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【事例881】慢性疲労症候群|障害基礎年金2級

慢性疲労症候群|障害基礎年金2級

対象者の基本データ

病名 慢性疲労症候群(まんせいひろうしょうこうぐん)
性別 女性
支給額 年額 約78万円
障害の状態
  • PS7相当(ポイント①)
  • 持続する全身倦怠感、易疲労感、立位保持困難、睡眠障害、頭痛、咽頭痛などの症状あり
  • 調子の良い日でも2~3時間の活動が限界で、活動後は疲労感が何日も続く
  • 家庭内の身の回りのことや家事も一人では立ち行かない
申請結果 障害基礎年金2級

 

ご相談までの経緯

10代の頃より睡眠リズムの乱れが始まり、倦怠感や頭痛等の症状が出現し、学校への通学が困難な時期が続いていました。

睡眠外来へ通うことで睡眠リズムは整いましたが、倦怠感は残ったままで内科や神経科等の他の医療機関で検査を実施しても異常なく原因。

いずれの医療機関でも検査所見上異常がないことから睡眠リズムを整えることを指示され、特定の医療機関への通院はなく、不定期に受診を行っていました。

大学へ進学し一人暮らしを始めましたが、徐々に倦怠感が強まり、外出する気力もなく外出頻度も減り、酷い日は入浴すら毎日できなくなりました。

睡眠障害も酷くなり、全身の倦怠感が増悪し、学業も行える状態ではなくなったため大学は退学し、実家へ戻り療養に専念することとなりました。

再び医療機関への受診を再開し、これまでの経過や症状より「慢性疲労症候群」と確定診断され、治療が始まりました。

漢方治療を行っていますが症状は一進一退の状況で経過しています。

現在は月1回の通院以外の外出は困難で、持続する全身倦怠感や疲労感の為、座っていることも辛く、1日の多くの時間をベッドで横になって過ごしています。

10代から現在に至るまで症状が継続していることで家族への負担や将来への不安が強く、働くことも困難な為、ネットで当該傷病について調べていた際に障害年金制度のことを知りました。

ネット上で掲載されている受給事例と自身の状態を比較すると障害年金の受給は難しいのではないかと不安を抱えている中、当事務所にご相談をいただきました。

 

申請結果

今回の請求では、初診日をいずれの時点として申請書類を組み立てていくかが申請ポイントになりました。

今回のご請求者様の受診経過より、以下の2時点のいずれかが障害年金上の初診日になりうると考えられました。

①睡眠障害の為、初めて医療機関を受診した「10代の頃」
②慢性疲労症候群の確定診断を受けた「現在治療中の病院の初診日時点」

現在も継続している倦怠感や睡眠障害の症状は10代の頃からありましたが、①の10代の頃に受診したいずれの医療機関においても睡眠障害を原因として他の症状が出現していると判断されており、当時は慢性疲労症候群の疑いもなく、睡眠障害に対する治療のみを受けており、通院は断続的でした。

そこで①時点を初診日として申し立てていくことを考えた際に”治療内容が睡眠障害に対する治療のみであったこと”、”通院治療も断続的”であったことから、①時点を慢性疲労症候群の初診日として認めてもらうことは困難を極めると思われました。

そのため、①・②のいずれの時点においても、請求する年金の種類は障害基礎年金で変わりなく、障害年金の保険料の納付要件を満たしていることを確認し、数ヶ月分の遡及も得られる可能性のある②時点を初診日として申請書類を組み立てていくこととしました。

障害状態については診断書で確認が出来ますが、発病から②時点の初診に至るまでの経緯は診断書の記載内容だけでは確認が出来ない為、病歴就労状況等証明書にて①から②時点の初診日に至るまでの経緯を詳述し申請しました。

申請の結果、申し立てた②時点の初診日が認められ「障害基礎年金2級」として年金が支給されることとなりました。

初診日を意図的に操作することは出来ません。

慢性疲労症候群等の難病の場合、初診日の特定がカギとなることが多いですが、症状や治療の経過などからいずれの時点を初診日として申請していくことが妥当か検討していく必要があります。(ポイント②)

判断に困った際は、ぜひ専門家にご相談ください。

 

【ポイント1】慢性疲労症候群のPS値

慢性疲労症候群の疲労・倦怠の程度は、厚生労働省が発表したPS値で分類します。

『PS値』と『疲労・倦怠の程度』は以下のとおりです。

PS0:倦怠感がなく平常の生活ができ、制限を受けることなく行動できる。
PS1:通常の社会生活ができ、労働も可能であるが、 倦怠感を感ずるときがしばしばある。
PS2:通常の社会生活ができ、労働も可能であるが、 全身倦怠の為、しばしば休息が必要である。
PS3:全身倦怠の為、月に数日は社会生活や労働ができず、 自宅にて休息が必要である。
PS4:全身倦怠の為、週に数日は社会生活や労働ができず、 自宅にて休息が必要である。
PS5:通常の社会生活や労働は困難である。軽作業は可能であるが、 週のうち数日は自宅にて休息が必要である。
PS6:調子のよい日は軽作業は可能であるが、 週のうち50%以上は自宅にて休息している。
PS7:身の回りのことはでき、介助も不要ではあるが、 通常の社会生活や軽作業は不可能である。
PS8:身の回りのある程度のことはできるが、しばしば介助がいり、 日中の50%以上は就床している。
PS9:身の回りのことはできず、常に介助がいり、 終日就床を必要としている。

 

【ポイント2】難病での特殊な初診日の考え方

線維筋痛症や慢性疲労症候群といった難病の場合は、確定診断までに、病院を転々としたり、長く時間が掛かるケースがあります。

本来の初診日の考え方は、体調が悪くなり最初に医療機関を受診した日が初診日とされています。

しかし難病の場合は、確定診断日を初診日とする傾向が増えてきています。

ただし発病から現在の症状や医師の意見、各病院での検査結果などにより、原則どおり体調が悪くなり最初に医療機関を受診した日が初診日と認定されることもあります。

そのため、治療内容や経過を良く精査し因果関係の有無を考えながら、申請の方針を定めていく必要があります。

 

その他の難病の事例

 

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