違い9】障害年金の審査は落とすための審査だ

「どうせ審査は厳しいから、申請しても無駄…」

そんな風に思っている方はいませんか?

確かに、障害年金の審査は厳格に行われます。

ただ、これは落とすためというわけではありません。

障害年金は、たくさんの人から集めた大切な年金で成り立っている制度です。

だからこそ、障害年金を必要としている方に、適切にお金が届くように、どうしても厳格な審査が必要になるのです。

制度自体、まだまだ改善の余地があるかもしれませんが、決して意地悪で困らせようとしているわけではありません。

令和4年の統計では約13万件の申請のうち92%が認定されています。(思ったより高くないですか?)

参照:障害年金業務統計(令和4年度決定分)

【勘違い10】障害年金をもらうのは後ろめたい

「障害年金をもらうなんて、後ろめたい…」「税金で生活するなんて、申し訳ない…」

そう思って、申請をためらっている方もいるかもしれません。

でも、ちょっと待ってください。

障害年金は、病気やケガで苦しんでいる方が、安心して生活できるようにするための制度です。

決して、後ろめたいことではありません!!

それに、障害年金は、私たちみんなが納めている年金で成り立っています。

つまり、困ったときはお互い様、助け合いの精神でなりたっているです。

もし、皆様に障害年金を受け取る資格があるなら、それは当然の権利です。

堂々と申請して、必要なサポートを受け取りましょう。

【勘違い11】周りから障害年金をもらえないと言われて諦めた

家族や友達、病院の先生や年金事務所などで「あなたでは障害年金は貰えないよ」って言われて、障害年金の申請を諦めてしまったという話を聞くことがあります。

確かに、信頼できる人から「無理」って言われたら、「やっぱりダメなんだ…」って諦めたくなりますよね。

それらの周りの方は障害年金の専門家ではありません。

むしろ、1回も申請さえしたことない方が圧倒的に多いと思います。

年金事務所の職員さんでさえも、全てのケースを熟知しているわけではありません。

実際に、病院や年金事務所から「無理」と言われた方をサポートさせていただいて認定に導いた事例が数えきれないほどあります。

だから諦める前に、複数の障害年金専門の社労士に相談をして本当に可能性は無いのかを確認するようにしてください。

【勘違い12】一度不支給になると二度と受給できない

「前に申請したけどダメだったから、もう諦めるしかない…」と思われている方もいらっしゃると思います。

障害年金は一度不支給になったからといって、二度と受給できないわけではありません。

障害年金の審査は、その時のあなたの状況や症状、そして提出された書類に基づいて行われます。

例えば、前回の申請から時間が経って症状が悪化していたり、新しい診断書や証拠を提出することで、状況が変わる可能性は十分にあります。

もちろん、再申請には手間や時間がかかるかもしれませんが、諦める前に、まずは専門家に相談してみることをおすすめします。

障害年金で不支給になって再申請した事例
過去にご自身で障害年金を申請して不支給になった方で、当事務所で再申請をして受給がきまった事例をご紹介します。障害年金を申請して不支給となった場合、なぜ不支給になったかの理由を調べることが重要になります。このページでは再申請をしたたくさんの事例をご紹介しています。

【勘違い13】障害年金と生活保護は両方受給できる

「生活保護をもらってる方から障害年金も一緒にほしい!」とご相談をいただくことがあります。

しかし実際は、両方とも100%ずつ受け取ることはできず、まずは障害年金が優先的に支給されます。

そのうえで、足らない部分が生活保護費から支給される形になっています。

そのため、今まで生活保護を受けていた方がせっかく障害年金を申請しても、もらえる金額はほとんど変わらないことも多いです。

【勘違い14】障害年金は自分で手続きする必要がある

「障害年金の手続きを全部自分でやらなければいけない」と思って、申請に踏み出せないという方もいらっしゃいます。

確かに、自分で手続きすることも可能ですが、専門家に依頼することも可能で、それが審査に影響することはありません。

病気やケガで辛い中、全て自力で手続きした結果、途中で辛くなって申請自体を諦めてしまった、という話を聞くこともあります。

障害年金の手続きは、他の公的な手続きに比べて複雑なことが多いです。

なので自分一人抱えてしまうと、どうしても疲れてしまうんですよね。

しかしそれを理由に申請を止めるのはすごく勿体ない!

