障害年金が不支給になった詳しい理由を確認する方法は?

「不支給決定通知書」とは

申請した障害年金が支給されないと決定された場合、「国民年金・厚生年金保険の支給しない理由のお知らせ(不支給決定通知書)」が送付されます。

この通知書には、以下のように支給が認められなかった理由などが記載されています。

  • 障害の程度が年金の等級に該当しないと判断された
  • 初診日が国民年金・厚生年金の加入期間外と認定された
  • 保険料の納付要件を満たしていない
  • 提出された診断書の内容が基準に達していない

詳しい理由を確認する方法

通知書に記載されている理由は簡潔であることが多く、詳細な審査過程や判断基準については記載されていない場合があります。

申請者の障害等級や支給可否を判断した根拠や経緯などの詳細は、日本年金機構や厚生労働省が障害年金の審査を行う際に作成する「認定調書」という内部文書に記載されています。

認定調書は内部文書であるため、通常は申請者に直接提供されません。

しかし、保有個人情報開示請求を行うことで入手することが可能です。

開示請求は、厚生労働省または日本年金機構を通じて行います。

「認定調書」の開示請求(保有個人情報開示請求)によって、不支給となった詳しい理由や希望する等級よりも低い等級で認定された理由を確認することができます。

「認定調書」の開示請求の手順

  1. 請求書の作成:厚生労働省のウェブサイトから「保有個人情報開示請求書(標準様式第1号(1))」をダウンロードし、必要事項を記入します。
  2. 必要書類の準備
    • 収入印紙(1件あたり300円)
    • 本人確認書類のコピー(運転免許証やマイナンバーカードなど)
    • 住民票の写し(開示請求前30日以内に交付されたもの)
  3. 書類の送付:上記の書類を以下の宛先に郵送します。
    〒100-8916
    東京都千代田区霞が関1-2-2
    厚生労働省大臣官房総務課公文書監理・情報公開室
  4. 開示決定通知の受領:開示請求後、約30日以内に「保有個人情報の開示の実施方法等申出書」が送付されます。
  5. 申出書の返送:申出書に必要事項を記入し、指定された金額分の切手を同封の上、以下の宛先に返送します。
    〒100-8916
    東京都千代田区霞が関1-2-2
    厚生労働省年金局事業企画課情報公開係
  6. 認定調書の受領:申出書の返送後、数日で認定調書を含む書類一式が郵送されます。

開示請求から書類の受領までには、通常1か月以上を要します。

不服申立て(審査請求)の期限は、決定通知を受け取った日から3か月以内と定められているため、早めの対応が重要です。