【事例618】双極性障害|障害共済年金2級

双極性障害|障害共済年金2級

対象者の基本データ

病名 双極性障害(そうきょくせいしょうがい)
性別 男性
支給額 年額 約195万円
障害の状態
  • 引きこもり傾向が強く、外出は通院に限られる。
  • 他人だけでなく家族との交流も困難である。
  • 抑うつ状態の時は希死念慮が現れる。
  • 精神障害者保健福祉手帳 なし。
申請結果 障害共済年金2級

 

ご相談までの経緯

職場の定期異動で仕事量が急に増え、また、新しい職場での人間関係がうまくいかず、不眠などの症状が始まります。

その後も、多額の浪費や自殺企図もあり、職場の臨床心理士の勧めで受診することになりました。

双極性感情障害と診断され、薬物療法、精神療法を受けますが、症状は一進一退で、仕事は時短勤務や長期休職を繰返すことになります。

日常生活も、家事だけでなく身の回りの事も家族の支援が無いとできない状態でした。

症状が改善せず、転院されますが、症状は徐々に悪化し、仕事も辞めることになります。

退職後は、何に対しても興味や意欲がわかず、1日中部屋に引きこもり無為な日々を過ごしています。

この様な状況で、ご相談者様は将来の不安と共にご家族へ大きな負担をかけていることを心苦しく思い、毎日悩んでおられました。

そんな時、知人が障害年金を受給したことをきっかけに、障害年金申請をお考えになりました。

当初は、自分で手続きする予定でしたが、手続きが煩雑でサポートが必要との思いで、当事務所に代行のご相談を頂く事になりました。

 

申請結果

今迄の病歴、日常生活の状況や就労状況をヒアリングさせて頂き、認定される可能性は高いと判断し、申請手続きに着手しました。

まず、初診の病院に「受診状況等証明書」の作成依頼から始めます。

初診日が8年ほど前でしたが、カルテが残っており、スムーズに「受診状況等証明書」を記載して頂く事ができ初診日が確定し、保険料の納付要件も確認できました。(ポイント①)

ただ、初診日に共済組合に加入されており、今回は、日本年金機構ではなく共済組合へ申請書類提出となります。

次に、申請方法を考えましたが、障害認定日頃はフルタイム勤務をしていたこともあり、事後重症請求で申請することにしました。

事後重症請求では、請求日前3カ月以内の診断書が必要です。(ポイント②)

診断書依頼の際は、日常生活の状況など診断書を記載して頂くために必要な資料を作成し医師に橋渡しをしました。

完成した診断書には、ご相談者様の状況が正確に反映されていました。

なお、診断書だけでは伝えられない日常生活の状況等については、「病歴就労状況等申立書」で補足しました。

申請書類の漏れがないかどうか確認の後、自信を持って共済組合へ書類を提出しました。(ポイント③)

結果は、「障害共済年金2級」に認定されました。

 

【ポイント1】初診日の証明が出来ない場合の対処法

障害年金では初診日の証明がとても重要です。

この証明に使う書類を受診状況等証明書といいます。

これが取得出来なければ、最悪、請求ができなくなります。

特に、初診日がかなり昔の場合、当時の病院が廃院になっていたり、カルテがなく「受診状況等証明書」を書いてもらえないといった事が起こります。

この時は、古い順に「受診状況等証明書」が取れるまで病院に作成を依頼していきましょう。

また、紹介状があれば忘れずに頂きましょう。

それと同時に、初診の病院を受診していた証拠になる物(診察券や領収書、お薬手帳など)なども探して下さい。

こういった資料を「受診状況等証明書が添付できない申立書」と一緒に提出すれば初診日として認定される可能性があります。

また、カルテがないという理由で「受診状況等証明書」作成を断られても、病院のパソコンに通院記録が残ってる場合もありますので、確認して下さい。

このように、すぐに諦めず、いろいろな方法を探っていきましょう。

なお、以下の動画でもご説明していますのでご参照下さい。

 

【ポイント2】「事後重症請求」と「遡及請求」

本来、障害年金は障害認定日(原則初診日から1年6ヵ月後)より請求することが出来ますが、何らかの理由で請求しないまま現在に至った場合は『今後の障害年金』に加えて『過去の障害年金』を請求することも可能です。

『これからの年金』を請求する方法を事後重症請求、『過去の年金』を請求する方法を遡及請求と言い、審査の結果は、上記請求を同時に行った場合であっても、それぞれに別個に結果がでます。

つまり「これからの年金は支給」するけれど、「過去の年金は不支給」という結果もあり得ます。

注意点としては『遡及請求』は事後重症が認められて初めて認定されるため、必ず事後重症請求を『最初または同時』に行う必要があります。

遡及請求を行う時は通常よりも診断書代等の費用がかかりますので、認定の可能性や費用等を考慮しつつ、検討してみてください。

 

【ポイント3】障害共済年金の手続きについて

初診日の段階で共済年金に加入していた場合、障害共済年金での請求となります。

障害共済年金による請求の場合、一般的な基礎年金や厚生年金の請求と比べて、必要な書類や提出のタイミングが異なる事があります。

まずは加入していた共済組合へ連絡して手続きの方法を確認してから着手することとなります。

 

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