もしこのような理由で申請が止まってしまっている方がいらっしゃいましたら、ぜひ専門家に相談してみてください。

【勘違い15】社労士は費用が高いから自分で申請した方が得

「社労士に頼むと、お金がかかるから自分でやった方が得だ」と考えがちですよね。

確かに、社労士に依頼すると費用がかかります。

でも社労士に依頼した方が結果的にお得になるケースもあります。

多くの方が提出した翌月から障害年金がもらえる「事後重症請求」という形での申請になります。

障害年金の手続きってちょっと複雑なので、自分でやろうとすると書類の準備などであっという間に数か月経ってしまう…ということもよくあります。

最近では年金事務所の予約もなかなか取れなくて、何週間も待たなければいけないということも聞きます。

そうすると、その間にもらえたはずの年金がもらえなくなります。

一方、障害年金専門の社労士は、申請の流れやポイントも把握しているため、結果的に早く申請できて早く受給が開始され、もらえる年金額も多くなるケースもあります。

【勘違い16】障害年金を受給していることが周囲にバレる

これもすごくよくある勘違いです。

結論から言うと、ご自身で言わない限りは障害年金を受給していることがバレることはありません

障害年金を受給しながら働く場合は、「入社時の手続きとかでバレちゃうんじゃないか?」って不安になる方もいらっしゃいますが、そこは大丈夫です。

会社が勝手に障害年金を受けているかどうかを確認することはできませんし、提出書類でバレることもありません。

また障害年金を受け取っていることを会社に伝える必要性もないのでご安心ください。

中には、「家族にも知られたくない…」という方もいらっしゃるかもしれませんが、これは少し注意が必要です。

障害年金を受けていると、年金事務所からのお知らせなどが届くことがあります。

もし、家族と同居している場合は、こういった郵便物を見られてしまう可能性があるからです。

そういった事がなければ基本的には知られることはないのでご安心ください。

【勘違い17】障害年金には税金がかかる

障害年金は非課税です。

つまり、税金はかかりません。

ここでいう税金は、所得税はもちろんですが、住民税もそうです。

障害年金と税金の関係についてはコチラの動画で詳しく深堀りしていますのでぜひ確認にしてみてください。

【勘違い18】障害年金を受け取ると社会保険料が免除になる

障害年金を受け取りながら一定以上の就労をすると、社会保険に加入して健康保険や厚生年金を給料から天引されて納めることになります。

国民年金の場合は障害年金2級以上を受け取っていると法定免除をしてもらうことができるので、社会保険も同様に免除できると思われる方も多くいらっしゃいます。

障害年金を受け取っていたとしても、社会保険には免除とか減額といった制度はありません。

ただ、社会保険がかかるのは、あくまでも「働いて稼いだ給料」にかかるのであって、障害年金として受け取る部分にはかかりませんので安心してください。

【勘違い19】障害年金をもらうと家族の扶養から外れる

これは完全な勘違いではなく、半分正解です。

障害年金というのは税務上では非課税ですが、社会保険上は収入になります。

この勘違いは保険の方のお話です。

「130万円の壁」という言葉を聞いたことがあるかもしれないですよね。

一般的には130万円を超えると家族の社会保険の扶養から抜けて、自分で保険や年金に加入します。

障害年金を受けている場合はこの130万円が180万円になります。

つまり、障害年金だけで年間180万円を超え てしまう方や障害年金と他の収入を合わせて年間180万円を超えてしまう方は、ご自身で保険や国民年金に加入する必要があります。

障害年金だけでこの金額を超えるケースは無くはないですが、一部の方だけかなと思います。

詳しくはコチラの動画で解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

【勘違い20】障害者年金?

よく「障害者年金」っていう言われるのですが、「障害者年金」という制度はありません。

正しくは「障害年金」です。

これひろゆきさんの生放送でもよく聞きますよね!

ただ別に「障害者年金」って言っちゃっても、伝わるので良いといえば良いですよね。

大事なのは、制度の内容を正しく理解して、必要な人がちゃんと利用できること。

ただ、専門家に相談に行った際に、その方が「あ~障害者年金ですね~」って言っていたとしたら
その人は実は偽物かもしれませんね!

ココだけの話、意外とあったりします。

まとめ

本記事では「【知らないと損する⁉︎】障害年金よくある勘違い20選!【最新】」を解説しました。

「私も勘違いしていた!」と思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

本記事を通して、少しでも障害年金に関する理解を深めていただけれたら嬉しいです。

社労士まっちゃんの障害年金カフェ
障害年金コンサルタントの松岡由将です。 このチャンネルでは『障害年金』に関する、さまざまな情報を発信していきます。 ぜひチャンネル登録をお願いします。 また取り上げて欲しい話題などがあれば、コメント欄で教えてくださいね! 【全国障害年金サポ...

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