【事例41】うつ病|障害基礎年金2級(初診と障害認定日が同じ医療機関の事例)

うつ病|障害基礎年金2級 

対象者の基本データ

病名 鬱病(うつびょう)
性別 男性
支給額 年額 約78万円
障害の状態
  • 希死念慮がある
  • 精神障害者保健福祉手帳 2級
  • 意欲の低下、倦怠感のため引きこもりの状態が続き、就労できない。
申請結果 障害基礎年金2級

 

ご相談までの経緯

ご相談者様は、元々大人しい性格でしたが、大学までメンタル的な問題もなく過ごされていました。

ところが、就職活動で挫折したことを契機に抑うつ状態となられたそうです。

何事にも意欲がわかず無為な日々を過ごされていましたが、希死念慮が出てきたために不安になり、ご家族の勧めでメンタル系の病院を受診されました。

大学卒業後も、意欲の低下、倦怠感のため就労できず、日常生活でも多くの場面でご家族の支援を受けておられます。

10年近くこのような状態が続き、ご相談者のみならずご家族も将来への大きな不安を抱えていらっしゃいます。

そんな時、病院で障害年金のお話をお聞きになり、ご自身も申請することをお考えになりました。

ただ、通院以外は外出も困難な状況であり、とてもご自身で準備は出来ないと思い、社会保険労務士への依頼を決断し、ネットで当事務所を検索されて、ご相談を頂くことになりました。

 

申請結果

障害認定日請求(遡及請求)でしたので、医療機関から、「受診状況等証明書」、「障害認定日から3ヵ月以内の診断書」、「請求日から遡って3ヵ月以内の診断書」を取り寄せる必要があります。

この事例の場合、初診と障害認定日当時は同じ医療機関を受診されてましたので、「受診状況等証明書」は不要です。

そこで、「障害認定日から3ヵ月以内の診断書」の依頼から着手しました。

そのために、まず、障害認定日の頃の日常生活の状況等をご相談者様にお伺いしました。

今から、8年以上前の事ですのでご相談者様からの聞き取りは困難でしたが、お母様が当時、日記をつけられており、それをもとに当時の状況について資料をまとめ医療機関に診断書を依頼しました。

「障害認定日から3ヵ月以内の診断書」が完成した後は、請求に向け準備はスムーズに進みました。

「障害認定日から3ヵ月以内の診断書」では、就労は困難との記載があったものの、現在の診断書に比べ「日常生活の判定や程度」がやや軽く、遡及について不安がありましたが、審査の結果、認定日、事後重症ともに障害基礎年金2級に認定され、過去5年間分の遡及も認められました。

 

【ポイント1】遡及請求をする場合の医証

障害年金で遡及請求をする場合は医師に記載して貰う書類(医証)は下記のとおり複数枚あることが基本です。

①初めて受診した病院で記載してもらう『受診状況等証明書』が1枚
②障害認定日の時に受診していた病院で書いてもらう『診断書』が1枚
③現在受診している病院で書いてもらう『診断書』が1枚

一方、初診と障害認定日が同じ病院の場合や初診から現在まで同じ病院を受診している場合は、①が不要となり、②と③の2枚でOKです。

 

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    障害年金の審査の一元化 以前に障害年金の障害認定に地域差があることが問題となり、2017年4月より日本全国から申請される障害年金の審査業務は全て東京の障害年金センターに一元化されました。
    現在では日本全国どこの年金事務所へ提出しても、東京の障害年金センターで審査をされます。
    そのため遠方の方が当事務所にご依頼いただいても、遠方だから審査に違いが出るというようなことはございませんので、ご安心下さい。
     

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